タグ

ブックマーク / goldhead.hatenablog.com (20)

  • M-1より注目 水曜日のダウンタウン「スベリ-1グランプリ」の衝撃 - 関内関外日記

    おれにはいろいろ書きたいことがあるし、書かなきゃあかんこともある。見なければいけないものもあるし、そんなに時間はない。勝手に時間はない。 でも、ネットであまりにも話題になっていないのではないか、ということがあるので、少なくともおれの読者十数人には伝えたく、ここにメモする。 水ダウの「スベリ-1GP」、これである。地下芸人に精通した芸人が推薦する、一番おもしろくない芸歴16年以上のピン芸人に偽の賞レースに出場させて、だれがいちばんおもしろくないか決める戦いである。 「なんか、おもしろくない人を笑いものにして、いじめている企画では?」という意見もあるだろうか。しかし、そんなものを吹き飛ばす威力がS-1にはあった。なにせ、なんというか、「笑いものにする」レベルでもない、当の「笑えなさ」があるのだ。「逆におもしろい」とか、「ちょっとこれは健常者ではないのでは」とか、そういう要素がない。お笑い芸人

    M-1より注目 水曜日のダウンタウン「スベリ-1グランプリ」の衝撃 - 関内関外日記
  • 坂口恭平『自分の薬をつくる』を読む - 関内関外日記

    自分の薬をつくる 作者:恭平, 坂口 晶文社 Amazon 坂口恭平。おれと同世代で、おれと同じ双極性障害(躁うつ病)を患っている。それだけで気になる存在である。それ以外に共通項はなにもないかもしれないけれど、病気の人間とはそういうものである。 坂口恭平は双極性障害を患っている。……と、書くと正確ではないかもしれない。もう、通院も服薬もしていないという。患っていた、が正しいかもしれない。おれはおれなりに双極性障害についていろいろ読んだりしているが、双極性障害は原因不明で完治できない病気であって、現状、一生、薬とともに落ち着かせて生きていくしかないとの認識だった。「治った」という話は聞かない。もし、そうだとしたら、とてもめずらしい話かもしれない。 ここではっきり言っておくが、おれは病気、障害、あるいは「症」、disease、disability、disorderの違いをはっきりと理解していな

    坂口恭平『自分の薬をつくる』を読む - 関内関外日記
  • E・M・シオラン『崩壊概論』を読む - 関内関外日記

    E.M.シオラン選集〈1〉崩壊概論 (1975年) 出版社/メーカー: 国文社 発売日: 1975 メディア: ? この商品を含むブログを見る シオラン、フランス語による初めての著書である。四回書き直したとか言っていた。1947年のことである。 書はのちのシオランの著書のように、アフォリズムで構成されていない。「いや、この長さ、この構成はアフォリズムだよ」という人もいるだろうが、おれにとっては、ひどく精神的な調子が悪いおれにとっては読むのに苦労した。べつに理由にはならないか。 ともかく、フランス語最初の著作ということもあってか、シオラン先生みなぎっている。 誰かが理想や未来や哲学について大まじめに論じるのを聞いたら、また、断乎たる口調で《われわれは》と言い、《他の人々》のことを持ちだしてその代弁者たらんとするのを耳にしたら――もうたくさん、それだけで私はそいつを敵とみなす。私がそこに見る

    E・M・シオラン『崩壊概論』を読む - 関内関外日記
  • 「チームラボ プラネッツ TOKYO (teamLab Planets TOKYO) DMMcom」へ行く - 関内関外日記

    「ここよね?」 「わたしはここだった」 すれ違い、行き違いというのはむなしいものである。おれは女に「チームラボなんとかに行きたい」と言われ、ああ、新豊洲の、と思い予約した。だが、どこで昼飯をうかで齟齬が明らかになった。チームラボなんとかは、ゆりかもめ線の沿線に二箇所存在したたのである。おれはこないだすばらしいストライクウィッチーズ(ストライクウィッチーズに栄光あれ)のライブイベントに行ったさい、それを目にしてたので、新豊洲のそれしか頭になかったのである。女が晴海が最寄り駅と言い出したとき、「青梅と晴海を勘違いするアイドルか」などと思ったのである。 というわけで、「まあ、買ってしまったものは仕方がない」ということで新豊洲、チームラボ・ボーダレスでない方のチームラボに来た。 というわけで、プラネッツ、はい。 普通のチケット。割高な優先パスポートみたいなやつもある。だが、たまたまなのかどうか、

    「チームラボ プラネッツ TOKYO (teamLab Planets TOKYO) DMMcom」へ行く - 関内関外日記
  • フェルナンド・ペソア『不穏の書、断章』を読む - 関内関外日記

