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ブックマーク / blog.tatsuru.com (14)

  • トランプのアメリカ - 内田樹の研究室

    ジョー・バイデンとドナルド・トランプの討論が終わった。双方とも相手を罵り合うという見苦しい展開だったが、口から出まかせの嘘を自信たっぷりにつきまくるトランプを相手にきちんとファクトに基づいて反論することができなかったバイデンの衰えぶりに米国の有権者はショックを受けたようだ。民主党は大統領候補者を替えた方がよいという意見が出て来たが、今から候補者を選定して11月の大統領選に間に合うだろうか。 おそらく世界は二期目のトランプを迎えることになる。彼は「アメリカ・ファースト」を掲げて、前任者の政策のほとんどを覆し、国際秩序の維持には副次的な関心しか示さないだろう。 ただし、「アメリカ・ファースト」はトランプの独創ではない。この言葉を最初に使ったのはチャールズ・リンドバーグ大佐をリーダーに頂いた大戦間期の反戦派の人々である。彼らは欧州の戦争に米国は関与すべきではないと主張した。仮にナチスがヨーロッパ

    ryusso
    ryusso 2024/07/14
    日中安保条約結んだら台湾は併合されるだろうな。日本も中国に隷属されてしまうと思う。あーあ大変だ。
  • 民主政の終わり - 内田樹の研究室

    都知事選の翌日にニッポンドットコムという媒体からインタビューを受けた。以下はその記事に少しリタッチしたもの。 今回の都知事選では、選挙は民主主義の根幹を為す営みであるという認識がかなり深刻な崩れ方をしているという印象を受けた。選挙というのは有権者が自分たちの立場を代表する代議員を選ぶ貴重な機会であるという認識が日からは失われつつあるようだ。 投票する人たちは「自分たちに利益をもたらす政策を実現してくれる人」を選ぶのではなく、「自分と同じ部族の属する人」に投票しているように私には見えた。自分と「ケミストリー」が似ている人間であるなら、その幼児性や性格の歪みも「込み」で受け入れようとしている。だから、仮に投票の結果、自分の生活が苦しくなっても、世の中がより住みにくくなっても、それは「自分の属する部族」が政治権力を行使したことの帰結だから、別に文句はない。 自分自身にとってこの社会がより住みよ

    ryusso
    ryusso 2024/07/12
    要するにバカには向いていないってことよ民主政。
  • 文字の書けない子どもたち - 内田樹の研究室

    高校の国語の先生から衝撃的な話を聴いた。生徒たちが文字を書けなくなっているというのである。教科書をただノートに筆写するだけの宿題を毎回課すが、やってくるのは半数以下。授業中に書いた板書をノートに写すようにという指示にも生徒たちは従わない。初めはただ「怠けているのか」と思っていたが、ある時期からどうもそうではないらしいことに気がついた。 『鼻』の作者名を問うテストに「ニコライ・ゴーゴリ」と答えを書いた生徒がいた。ゴーゴリもその名の短編を書いているが、教科書で読んだのは芥川龍之介である。どうしてわざわざゴーゴリと書いたのか生徒に訊ねたら「漢字を書くのが面倒だったから」と答えたそうである。 生徒たちの提出物の文字が判読不能のものが増えて来たという話は大学の教員たちからも聴く。学籍番号までは読めるが、名前が読むのが困難で、コメントの文字に至ってはまったく解読不能のものが少なくないという。何を書いた

    ryusso
    ryusso 2024/02/27
    カナはかけるだろう。韓国みたいになってきてるのか。
  • ある共産党員への手紙 - 内田樹の研究室

