餅だんごの世界がフィールドです お菓子教室にて、『上生が食べたい』というリクエストを頂きますが、秒で『できません』と答えています。ほんの少しだけ個人的な好奇心で作った事もありますし、道具もあります。もし、僕が上生を講座で教えた場合、その世界の職人さんへの冒涜的な気がするのです。上生を作る多くの職人さんを知っています。彼らは長い年月をかけて技術を会得してきたと考えます。僕が暇つぶしで作った上生は、いわゆる『似て非なるもの…』だと思います。僕が得意とする素材を土台とした餅だんごの世界とは、同じ和菓子の世界でも異なります。どちらが優れているか優劣をつけるものでは無く、どちらも同じように凄い歴史と文化があると考えます。 あんを買い、色粉を揃えて、他の材料も整えて作る私の上生には深みが無いというか、軽いのです。逆に上生をフィールドにしている職人さんが作る餅だんごには、何か僅かながら物足りなさも感じて