    フェルナンド・ペソアって誰や。 フェルナンド・ペソア - Wikipedia フェルナンド・アントニオ・ノゲイラ・ペソア(Fernando António Nogueira Pessoa、1888年6月13日 - 1935年11月30日)はポルトガル出身の詩人・作家。 ポルトガルの国民的作家として著名である。1988年に発行された100エスクード紙幣に肖像が印刷されていた リスボン生まれ。5歳のときに父親が結核で亡くなり、母親が南アフリカの領事と再婚したため、ダーバンに移る。ダーバンとケープタウンで英語による教育を受ける。17歳でポルトガルに戻り、リスボン大学で学ぶがのちに中退。祖母の遺産で出版社を興すが失敗し、貿易会社でビジネスレターを書くことで生計を立てた。 1915年に詩誌「オルフェウ」創刊に参加。わずか2号に終わるものの、ポルトガルのモダニズム運動の中心となった。少数の理解者を除き

    フェルナンド・ペソア『不穏の書、断章』を読む - 関内関外日記
  • 不確実さを受け入れる 「ネガティブ・ケイパビリティ」について - 関内関外日記

    ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力 (朝日選書) 作者: 帚木蓬生 出版社/メーカー: 朝日新聞出版 発売日: 2017/04/10 メディア: 単行 この商品を含むブログ (5件) を見る 図書館棚、心理学系のところ、帚木蓬生のが目に入る。以前、病的ギャンブリング(ギャンブル依存症)についてのを読んだことがある。そののタイトルは『ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える能力』。能力だのなんだの、自己啓発か? マインドフルネスか? などと思い、ページをめくってみる。すると、冒頭、こんな一文から始まる。 ネガティブ・ケイパビリティ(negative capabiity 負の能力もしくは陰性能力)とは、「どうにも答えが出ない、どうにも対処しようのない事態に耐える能力」を指します。 あるいは、「性急に証明や理由を求めずに、不確実さや不思議さ、懐疑の中に

    不確実さを受け入れる 「ネガティブ・ケイパビリティ」について - 関内関外日記
  • なにか一つあれば - 関内関外日記

    なにか一つおれの人生にあれば、おれの人生は今とは違っていただろう。なにか一つ、それは才能や学習や努力によって習得できる技術、そんなもの。そんなもの一つないから、おれは今の惨めな人生を生きているし、これからも生きることだろう。唐突にそれは終わるだろう。けれど、なにか一つあったならば、その唐突な死すら心地よく受け入れられたろう。おれは無明に生まれ、無明に死す。なに一つなく、なに一つないことである境地に達するわけでもなく、この世になにも残さず死ぬ。なにか一つでよかったんだ。高望みかもしれない。この世の何割の人間がなにか一つを持っているのだろう。いや、多くの人がなにか一つを持って生きているのだろう。うまく楽器を奏でるとか、プログラミングができるとか、そんな技術を。おれには技がない。無力だ。非力だ。絶望的だ。かといって、今からなにか一つを得ようと思うには遅すぎる。おれはそれに気づくのに遅すぎた。アル

    なにか一つあれば - 関内関外日記
  • これぞMJ!『みうらじゅんフェス! マイブームの全貌展』へ行く - 関内関外日記

    www.kawasaki-museum.jp MJとおれ。おれとMJ。おれがみうらじゅんの……作品? に直接接したことはあまりない。ただ、鎌倉に住んでいたころ、行きつけの目白山医院の待合室に『見仏記』シリーズがあって、それを読んでいたのを覚えている。あとは、今回の展覧会にDVDがあって思い出したが、テレビ番組「シンボルず」をよく見ていた。記憶違いかどうかわからないが、「とくに意味もないのに杖を使う」というブームがあったと思うが、今回の展覧会でも取り上げられていなかった。PC的なものかどうかはしらない。 とはいえ、おれは父親が雑誌「宝島」の人間であり(人曰く「編集長」だが、まだ確かめていない)、メーンカルチャーというよりサブカルチャー寄りの人生を歩んできたという面もあって、間接的にMJの影響を大きく受けてきたかもしれない。 父親の話ついでに言えば、おれは生涯で何度か父に褒められたことがあっ

    これぞMJ!『みうらじゅんフェス! マイブームの全貌展』へ行く - 関内関外日記
  • ゴミみたいな人間が読んでも胸糞悪いだけ 田中圭一『うつヌケ』 - 関内関外日記

