国が指定した経済安全保障上の機密情報を扱う人の身辺調査をするセキュリティー・クリアランス(適性評価)制度の導入を柱とした「重要経済安保情報保護法案」を巡り、いろいろな問題点が指摘されている。政府は今国会での成立を目指すが、28日の衆院内閣委員会の参考人質疑でも有識者が人権侵害などを防ぐ仕組みがないと懸念を示し、法案の問題点が改めて浮き彫りとなった。(近藤統義) 重要経済安保情報保護法案 防衛や外交など4分野の情報保全を目的とした特定秘密保護法の経済安保版。半導体など重要物資の供給網や重要インフラに関して国が保有する情報のうち、流出すると安全保障に支障を与える恐れがあるものを「重要経済安保情報」に指定。重要情報を扱う人の身辺調査をする「セキュリティー・クリアランス(適性評価)」制度を導入する。情報漏えいには5年以下の拘禁刑などを科す。
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