岡山理科大理学部の橋川直也講師(分子生物学)、橋川成美准教授(薬理学)らのグループは、うつ病に特殊なタンパク質「HSP105」が関与していることをマウスを使った実験で明らかにした。既存の胃薬を投与すると症状が抑えられることも分かり、新たなうつ病の予防や治療法の開発につながる成果と期待される。論文が31日付の米科学誌電子版に掲載された。 グループは、体内の至る所に存在し、傷付いたタンパク質を修復したり、細胞を保護したりするタンパク質群が、うつ病に関わっているとみて研究。熱などのストレスによって増える「熱ショックタンパク質(HSP)」と呼ばれるタンパク質群で、他のマウスから攻撃を受けストレスでうつ状態になったマウスを使って関連性を調べた。 その結果、うつ状態のマウスでは多くの種類があるHSPのうち「105」というタイプが脳内の一部で減少していた。HSPを増やす働きを持つ胃薬を経口投与すると
Camelidラクダからとった抗体。あと、鮫からもとれる。これらはY字型抗体と異なり、monomerで小さいかつきちんと特異性もある。 最近たまに耳にするので、勉強した。 基礎研究のツール(タンパク結合のタグ)として、臨床応用(抗体医薬)として両方されてる。 このレビューに詳しい。 Nanobodyの利点は ―十分に小さいのでベクターに組み込みやすい。 ―monomerなのでfusion proteinにしても元のタンパクの形の邪魔をしにくい。 ―小さいのでblood brain barrierを越える。 基礎研究のツールとしての例はこのCell論文。protein translationをomicsするのにTRAPがある。これはribosomeを沈降させて、そこにからみついてたmRNAをSeqすることで翻訳を解析する。沈降させるにはribosomeにタグがいる。 従来のTRAPではrib
最近は、昔ながらの制限酵素を用いたベクター構築ではなく、制限酵素部位に依存しない様々なクローニング法を活用できます。ここで紹介するSLiCE (Seamless Ligation Cloning Extract)法は、E. coli lysateの持つ内在性homologous recombination活性をin vitroで用いて、制限酵素部位に依存せずPCR断片をベクターへクローニングする方法です(いわゆるseamless cloning)。このseamless cloningに関連する試薬は、Gibson assembly kitやIn-Fusion kitなどの名称で様々なメーカーから商品化されていますが、その多くが高価で、資金の乏しい研究室では購入を躊躇しているかもしれません。そのような方に、ぜひ試していただきたいのがこのSLiCE法です。 1. SLiCE from Esch
SLiCE: a novel bacterial cell extract-based DNA cloning method http://nar.oxfordjournals.org/content/40/8/e55 A simple and efficient seamless DNA cloning method using SLiCE from Escherichia coli laboratory strains and its application to SLiP site-directed mutagenesis http://www.biomedcentral.com/1472-6750/15/47
あんまり落ちたという記事がないのでw (そんな自分の傷をえぐるようなものを永久に残るデータに落とし込みたくないですよね!) 来年度以降、職やフェローシップ(研究員としてお金をもらえるシステムの総称)の保証が今のところありませんので、それらをハンティングしております。 というところで、本日、不意打ちで海外学振の結果発表がありました。 4月頃に締切があったものです。 パスワードも、システムの都合上何回か変えさせられているので、何度も失敗しました…笑 (申請のときも苦しんだので、メモを残すという学びを得るべきであった) 連続ログイン失敗で、20分待たされたりして、なんだか心臓によくない時間でした。 提出した研究計画書の内容としては、あれで受かってたら、審査システムを疑うという出来だったので、案の定余裕の落ちでした! (しかし、もっと致命的なのは研究計画書ではなかった。それは後半で) 最近、頑張る