    共産党員で、私のの愛読者でもあるというSさんという方から手紙を頂いた。松竹伸幸さんの「共産党党首公選」をめぐる論争で私が松竹さんの行動を支持していることについてである。共産党の党規約はよくできていて、党運営も民主的であるのだから、松竹さんは「意見があるなら、党内でドンドン発言しなさい」という『しんぶん赤旗』の読者投書を引いて、私の行動をやんわりと批判するものだった。それに対してこんな返信をした。 Sさま はじめまして、内田樹です。 お手紙と投書拝見しました。ご指摘ありがとうございます。 松竹さんの件については、実は僕も困惑しています。 僕は非党員ですから、共産党の党規約というものがどんなものだか知りません。共産党の党内民主主義の実相についても存じ上げません。 松竹さんは現役の共産党員であり、長く党中枢にいた人で、僕が実際に存じ上げて、人間を信頼している方ですので、その方から「党首や党幹部

    ryusso
    ryusso 2023/03/28
    SIIさん…
  • 統一教会、安倍国葬について他 - 内田樹の研究室

    あるネットメディアからインタビューを受けた。もう公開されているので、少し長い別ヴァージョンをあげておく。 ―これから安倍系右翼はどうなると思いますか? 内田 おっしゃっている「安倍系右翼」という言葉の定義を僕は知らないのですけれど、言いたいことは何となくわかります。それが「安倍晋三という個人の求心力やカリスマ性に依存して存在感を発揮していた政治勢力」という意味でなら、その人たちはこの事件をきっかけに力を失い、弱体化すると思います。 実際に安倍元首相の死後、彼の庇護下でこれまで「いい思い」をしてきたネット論客たちはいまほぼ沈黙状態にあります。どういうスタンスでこの事件に向き合って良いのかについての組織的な合意形成ができていないのでしょう。もともと安倍晋三個人が手作りしたネットワークですから、ハブが不在になると、合意形成のための場も、ルールもない。代わりを務めることのできる人がいない。ですから

    ryusso
    ryusso 2022/09/12
    この長期腐敗体制どうなるんだろうね。
  • 安倍政権の7年8カ月 - 内田樹の研究室

    安倍政権7年8カ月をどう総括するかと問われたら、私は「知性と倫理性を著しく欠いた首相が長期にわたって政権の座にあったせいで、国力が著しく衰微した」という評価を下す。 日は今もGDP世界三位だし、軍事力でも世界五位の「大国」である。国際社会の中では「先進国」として遇されているし、米国の東アジアにおける最も信頼できる同盟国であるという評価も安定している。けれども、日が「あるべき国際社会」を語り、その実現に向けて指導力を発揮することを期待している人々は国内外を探しても見当たらないし、経済的成功のための「日モデル」や、世界平和の実現ための「日ヴィジョン」を日政府が提示するだろうと思っている人もいない。これだけの「国力」がありながら誰も日にリーダーシップを求めていない。そのことに、われわれはもっと驚くべきだと思う。 どうして国際社会は日にリーダーシップを求めないのか? それは日人が「

    ryusso
    ryusso 2020/08/29
    もう二度とこんな嘘つきでバカな殿様を選ばないように、国民がいい加減な選び方をしないようにしないといけないと思う。誠実さが第一である。
  • コロナ後の世界 - 内田樹の研究室

    『月刊日』にロングインタビューが掲載された。「コロナ後の世界」について。 ■「独裁か、民主主義か」という歴史的分岐点 ―― 世界中がコロナ危機の対応に追われています。しかしたとえコロナが収束しても、もはや「元の世界」には戻らないと思います。内田さんはコロナ危機にどんな問題意識を持っていますか。 内田 新型コロナウイルス禍は、これからの世界のあり方を一変させると思います。「コロナ以前」と「コロナ以後」では世界の政治体制や経済体制は別のものになるでしょう。 最も危惧しているのは、「新型コロナウイルスが民主主義を殺すかもしれない」ということです。こういう危機に際しては民主国家よりも独裁国家の方が適切に対処できるのではないか・・・と人々が思い始めるリスクがある。今回は中国が都市閉鎖や「一夜城」的な病院建設や医療資源の集中という、民主国家ではまず実施できない政策を強権的に下して、結果的に感染の抑制

    ryusso
    ryusso 2020/04/22
    私たち一人ひとりが大人になりましょう。知性を豊かにしましょう。富をみんなに行き渡らせましょう。苦しんでいる他人を見捨てないようにしましょう。自分のエゴや主義に拘泥しない誠実な政治家を選びましょう。
  • 桜を見る会再論 - 内田樹の研究室