    うつヌケ うつトンネルを抜けた人たち 作者: 田中圭一 出版社/メーカー: KADOKAWA 発売日: 2017/01/19 メディア: 単行 この商品を含むブログ (15件) を見る おれは田中圭一のファンである。『神罰』だって最初に単行で出たときに買った。ネット上で公開されている漫画(『ペンと箸』)だって面白いし、人がたまにTwitterに投下するネタだって好きだ。 が、この『うつヌケ』は、世間の評判とは裏腹に、どうも読んでいて胸糞悪くなった。だって、紹介されている人間が、人類の上位2%、多く見積もっても5%くらいに入るような人ばかりなのだもの。 ともかく、仕事ができる、特別な才能がある、成功を収められる、それだけのスペックがある人間ばかりだ。「無理をしなくて休んでいいんだ」で休む金銭的な余裕がある、あるいはよりどころになる親だの配偶者だの、家族がいる。そんな上流の人間が大うつ

    ゴミみたいな人間が読んでも胸糞悪いだけ 田中圭一『うつヌケ』 - 関内関外日記
  • わいせつ箱職人の隠れ里 - 関内関外日記

    「鎌倉にはわいせつ箱職人の隠れ里があるらしい」。 久々に会った歴史学者の友人がそう言った。酒の席での話のこと、話題はもっと他愛なく、どうでもいいことに移ろい、やがては霧散して朝を迎えた。うすぼんやりとした朝日、ひとけのない街、頭のなかにはなぜか「わいせつ箱職人の里」のことが思い浮かんでいた。 長い休みを取る。会社にはそう言い残した。歴史学者の友人に里の話をもう少し詳しくきいた。「戯れ言だよ、あれは」と彼は最後に言った。 だが、私は鎌倉を訪れた。見知らぬ古都。とりあえず、名前を頼りに湘南モノレールで西鎌倉という駅で降りた。そこには名刹もなければ隠れ里もないように思えた。私は初手から間違えたのだった。大船まで引き返した私は、横須賀線で北鎌倉に出た。 友人が言うにはこうだ。鎌倉には有名な七つの切り通しがある。この切り通しをある順序で通り抜けると、わいせつ箱職人の隠れ里にたどり着ける。鎌倉五山とい

    わいせつ箱職人の隠れ里 - 関内関外日記
  • 完全におれは辻潤みたいだ その3 玉川信明『ダダイスト辻潤』を読む - 関内関外日記

    ダダイスト辻潤 (1984年) 作者: 玉川信明 出版社/メーカー: 論創社 発売日: 1984/11 メディア: ? この商品を含むブログを見る 辻潤の書いたもの二冊に続いて、辻潤について書かれたもの、評伝である。正直、辻潤が書きのこしたものには自伝や回顧録が多いので、評伝を読んでいても「あれ、ここ読んだかな?」とか思う部分が多々あった。とはいえ、この三冊にてある程度は辻潤という人物をつかむ取っ掛かりができたような気はしている。そしてまた、この評伝には自分の知る意外な名前もひょいひょい飛び出してきて、「うおー」と勝手に興奮したものである。 さて、評伝言うからには、幼少期のことから始まっている。辻潤の出自は都会のけっこうなお金持ちであった。江戸―東京の日的な部分がそのコアにあるという。が、時勢から没落していく。 辻潤はは社会条件そのことにおいて没落の人となる。太宰治風にいえば「斜陽」の人

    完全におれは辻潤みたいだ その3 玉川信明『ダダイスト辻潤』を読む - 関内関外日記
    rodori
    rodori 2017/01/08
    金子光晴。鈴木大拙。
  • やはりあんたはおれなのか? その2 『辻潤 孤独な旅人』を読む - 関内関外日記

    辻潤―孤独な旅人 作者: 辻潤,玉川信明 出版社/メーカー: 五月書房 発売日: 1996/11 メディア: 単行 クリック: 2回 この商品を含むブログ (1件) を見る 私はおよそどんな仕事にしろ、人間は楽しんで仕事をするようにならなければウソだ思っている。これからどんな風に世の中が変わるか知れないが、人間がみんな自分の仕事を楽しんでするようになれば、それ以上のユートピアはなかろうと信じている。そんな世の中がいつになッてくるものかという人があれば、つまり生きている間はユートピアというものがこないということと同じである。 「にひるの漚」 ……というわけで、おれの辻潤第二弾である。中身が前のと被っていても気にしない。 goldhead.hatenablog.com 幸い私の書く物を喜んでくれる少数の人達が、この世に存在してくれているので、私はせめてもの生き甲斐を感じている次第である。 「

