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ブックマーク / bijutsutecho.com (68)

  • DIC川村記念美術館が休館へ。美術館運営の位置づけを再検討

    DIC川村記念美術館が休館へ。美術館運営の位置づけを再検討DIC川村記念美術館を運営するDIC株式会社が、美術館運営の位置づけを再検討。2025年1月下旬からの休館を決定した。 DIC川村記念美術館 DIC株式会社(以下、DIC)が運営する千葉・佐倉市のDIC川村記念美術館が、2025年1月下旬から休館することを決定した。 DICは同館とコレクションを保有資産という観点から見た場合、資効率という側面においては必ずしも有効活用されていないと評価。資効率の改善を経営課題として掲げる同社としては、社会的価値と経済的価値の両面から、美術館運営の位置づけを再検討すべき時期にあると結論づけ、外部の視点から同社取締役会への助言を得るための「価値共創委員会」を設立したうえで議論してきた。その結果をまとめた委員会から同社取締役会への助言内容が、8月9日開催の同取社締役会において提出された。 価値共創委員

    DIC川村記念美術館が休館へ。美術館運営の位置づけを再検討
  • READYFORが文化庁と「文化財の保存・活用のための寄附促進に関する連携協定」を締結。セミナーも開催

    READYFORが文化庁と「文化財の保存・活用のための寄附促進に関する連携協定」を締結。セミナーも開催クラウドファンディングサービスのREADYFORが、文化庁と「文化財の保存・活用のための寄附促進に関する連携協定」を締結。文化財保有者や行政担当者向けにクラウドファンディングの活用方法を伝えるセミナーも開催する。 クラウドファンディングサービスのREADYFORが、文化庁と「文化財の保存・活用のための寄附促進に関する連携協定」を締結した。 同社は、これまで神社仏閣などの文化財に関わるクラウドファンディングプロジェクトを累計260件サポートしており、これまでに14億円以上の支援が集まった。昨年、国内最高額を達成した国立科学博物館のクラウドファンディングもサポートした。 日国内では文化財所有者等の高齢化や地域の過疎化などを背景に、自力での寄付募集の取り組みを行うことが困難な場合もあり、これを

    READYFORが文化庁と「文化財の保存・活用のための寄附促進に関する連携協定」を締結。セミナーも開催
  • 学芸員が見た「美術館 学芸員のラップバトルトーナメント」

    学芸員が見た「美術館 学芸員のラップバトルトーナメント」1月9日に岡山県立美術館で行われた前代未聞のイベント、美術館学芸員によるラップバトルトーナメント。開催前から話題をさらっていたこの試みを、同じ岡山県内にある大原美術館で学芸統括を務める柳沢秀行が振り返る。 文=柳沢秀行(大原美術館学芸統括) 「美術館 学芸員 ラップバトルトーナメント」の様子 提供=岡山県立美術館 私も、美術館やアートを世の中に近づけるための活動を、かなりアレコレとやってきたつもりだが、年末にこの企画を知ったときには、正直びっくり! &にわかには信じ難かった。 まず、岡山県立美術館(以後、県美)の主催事業であること。私の実家(最初に10年務めた館)であり、我が身のやったことを振り返っても、それほど硬い館だとは思わってはいないが、逆に「いきなり、これやる!」というのが偽らざる心情。 次なる理由が、あの県美の200席を超え