    もうこの話をするのにも飽き飽きしている。「桜を見る会」についての話である。 どうして「飽き飽き」しているかというと、ふつうの人間の受忍限度を超えて、この話が続いているからである。 続く理由は簡単で、ふつうは申し開きのできない証拠をつきつけられて「申し訳ありませんでした。私がやりました」として「犯人」が白状して、火曜サスペンス劇場が終わるところで、ぜんぜんドラマが終わらないからである。 でも、「私がやりました」と言わないというのは、ある意味では「合理的な」ふるまいなのである。 昔、東京地検に勤めていた友人から、推理ドラマはあれは嘘っぱちだという話を聴いたことがある。検察官に供述の矛盾を衝かれて、顔面蒼白となって、「もはやこれまで」と自白するのは「自分が知性的な人間である」ということにおのれの存在根拠を置いている人間だけだというのである。 「そんな人間は実はめったにいないんだよ。そんなのはね、

    ryusso
    ryusso 2020/02/01
    バカが頭に座っているのでそれを見習ってバカが量産されるという話。日本は美しい国になるのではなくバカ頭領がいつまでも居座る、バカがたくさん生息する国になりつつある。
  • 川内原発再稼働について - 内田樹の研究室

    13日の朝日新聞に掲載された「川内原発再稼働について」の寄稿のロングヴァージョンです(紙面では行数が少し減りました)。 九州電力川内原発の再稼働に同意した鹿児島県の伊藤祐一郎知事は7日の記者会見で自信ありげに再稼働の必要性を論じていました。 私は「事態は『3・11』以前より悪くなってしまった」と感じました。 原発で万が一の事故があれば、電力会社も国の原理力行政も根底から崩れてしまう。「福島以前」には原子力を推進している当の政府と電力会社の側にもそのような一抹の「おびえ」がありました。でも、東京電力福島第一原発の事故は、その「おびえ」が不要だったということを彼らに教えました。 これまでのところ、原発事故について関係者の誰ひとり刑事責任を問われていません。事故処理に要する天文学的コストは一民間企業が負担するには大きすぎるという理由で税金でまかなわれている。政府と東電が事故がもたらした損失や健康

    ryusso
    ryusso 2014/11/15
  • 「街場の憂国論」号外のためのまえがき - 内田樹の研究室

    みなさん、こんにちは。内田樹です。 『街場の憂国論』に「号外」として、特定秘密保護法案審議をめぐる一連の書き物をまとめて付録につけることに致しました(安藤聡さんからのご提案です)。 単行に付録をつけるというのは珍しいことですけれど、今回の法案審議をめぐる政治の動きについて、僕たちはそれだけ例外的な緊張感を持ってしまったということだと思います。 改めて言うまでもないことですが、この法案は、2012年暮れの衆院選でも、2013年5月の参院選でも、自民党の公約には掲げられていなかったものです。それがいきなり9月に提出されて、重要法案としては異例の短時間審議で、両院での委員会強行採決を経て、会期ぎりぎりに走り込むように国会を通過してしまいました。この原稿を書いている段階で、世論調査では80%以上が国会審議のありようについてつよい不安と不満を表明しています。 なぜ、これほど急いで、法案の外交史的意

    ryusso
    ryusso 2013/12/11
    尖閣を巡っていきなり中国と戦闘状態になることはありうるのではないか。安倍ちゃんの心持ち一つでやれる状態に近づいている。戦闘するのは政治家ではなく将棋の駒のような他人であるから脳内でやるゲームと一緒。
  • いじめについて - 内田樹の研究室