東北大学は10月5日、ヒト皮膚由来多能性幹細胞(Muse 細胞)を用いて脳梗塞動物モデルの失われた神経機能を回復することに成功したと発表した。 同成果は東北大学大学院医学系研究科の出澤真理 教授と冨永悌二 教授らのグループによるもので、9月21日に米学術誌「Stem Cells」に掲載された。 Muse細胞は骨髄・皮膚などに存在する腫瘍性を持たない多能性幹細胞で、肝細胞、筋肉、神経、グリア細胞、皮膚色素細胞、表皮、血管などへの分化が報告されている。 同研究では、脳梗塞ラットにMuse細胞を移植した結果、梗塞部位に生着して自発的に神経細胞に分化し、大脳皮質から脊髄までの運動・知覚回路網を再構築した。また、脳梗塞で失われた運動・知覚機能の回復は約3カ月後も維持され、腫瘍形成は見られなかった。また、移植前にMuse細胞を神経に分化誘導する必要がなかったことから、脳梗塞に対して皮膚や骨髄などからM
明神池@上高地 会社を辞めて学振を取って博士課程に出戻ってくる、という選択はかなりレアなキャリアだと思う。僕も進路に迷っていた時にネット上を色々と検索してみたけど、そういう前例はほとんど見当たらなかったし、リアルでも「そんな(アホな)ことするやつ初めて見たぜ!」という意見しか聞かなかったので、やっぱ相当にレアだし、アホなんだと思う。文科省は「研究者のキャリアパスの多様化」とか言ってるけど、戻ってくるための手ほどきや支援など特になく、独力の実力勝負で戻ってくるしかなかった。やっぱりストレートで修士で上がってくる人と比べると、色々と違いを感じることがあるので、実際にやってみてどんな感じだったか、簡単に書いてみる。 申請書提出まで 学振とは、文科省下の日本学術振興会の「特別研究員」制度のこと。ネットで調べれば情報はいくらでも出てくるけど、博士課程の学生を対象にするタイプ(DC)の場合、月20万円
東アフリカとユーラシアに生息するキンイロジャッカルが、実は2つの異なる種で、その一方は新種のオオカミであるとする論文を、米スミソニアン保全生物学研究所の生物学者クラウス=ペーター・コエプフリ氏が、7月30日付「Current Biology」誌に発表した。 【動画】ジャッカルが割れないダチョウの卵をハゲワシが割った方法とは? この新種はアフリカンゴールデンウルフと名付けられたが、オオカミ、コヨーテ、ジャッカルを含むイヌ属で新種が見つかったのは実に150年ぶりのこと。アフリカには、このほかにもタイリクオオカミ、エチオピアオオカミの2種のオオカミが生息している。 2種のキンイロジャッカルはほぼ同じ外見だが、ユーラシアの方がアフリカよりもわずかに小柄で頭蓋骨が小さく、歯が少し弱い。詳細なDNA分析の結果、この2種は長い間、別々の進化の道を歩んできたことがわかった。コエプフリ氏は、アフリカのキ
7月に入り、美味しそうなウナギの蒲焼きのポスターやのぼりを目にすることが増えた今日このごろ。土用の丑の日を迎える24日前後には、「ひとつ鰻重でも」と考えている読者も多いことだろう。 鵜呑みにしてはいけない 「ウナギ豊漁」報道 だがウナギといえば、一方で資源の枯渇が叫ばれ、この1、2年ではさらに、中国産ウナギ蒲焼き商品の多くに絶滅危惧種に指定されているヨーロッパ種のウナギが使われていたといった報道も。店頭の蒲焼き商品に対して、産地だけでなく品種を自主的に開示するスーパーも出始めるなど、にわかに販売側の変化も出始めている。 こうした変化の影に一人の男がいる。市販のウナギの蒲焼きを片っ端からDNA検査し、結果を公表している北里大学海洋生命科学部の吉永龍起准教授だ。ウナギ研究者の中でも「異端児」の彼がなぜ蒲焼きの調査をしようと思ったのか。続ける理由とは。丑の日を前に話を聞いた。 Q:いつから
3月28日 農業は地球の環境悪化の緩和に重要な役割を果たす フランス農学・獣医学・林学研究院 アグリニウム会長 マリオン・ギュー 氏 3月8日 近未来SF漫画で描かれるテクノロジーの未来 漫画家 山田胡瓜さん 12月28日 「世界中の望遠鏡が協力して中性子星合体を観測 ―重力波と光の同時観測『マルチメッセンジャー天文学』の幕開けは、何を意味するのか?」 理化学研究所仁科加速器研究センター 玉川 徹 氏 4月13日 《JST共催》『ひかり×ひと』-『情報ひろばサイエンスカフェ』で大学院生と中高生らが語り合う 「科学と社会」推進部 4月10日 「持続可能な食の未来へ」をテーマに「ノーベル・プライズ・ダイアログ東京2018」開催 世界中からの食の専門家が集結 「科学と社会」推進部 4月2日 《JST主催》「トップサイエンスによる社会変革への挑戦」―JSTの第2回ACCELシンポジウム開催 サイエ