    学芸員が見た「美術館 学芸員のラップバトルトーナメント」
  • 文化庁メディア芸術祭が今後の作品募集を行わないことを発表

    文化庁メディア芸術祭が今後の作品募集を行わないことを発表25回にわたり続いてきた文化庁メディア芸術祭が、次年度の作品募集を行わないと発表した。 文化庁メディア芸術祭の企画展「AUDIBEL SENSES」(2022、表参道ヒルズ)展示風景より、歴代受賞作品の紹介パネル 今年、第25回の開催をむかえる「文化庁メディア芸術祭」が、次年度の作品募集を行わないと発表した。 アート、エンターテインメント、アニメーション、マンガの4部門でその年の優れた作品を顕彰し、展示等の鑑賞機会を提供するメディア芸術の総合祭として開催されてきた文化庁メディア芸術祭。 1997年度の初開催以来、優れたメディア芸術作品を募集・顕彰するとともに、受賞作品の展示や上映、シンポジウム等の関連イベントを実施してきた祭が、次年度の作品募集を行わないとウェブサイトにて発表した。今後の動向については未発表。 なお、先年度募集の作品

    文化庁メディア芸術祭が今後の作品募集を行わないことを発表
  • 同い年の憎いやつ。会田誠は「ダミアン・ハースト 桜」展をどう見たのか?

    同い年の憎いやつ。会田誠は「ダミアン・ハースト 桜」展をどう見たのか?パリに拠点を置くカルティエ現代美術財団が、国際的な巡回展として国立新美術館とともに開催している「ダミアン・ハースト 桜」。3年かけて107点を描いた「桜」のシリーズから24点を作家自らが選び、すべての壁面に白く塗ったベニア板を貼って床に接する部分の幅木を隠し、展示室の扉も隠れるように展示デザインをすることで、白いフラットな壁面と桜だけの空間を仕上げた。絵画をメインの表現メディウムとするアーティストは、ダミアン・ハーストのこの表現をどのように見るのだろうか。会田誠に会場で話を聞いた。 文・ポートレート撮影=中島良平 会田誠 それをご存知でこの企画に僕を指名されたのかはわかりませんが、ダミアン・ハーストと僕は同い年なんですね。世界でもっとも有名なアーティストのひとりで、世界トップレベルの金額で作品が売れているダミアンと、日

    同い年の憎いやつ。会田誠は「ダミアン・ハースト 桜」展をどう見たのか?
  • 日本からロシアへ返却中の美術品、フィンランド税関が押収。プーシキンの所蔵品も

    プーシキン美術館 出典=https://pushkinmuseum.art/museum/buildings/main/index.php?lang=en ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が続くなか、欧州連合(EU)はロシアとベラルーシに対して大規模な制裁を課している。この制裁によって、美術館の所蔵作品が押収される結果となった。 フィンランド税関は4月1日から2日にかけ、フィンランドとロシアの国境検問所であるヴァーリマーで3件の船舶による美術品輸送を阻止。うち1隻を押収したと明らかにしている。artnet newsによると、その額は保険金で4200万ユーロを超えるという。 この貨物には絵画と彫刻が含まれており、フィンランド税関執行部長のサミ・ラクシットは捜査対象の貨物は「通常の取締業務の一環として発見されたもの」だと説明。作品はイタリアや日からフィンランドを経由してロシアに輸送途中だっ

    日本からロシアへ返却中の美術品、フィンランド税関が押収。プーシキンの所蔵品も
  • 博物館法よ、お前もか。

    博物館法よ、お前もか。2月22日、博物館のあり方を定義する「博物館法」の改正案が閣議決定された。博物館への登録要件を緩和するかたちとなった今回の改正の問題点を、博物館法が専門の名古屋大学教授・栗田秀法が指摘する。 文=栗田秀法 文化文化観光施設へと突き進む博物館 保存から活用へと大きく舵を切った文化財保護法改正が、「稼げない文化財は存在意義がないのか?」などの議論を巻き起こしたことは記憶に新しい。進め方に性急感の否めない今回の博物館法改正も官邸主導のものであったことが判明し、博物館法の目的に社会教育法に加え「文化芸術基法の精神に基づく」ことが定められるほか、博物館の事業に「地域の多様な主体との連携・協力による文化観光、まちづくりその他の活動を図り地域の活力の向上に取り組むこと」を努力義務として追加するのだという。「文化の振興を,観光の振興と地域の活性化につなげ,これによる経済効果が文