    やはりあんたはおれなのか? その2 『辻潤 孤独な旅人』を読む - 関内関外日記
  • まさかとは思いますが、あなたの読んでいるバブルというのは……林公一『サイコバブル社会』を読む - 関内関外日記

    サイコバブル社会 ―膨張し融解する心の病― (tanQブックス) 作者: 林公一 出版社/メーカー: 技術評論社 発売日: 2010/06/25 メディア: 単行(ソフトカバー) 購入: 1人 クリック: 19回 この商品を含むブログ (6件) を見る 「まさかとは思いますが、この「弟」とは、あなたの想像上の存在に過ぎないのではないでしょうか。」で有名な林公一先生のである。『サイコバブル社会 膨張し融解する心の病』。冒頭の一文からすごい切れ味だ。 うつ病は、明るい病気になった。 どういう意味か。症状のことではない。うつ病という病気が社会的に認知され、誰にも打ち明けられないような後ろめたい病気ではなくなりつつあるということだ。かつての暗く、孤独で、偏見を向けられるものから、正しい理解が広まりつつある。そういうことだ。 ただ、副題にあるように、それが指し示す範囲が膨張している、正常な心の反

    まさかとは思いますが、あなたの読んでいるバブルというのは……林公一『サイコバブル社会』を読む - 関内関外日記
    rodori
    rodori 2016/10/08
  • 【実録】これが大学中退者の末路だ! - 関内関外日記

    こんな記事が話題になっていた。 www.ishidanohanashi.com おれも物心ついたときからなにも考えず、「将来は灰色のスーツを着たサラリーマンというものになるのだろう」と漠然と思い浮かべて生きていた。ただ、サラリーマンになるにもそれ相応の学歴なども必要だろうから、という理由で塾に通い、中学受験をしたりした。神奈川県にはア・テストというものがあって……という理由をいちいち説明しないが、算数、数学、そして音楽や体育という実技から逃げるための中学受験という面もあった。おれは自分が想定していた中で最低のすべり止めの二次試験になんとか合格した。そこにも落ちていたら、地元の荒れ気味な公立中に通い、また別の人生を歩んだだろう。 それから6年間、おれは漠然と中高一貫の私学に通った。そして、大学に入り、灰色のサラリーマンになるために。男しかいない学校だった。高校3年になってからは、予備校にも通

    【実録】これが大学中退者の末路だ! - 関内関外日記
  • 鶴見俊輔『思い出袋』を読むのこと - 関内関外日記

    思い出袋 (岩波新書) 作者: 鶴見俊輔 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2010/03/20 メディア: 新書 購入: 8人 クリック: 215回 この商品を含むブログ (35件) を見る 高橋源一郎が「3.11のあと吉隆明の『吉隆明が語る親鸞』と、鶴見俊輔の『思い出袋』しか読めなくなった」というようなことを言っていた( 加藤典洋×高橋源一郎『吉隆明がぼくたちに遺したもの』を読む - 関内関外日記) ので、どのようなものかと読んでみた。とはいえ、おれは鶴見俊輔をよく知らない。 d.hatena.ne.jp ……この程度しかよく知らない。とはいえ『思い出袋』は面白いであった。高橋源一郎が好む、一種の「まだらぼけ」からしか生まれないような同じ話の繰り返しあり、突飛な話の飛び方あり、老年でなければ出てこないような回顧録であった。冒頭からこうである。 八十歳になった。子どものころ

    鶴見俊輔『思い出袋』を読むのこと - 関内関外日記
  • おい、『シン・ゴジラ』おもしれえぞ!-「思ってたのとちがう……」と子供はいうけれど- - 関内関外日記

    ※ネタバレあるかはわかりません。 shin-godzilla.jp 前提条件 おれは怪獣映画というものに興味はない。小さいころに観たような記憶はあるが、さっぱり覚えていない。ゴジラにもメカゴジラにもビオランテにも縁がない。また、それゆえにハリウッド版のゴジラも観たことがない。前日にそのハリウッド版をテレビでやっていたので、これ幸いと見ようと思ったが、気づいたら寝ていた。ゆえにおれはこのゴジラが(物心ついてからの)ゴジラ初体験といっていい。 そのゴジラ初体験の作り手はといえば庵野秀明である。おれはエヴァンゲリオンの世代であり、新劇場版の続きを望むものである。それゆえにこの話を知ったときには「え、ゴジラやるの? EVAの続編は?」と思ったものである。 が、次のニュースを読んで、おれは映画館に行こうと思った。 シン・ゴジラ役は野村萬斎だった 329人目のキャストが判明 (オリコン) - Yaho