    ある媒体から、大津市のいじめについてコメントを求められた。 書いたけれど長くなったので、たぶん半分くらいに切られてしまうだろう。 以下にオリジナルヴァージョンを録しておく。 今回の事件はさまざまな意味で学校教育の解体的危機の徴候だと思います。 それは学校と教育委員会が学校教育をコントロールできていないということではなく、「コントロールする」ということが自己目的化して、学校が「子供の市民的成熟を支援する」ための次世代育成のためのものだということをみんなが忘れているということです。 私の見るところ、「いじめ」というのは教育の失敗ではなく、むしろ教育の成果です。 子供たちがお互いの成長を相互に支援しあうというマインドをもつことを、学校教育はもう求めていません。むしろ、子供たちを競争させ、能力に応じて、格付けを行い、高い評点を得た子供には報償を与え、低い評点をつけられた子供には罰を与えるという「人

    ryusso
    ryusso 2012/07/12
    生産性の低い個人に「無能」の烙印を押して、排除すること。そのように冷遇されることは「自己責任だ」というのは、現在の日本の組織の雇用においてはすでに常態です。
  • 大飯原発再稼働について - 内田樹の研究室

    野田首相が大飯原発の再稼働に向かう決意表明を行った。 首相は記者会見で「原発を止めたままでは、日の社会は立ちゆかない。原発は重要な電源だ」とし、「国民の生活を守るため再稼働すべきだというのが私の判断だ」と断言した。 その根拠として、首相は政府が一年以上かけて安全対策を講じたことを挙げて、「原発の安全性は実質的に確保された」とした。 首相が「国民の生活」と言うのは、長期的には電力料金の値上がりによるコストの上昇、それによる製造業の国際競争力の劣化、それによる生産拠点の海外移転、それによる産業の空洞化、それによる雇用の喪失というスパイラルのことであり、短期的には「突発的な停電が起これば、命の危険にさらされる人もいる」という生命リスクのことである。 橋下徹大阪市長も、再稼働反対を撤回した根拠として、「病院はどうなるのか、高齢者の熱中症対策はできるのか。そう考えると、原発事故の危険性より、目の前

    ryusso
    ryusso 2012/06/11
    「安全性が担保されたので、原発事故は未来永劫起こらない」と信じているのは今の日本で讀賣新聞の論説委員くらいであろう。(笑)
  • 暴言と知性について - 内田樹の研究室

    復興相が知事たちに対する「暴言」で、就任後わずかで大臣を辞任することになった。 この発言をめぐる報道やネット上の発言を徴して、すこし思うことがあるので、それについて書きたいと思う。 松大臣が知事に対して言ったことは、そのコンテンツだけをみるなら、ご人も言い募っていたように「問題はなかった」もののように思われる。 Youtube で見ると、彼は復興事業は地方自治体の自助努力が必要であり、それを怠ってはならないということを述べ、しかるのちに「来客を迎えるときの一般的儀礼」について述べた。 仮に日語を解さない人々がテロップに訳文だけ出た画面を見たら、「どうして、この発言で、大臣が辞任しなければならないのか、よくわからない」という印象を抱いたであろう。 傲慢さが尋常でなかったから、その点には気づいたかもしれないが、「態度が大きい」ということは別に政治家が公務を辞職しなければならないような

  • 『七人の侍』の組織論 - 内田樹の研究室

    どういうタイプの共同体が歴史の風雪に耐えて生き延びることができるか。 これはなかなか興味深い問いである。 前に、住宅についてのシンポジウムの席で、「コレクティブ・ハウス」を実践している人から質問があった。 その人は20世帯くらいで住まいをシェアしている。子どものいる若い夫婦同士はお互いに育児を支援し合って、とても助かるのだが、高齢者の夫婦などはいずれこちらが介護せねばならず、若い人たちは「他人に介護してもらうためにコレクティブハウスに参加したのではないか・・・」という猜疑のまなざしで老人たちを見つめている、という話をうかがった。 どうすればこの共同体を継続できるのでしょうというお訊ねだったので、「残念ながら、そういう共同体は継続できません」とお答えした。 あらゆる共同体では「オーバーアチーブする人」と「アンダーアチーブする人」がいる。 必ずいる。 全員が標準的なアチーブメントをする集団など

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