    博物館法よ、お前もか。
  • 運営からのお知らせ

    2022年4月1日より「美術手帖」および「美術手帖ID」の利用規約を下記の通り改訂いたします。 改定後の「美術手帖」規約はこちら 改定後の「美術手帖ID」規約はこちら この度、1月19日付のウェブ版「美術手帖」において、同日付「Tokyo Art Beat」の記事と酷似した記事が掲載された件につきまして、ご報告とお詫びを申し上げます。 〈該当記事〉 Tokyo Art Beat:「新型コロナ感染拡大にともなう美術館・博物館の臨時休館情報。東京都等は"まん延防止"にともなう休館要請なし」 美術手帖:「新型コロナウイルス感染拡大による美術館・博物館の休館情報まとめ」 件を編集部で調査したところ、スタッフが記事制作の際、「Tokyo Art Beat」の記事を流用していたことを確認しました。また、当該記事の編集部内でのチェックも十分ではありませんでした。メディアとして他社媒体の先行記事を転用す

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    ruinous
    ruinous 2022/02/17
  • 美術評論家連盟会長で上智大教授の林道郎、元教え子の女性がセクハラで提訴。10年にわたり関係

    美術評論家連盟会長で上智大教授の林道郎、元教え子の女性がセクハラで提訴。10年にわたり関係美術評論家連盟会長も務める林道郎・上智大学国際教養学部教授が、元教え子の女性からセクハラとアカハラによって東京地裁に提訴されたことがわかった。 上智大学国際教養学部教授で美術評論家連盟の会長も務める美術評論家・林道郎から、10年以上にわたりセクシャルハラスメントとアカデミックハラスメントを受けたとして、元教え子の女性が東京地裁に2200万円の損害賠償を求める訴えを起こしたことがわかった。 原告となったのは、林氏の元教え子で、その後も美術業界で勤務していた女性。訴状は4月30日付であり、現在は双方の弁護士を通じた書面でのやり取りが続いている。 女性は2003年に上智大学入学後、学部2年生の2004年後期から林教授の講義を受けており、大学院進学直前の07年夏のゼミ旅行をきっかけに、帯者である林教授から二

    美術評論家連盟会長で上智大教授の林道郎、元教え子の女性がセクハラで提訴。10年にわたり関係
  • 「博物館法」はどう変わるべきか? 博物館学の専門家が問う

    「博物館法」はどう変わるべきか? 博物館学の専門家が問う美術館や動物園などを含む「博物館」を規定する法律「博物館法」。その改定に関する議論が文化庁に設置された文化審議会で進められている。登録博物館制度の改革が言及された7月30日公表の「博物館法制度の今後の在り方について(審議経過報告)」を、博物館学が専門の名古屋大学大学院教授・栗田秀法が読み解く。 文=栗田秀法 はじめに 現在博物館法改正の議論が文化審議会で進められており、中間報告として7月30日付の「博物館法制度の今後の在り方について(審議経過報告)」が公表された。議論の端緒は、2018年6月に文部科学省設置法が改正され、文部科学省が一部を所管していた博物館に関する事務を、文化庁が一括して所管することになったことに伴い、19年11月に文化審議会に博物館部会が設置されたことにある。 「経過報告」の項では博物館の現状分析として、「博物館は、