    おい、『シン・ゴジラ』おもしれえぞ!-「思ってたのとちがう……」と子供はいうけれど- - 関内関外日記
  • 「心」はどこにあるのか 三木成夫『内臓とこころ』を読む - 関内関外日記

    内臓とこころ (河出文庫) 作者: 三木成夫 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2013/03/05 メディア: 文庫 クリック: 3回 この商品を含むブログ (11件) を見る 文庫版解説の養老孟司曰く「情が理をい破った人」、三木成夫の数少ない著書の一つである。ヘッケルの反復説をベースにしていたり、3歳までの子育て云々、牛乳より母乳が云々、玄米云々と、ややあやしいところがあるのかもしれぬが、それでも「情が理をい破った」とまでいわれる人の語り、これはなかなかに興味深い。 興味深いというか、おれはこのタイトル「内臓とこころ」だけでも、そうだよ、そこだよ、という感じを受ける。おれはいわゆる心の病であるところの双極性障害(II型)の人間だが、「はたして人間の心というのは脳の中にだけあるものだろうか」という疑問はつねづね抱いてきた。なにか恐怖を感じたり、羞恥を感じたりするとき、実際

    「心」はどこにあるのか 三木成夫『内臓とこころ』を読む - 関内関外日記
    rodori
    rodori 2016/08/28
    "アタマといえば脳ミソ、ココロといえば心臓"。
  • 折口信夫『言語情調論』に目を通す - 関内関外日記

    言語情調論 (中公文庫) 作者: 折口信夫出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2004/09メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 3回この商品を含むブログ (3件) を見る なにを言ってるかさっぱりわからんから「読んだ」とも言えんが、一応すべての文字と記号には目を通したような気がするのでメモ。 だいたいこのところ「さらばシベリア鉄道」を聴きながら山崎パンの「シベリア」をいつつトロツキーの自伝なぞを読んでいるおれが、いきなりこんなを手に取ったのはなんでだったか。そうだ、図書館で書庫からが出てくるのを待つあいだ、ふらふら文庫棚を見て目に付いたからだった。なんで目に付いたかといえば、吉隆明が「海外から見て評価されるのは和辻哲郎や鈴木大拙かもしらんが、ほんとうにすごいのは柳田國男と折口信夫だぜ」とか言ってて、折口は古代の歌を文字面だけじゃなくて、どんな音で表現してたかってとこま

    折口信夫『言語情調論』に目を通す - 関内関外日記
  • わいせつ円盤の山 - 関内関外日記

    わいせつ円盤の山 ぼくは四方を山に囲まれた小さな村に生まれた。地図に記された名前とは違うのだろうけれど、地元の人たちはみな「東の山」、「南の山」、「西の山」、「北の山」と呼んでいた。いい加減なものだった。山といってもどれも険しい山じゃなかったから、小さい頃から山菜採りにでかけたり、野鳥採りのかすみ網をしかけたり、かっこうの遊び場だった。 けれど、大人たちから厳しく立ち入りを禁止されていた山がひとつだけあった。それは「西の山」だった。小さい子には「鬼が出る」、「神かくしにあう」なんて言っては、決して近寄らせようとはしなかった。 それがわいせつ円盤の山だと知るのは、もう少し成長してからのことだった。ぼくらの村の子供は、あの山のことを知ることで、子供でなくなる境を一歩またぐのだった。 わいせつ円盤の山の歴史 わいせつ円盤の山のことは、ある日、年長の若い衆の、ちょっとませたのから聞かされた。だいた

    わいせつ円盤の山 - 関内関外日記
    rodori
    rodori 2013/07/20
  • 不動産屋がなりふり構わず敷金を返そうとしない件について - 関内関外日記

    承前:不動産屋がアパートの退居費用で俺を騙して敷金以上の金を巻き上げようとする - 関内関外日記(跡地) 向こうは単刀直入に「いかほどをお望みですか」と来る。「ガイドライン通りに、6年の経年劣化、自然損耗を勘案した上で見積を出してほしい」 https://twitter.com/#!/goldhead/status/151938127748009984 このやりとりの上で来たのが上にあるような「精算明細書」であった。おれがまったく考えもしていなかった28日解約後の3日分の家賃4,837円の返金(……3日で5,000円近く払っているのだな、などとあらためて思ったが)などあるわりには、「退室立会による借主負担額:58,500円」などという、どこにも算出の根拠もない請求が記されているのであった。そして、ルームクリーニング代の31,500円と足し算してみると、ちょうど敷金の90,000円になって、

    不動産屋がなりふり構わず敷金を返そうとしない件について - 関内関外日記
  • 1