2015年6月に出版された「下流老人」は、12月20日現在、20万部を超える発行部数を記録している。驚くことに2015年の新語・流行語にもノミネートされた。今年を象徴するキーワードにしていただいたことに感謝している。 思い返せば、年末は様々な貧困に関連するイベントが行われてきた。2008年末には、リーマンショックの影響で、いわゆる派遣切りに遭った派遣労働者が日比谷公園で過ごす「年越し派遣村」がクローズアップされた。今年も各地で年越しに困難を抱える人々のための生活相談会が開催されている。 貧困問題は、発見されては忘れ去られ、そしてまた再発見されるという状況を繰り返している。そのようななか、高齢者の貧困を今年「見える化」できたことは非常に大きな成果だった。何かと貧困問題に注目が集まりやすい年末だからこそ、「下流老人」について改めて再考してみたいと思う。 企業や家族に依存してきた貧困対策の弱さが
![誰もが“下流老人”として苦境に陥る可能性がある(藤田孝典) - 個人 - Yahoo!ニュース](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/adf2f15b798d3934c38bd4082e61d0626061365b/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fnewsbyl-pctr.c.yimg.jp%2Fr%2Fiwiz-yn%2Frpr%2Ffujitatakanori%2Fprofile-1522256207.jpeg%3Fw%3D200%26h%3D200%26up%3D1)