    「博物館法」はどう変わるべきか? 博物館学の専門家が問う
  • 映画『宮本から君へ』助成金不交付で原告が勝訴。芸術文化振興会に不交付取り消し命じる

    映画『宮から君へ』助成金不交付で原告が勝訴。芸術文化振興会に不交付取り消し命じる文化庁所管の芸術文化振興会が映画『宮から君へ』に対する助成金1000万円を不交付とし、この行政処分の取り消しを求めた訴訟で、原告側が勝訴した。 芸術文化振興会を提訴した原告と弁護団(2019年撮影) 独立行政法人日芸術文化振興会(芸文振)が映画『宮から君へ』に対する助成金1000万円を不交付とし、映画制作会社・スターサンズが不交付決定の取り消しを求めた訴訟の判決が東京地方裁判所で21日、行われた。原告の訴えが認められ、芸文振に決定の取り消しが命じられた。 件は、文化庁が所管する芸文振によって内定が出されていた同作への助成金の交付が、出演者のひとりであるピエール瀧がコカインの使用・所持で有罪判決を受けたことを理由に、「公益性の観点から」不交付とされたもの。 この不交付決定に対して、原告は、憲法第21条で

    映画『宮本から君へ』助成金不交付で原告が勝訴。芸術文化振興会に不交付取り消し命じる
    ruinous
    ruinous 2021/06/22
  • アーツ前橋の作品紛失問題はなぜここまでこじれたのか。美術館の運営状況から見えてきた労務問題も

    アーツ前橋の作品紛失問題はなぜここまでこじれたのか。美術館の運営状況から見えてきた労務問題も アーツ前橋の作品紛失をめぐり、いまだ事態が収束しない。前橋市に情報公開請求して入手した資料をもとに、作品紛失に関する経緯や問題点を整理。また同館の労務管理に関する問題も取材した。 文=白坂由里 アーツ前橋 アーツ前橋(群馬県前橋市)が、高崎市出身の作家2人の遺族から借用した6作品(木版画4点、書2点)を紛失した問題をめぐり、2020年11月の公表からいまだ事態が収束しない。2021年3月、作品紛失の原因や対応について調査委員会がまとめた調査報告書に対し、すでに退任を発表していた住友文彦館長(当時)が反論会見を開き、館長を退任した。 作品紛失にも増して問題となっているのは、遺族への報告の遅れだ。2020年1月に紛失が確認されてから遺族への謝罪まで約6ヶ月もかかっている。この原因として、調査報告書では

    アーツ前橋の作品紛失問題はなぜここまでこじれたのか。美術館の運営状況から見えてきた労務問題も
  • 美術館は「不要不急」なのか? 日本博物館協会専務理事・半田昌之に聞く、ミュージアムの現状と課題

    美術館は「不要不急」なのか? 日博物館協会専務理事・半田昌之に聞く、ミュージアムの現状と課題3度目の緊急事態宣言が延長されるなか、美術館界では国立と都立でその再開をめぐり混乱が生じた。文化庁はミュージアムでの安全性を主張し、休館に合理性がないとする。いっぽうで都は人流抑制のために休館を要請したが、劇場など他の施設における対応との整合性がとれていない。こうした状況を踏まえ、ミュージアムをめぐる状況はいまどうなっているのかについて、公益財団法人日博物館協会の専務理事・半田昌之に話を聞いた。 聞き手・文=橋爪勇介(ウェブ版「美術手帖」編集長) 現場の声が届かない政策決定──今回の緊急事態宣言も、大方の予想通り延長されました。そのなかでも想定外だったのが、ミュージアムの再開をめぐる国と都の対立です。国は美術館・博物館を再開させようと発表までしましたが、都がこれにストップをかけた。かなりの混乱が

    美術館は「不要不急」なのか? 日本博物館協会専務理事・半田昌之に聞く、ミュージアムの現状と課題
  • ギャラリーストーカー被害や館長からの性的強要も。表現の現場におけるハラスメントの実態とは?