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● 11 oktober 2008(土) ※ “三連働”の初日は成果もなく ◆午前6時起床.曇りときどき小雨.冷え込みはまったくなく,気温は高め.〈Brotzeit〉でパンを買って帰宅.ここのところぜんぜん早朝の歩き読みをしていない.この三日間は世間的には三連休なのだが,個人的には追い込まれの“三連働”だ.「行楽」ということばはワタクシの辞書にはなく,連日のトド撃ちが三日間続くことになる. ◆朝からトド撃ち —— 〈ISHPSSB Off-year Workshop Kobe〉の講演者の滞在ホテルの予約はオーガナイザー一任であることをすっかり失念していた.事前予約の期限が今日までとのことで,あわてて事務局にメール連絡する.とはいえ,当の講演者たちへの連絡が同時並行というのは拙速きわまりないことだ.ごめんなさいごめんなさい.返事をよろしく. ◆小降りだった雨は午前10時には本降りになった.つ
新しい部署でのお仕事がスタートしました。 今日は初日ということで、仕事についてのインストラクションを受けました。「企画部門って、一体何してるところ?」「実際にどういう仕事があるの?」という事についての説明です。 私が勤める会社では、企画部門のお仕事は簡単に言うと3つにわかれます。 ・新薬開発プロジェクトを立案し、それを実行するための環境を整える(新規シーズ探索) ・新薬開発プロジェクトを円滑に進行させる(部門間調整) ・新薬開発についてのロードマップを策定する(戦略策定) このような企画部門の仕事はこう例えられます。 「企画部門の人間は、脚本家であり、プロデューサーである。アイデアを、多くの人の手を借りて、薬という形に実体化する仕事である」 プロジェクトの立案は、「こんな薬を作りたいな」という思いを、世の中の最先端の知識や技術と組み合わせ、「企画書」という形にすることです。研究所内の研究者
先日、日本人同士で昼ごはんを食べていました。私は企業派遣ですが、他の方々はポスドク。MD, PhDです。Nature等でも頻繁に報道されているように、日本のアカデミックの現状はかなりきついものがあります。良い業績を引っさげて帰国しても、ポストを取るのは非常に困難との実話も聞きました。 みんな子持ちなのですが、ここで「自分の子供が研究者になりたいと言ったらどうするか」という話題に。Ktatchyは、「博士課程まで進むならよく考えろ、と言う。アカデミックにいくならやめとけ、っていうかなあ」と考えました。20数年後にどうなっているのかわかりませんが、劇的に好転することは恐らくないでしょう。 一人のポスドク先生の発言に納得しました。 「理学部卒で研究者になる、というならふざけるなという。研究者を目指すなら、親がよほどの金持ちか、医師、歯科医師、薬剤師の資格を持っていることが条件になると思う」 頭抜
仕事柄、多くの研究計画書を読む機会があります。 人生をかけているもの、お金を取りにいくもの、目的はさまざまですが、人をうならせるような研究計画書と出会うことはなかなかありません。事情や思いはわかるのですが、そこから先が問題なのです。 研究計画書は一種の企画書ですので、「おもしろい!」と思わせることと、「できるかも.」と納得させるというふたつの条件を満たす必要があります。 「おもしろい!」と思わせる研究計画書 ・先行研究が丁寧にレビューしてあること ・先行研究の問題点を端的に指摘できていること ・問題を解決するための「新しい」アイデアが述べられていること ・「新しい」アイデアに応用可能性や広がりがあること 「できるかも.」と納得させる研究計画書 ・研究の方法が詳しく書かれていること ・スケジュールがきちんと立てられていること ・予算の範囲内でできる計画になっていること ・申請者の能力でできる
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