情報戦略の“真の意思決定者”は誰か---これが見えなくなっているITベンダーが増えているように感じる。「誰に商材をアピールすればよいでしょう? やはり社長でしょうか」。ITベンダーのマーケティング担当者から、こういった質問を受けることが少なくない。筆者はコンサルタントではないので、「お客さんに聞くのが一番早いと思いますよ」と言ってお茶を濁すことにしている。 つい先日、マーケティング分野のコンサルタントと話をしたときも、同様の話題で盛り上がった。「ユーザー企業の社長や非IT分野の役員をヒアリングしてほしい」というクライアントがいるのだそうだ。そのクライアントはITベンダーで、「自社の商材が売れていないのは、社長や非IT分野の役員の認知度が低いからだ」と思っているとのことだった。中には「システム部門を訪問しなくてもいい」と号令をかけたITベンダーもあるという。 コンサルタントから意見を求められ