    ギャラリーストーカー被害や館長からの性的強要も。表現の現場におけるハラスメントの実態とは?アートを含む表現の現場におけるハラスメントの実態調査を行ってきた「表現の現場調査団」が24日、厚生労働省で会見を行い、その調査結果を公表した。 記者会見の様子 近年、アートを含む様々な表現の現場におけるハラスメントが次々と明るみになるなか、初めてその実情を格的に調査するアンケートが昨年12月から今年1月にかけウェブアンケートフォームを通じて行われ、その結果が『「表現の現場」ハラスメント白書2021』として公開された。 調査を行ったのはアートや演劇など、表現の現場で働く人たちのハラスメントについて調査する「表現の現場調査団」。メンバーのひとりであるアートユニット「キュンチョメ」のホンマエリは、24日に行われた記者会見で「表現の現場ではハラスメントがとても多く、しかも隠され続けている。作品のためだといっ

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  • 東大駒場博物館で宇佐美圭司の個展が開催。同大食堂の作品廃棄を教訓に芸術活動を回顧

    東大駒場博物館で宇佐美圭司の個展が開催。同大堂の作品廃棄を教訓に芸術活動を回顧東京大学駒場博物館で、美術家・宇佐美圭司(1940〜2012)の個展「宇佐美圭司 よみがえる画家」が開催。同大学中央堂にあった絵画《きずな》の廃棄を教訓に、宇佐美の功績を回顧する。会期は4月28日〜6月27日。 東京大学駒場博物館で、首都圏の美術館では20年ぶりとなる美術家・宇佐美圭司(1940〜2012)の個展「宇佐美圭司 よみがえる画家」が開催される。会期は4月28日〜6月27日。 この展覧会の背景にあるのは、2017年に起きた東京大学中央堂にあった宇佐美の絵画《きずな》(1977)が、改修工事にともなう不用意な廃棄処分によって失われてしまったことだ。東京大学ではこの件を受けた同展の企画意図について、「取り返しのつかない結果をもたらした反省にたち、宇佐美氏の長年の活動を振り返り、その作品が提起したことを

    東大駒場博物館で宇佐美圭司の個展が開催。同大食堂の作品廃棄を教訓に芸術活動を回顧
  • 「政教分離」は文化政策・行政を萎縮させるか──孔子廟最高裁判決が文化芸術支援にもたらす影響

    「政教分離」は文化政策・行政を萎縮させるか──孔子廟最高裁判決が文化芸術支援にもたらす影響 儒教の祖・孔子を祭る「孔子廟(びょう)」の用地を那覇市が無償で提供しているのは、政教分離の原則を定めた憲法に違反するとの判断を、最高裁が示した。政治と宗教の関わりについて、これまでに比べ厳格な判断を示したと言える。この判決は、今後の文化支援・文化行政にどのような影響を与えるのだろうか。 文=志田陽子(武蔵野美術大学教授) 孔子廟とは 「孔子廟」は中国の儒教(儒学)の創始者とされる孔子を中心に、歴代の儒者の霊を祀る施設である。儒教は中国から伝わった思想だが、江戸時代には、幕府が封建制度を維持するために奨励した。この流れから、日国内の各地に孔子廟が設けられており、史跡や文化財に指定されているものもある。 今回の訴訟で問題となった「久米至聖廟(くめしせいびょう)」は、那覇市中心部の公園内にある文化施設で

    「政教分離」は文化政策・行政を萎縮させるか──孔子廟最高裁判決が文化芸術支援にもたらす影響
  • 台風で被災した川崎市市民ミュージアム。その収蔵品レスキューまでの記録映像が公開

    2019年10月の台風19号によって収蔵庫が浸水し、収蔵品が被災した川崎市市民ミュージアム。いまだ再開の目処が立っていない同館の、被災から収蔵品レスキューまでの様子を収めたドキュメンタリー映像が公開された。 川崎市市民ミュージアムは1988年に開館。写真やマンガ、グラフィック、映画、映像などの「複製技術芸術」の歴史に関わる総合的なコレクションを有する美術館として知られているが、19年10月の台風19号(令和元年東日台風)により、9つの収蔵庫が浸水被害を受け、収蔵品に甚大なダメージが及んだ。 6月には民俗・考古分野から写真・マンガ・グラフィック・映像分野に及ぶ約22万9000点の収蔵品が運び出されたが、いまだ修復作業は継続されており、すべての修復が完了するまでには10年ほどかかるという見通しが示されている。 今回公開されたドキュメンタリー映像では、開館当時の美術館の様子から始まり、美術館が

