――これまで映像のプロフェッショナルとして携わってこられた鹿野先生ならではのこだわりはどこに活かされているのでしょうか。 舞台になる島の3つの地域でそれぞれ異なる季節を感じさせる工程は映像制作の知識や経験がプラスになったかなと思います。大気や天候といった空気感を大事にするために、薄暗い夕暮れの光や風にたなびく植物など、その場所にいる気持ちよさや匂いを感じられるように、光や色のバランスをとりました。 それと、松の林に入ると蝉の声が聞こえてきたり、棚田でカエルの声が聞こえたりするなど、効果音も意識しました。プレイヤーにこの島をフィールドワークしているような感覚を持ってもらいたかったんです。 自分の目で見て手で触れて、感じたものが判断基準になる――ゲーム内の体験は、実際に鹿野先生が現地を調査したものが反映されているのでしょうか。 なるべく実現したいシーンに近いところでフィールドワークを行っていま