    台風で被災した川崎市市民ミュージアム。その収蔵品レスキューまでの記録映像が公開
  • 「“私はあなたの『アイヌ』ではない”」:小田原のどかが見た「ウポポイ(民族共生象徴空間)」

    「“私はあなたの『アイヌ』ではない”」:小田原のどかが見た「ウポポイ(民族共生象徴空間)」今年7月に開業した北海道白老郡白老町の「ウポポイ(民族共生象徴空間)」。「国立アイヌ民族博物館」「国立民族共生公園」「慰霊施設」によって構成されるこの国立施設が誕生した背景を踏まえ、「語られていないこと」について小田原のどかが論じる。 文=小田原のどか 民族共生象徴空間とは何か 2020年7月12日、北海道白老郡白老町に「ウポポイ(民族共生象徴空間)」が開業した。来は4月24日に開業が予定されていたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により2回の延期を経てのオープンとなった。同施設の「愛称」であるウポポイとはアイヌの言葉で「(おおぜいで)歌うこと」を意味するといい、2018年に一般公募によって決定した。民族共生象徴空間という名称は、閣議決定された内容に基づいている。 「アイヌ文化の復興と発展のナショ

    「“私はあなたの『アイヌ』ではない”」:小田原のどかが見た「ウポポイ(民族共生象徴空間)」
    ruinous
    ruinous 2020/08/30
  • 世田谷美術館が「作品のない展示室」を公開。美術館のあり方を改めて考える

    世田谷美術館が「作品のない展示室」を公開。美術館のあり方を改めて考える6月2日に再開した世田谷美術館が「作品のない展示室」を公開。世界中で美術館来のあり方が問われるなか、その空間や美術館の機能にフォーカスする。会期は7月4日~8月27日。 新型コロナウイルスの影響で3月31日から休館に入り、6月2日に再開した世田谷美術館。同館の1階展示室で、「作品のない展示室」が公開される。会期は7月4日~8月27日。 いま世界中の美術館では、海外からの作品借用が困難になるなど、予定されていた展覧会の準備に支障が生じている。同館でも、開催を予定していた「驚異の三人!! 高松次郎・若林奮・李禹煥―版という場所で」などが中止となった。美術館来のあり方が問われるこうした状況を考慮し、今回「作品のない展示室」の実施を決めたという。 外観 1986年、都立砧公園のなかに開館した世田谷美術館。建築家・内井昭蔵が、

    世田谷美術館が「作品のない展示室」を公開。美術館のあり方を改めて考える
  • 政府の「文化芸術活動への緊急総合支援パッケージ」、詳細が明らかに。フリーランスには最大150万円

    政府の「文化芸術活動への緊急総合支援パッケージ」、詳細が明らかに。フリーランスには最大150万円政府の第2次補正予算案において明らかにされた560億円規模の芸術文化支援。その内容が公表された。 5月27日に閣議決定された政府の第2次補正予算案で明らかにされた、560億円にのぼる文化支援予算。その詳細が、文化庁によって発表された。 560億円の予算は、「文化芸術への緊急総合支援パッケージ」としてまとめられており、そのうち509億円は「文化芸術・スポーツ活動の継続支援」。 対象となるのは、文化芸術・スポーツ関係団体等で、ここにはフリーランスの実演家や技術スタッフ等も含まれている。標準的な取組を行うフリーランス向けとしては、簡易な手続き・審査による20万円程度を支援。プロのフリーランスの実演家・技術スタッフ等については、練習のための稽古場の確保、技能向上のための研修資料等の購入、調査・制作準備等

    政府の「文化芸術活動への緊急総合支援パッケージ」、詳細が明らかに。フリーランスには最大150万円