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yahoo ニュース オリジナル 特集編集部の検索結果1 - 40 件 / 353件

  • 部屋に響いた長女の悲鳴──山田ルイ53世、娘に“正体”を明かした一世一代の「ルネッサンス」(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)

    2022年4月某日。タキシードに身を包み、シルクハットを頭に載せ、「いやいやいや、どーも~……ルネッサァァァーーンス!!」と筆者は舞台へと飛び出した。幾度となく繰り返してきた、いつも通りの登場だったが、顔はこわばり、手は震えと異常なまでの緊張感。いや、無理もない。この日のステージは、“わが家のリビング”。客はたったの1人だが、それが自分の子供……長女(現在小4)となれば、調子も狂おうというものである。 今年3月、福岡PayPayドームで始球式の大役を務めたが、よもや2万の観衆のプレッシャーを小学生のそれが上回り、正真正銘のホーム(自宅)をアウェーに変えてしまうとは思わなかった。 全ては、このあとに控えた演目のせい。「漫才」でも「ギャグ」でもなく「告白」……わが子に隠し続けてきた父の正体を打ち明けようとしていたのである。(取材・文:山田ルイ53世、写真:石橋俊治、Yahoo!ニュース オリジ

      部屋に響いた長女の悲鳴──山田ルイ53世、娘に“正体”を明かした一世一代の「ルネッサンス」(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)
    • 「病気を公開しながら、音楽を作っていく」――サカナクション・山口一郎、うつ病との闘い #病とともに(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)

      今年1月、サカナクションのボーカル・山口一郎は、千秋楽を迎えたソロライブツアーのステージ上で自身がうつ病だと公表した。不調に気付いたのは2年ほど前。朝から晩までベッドから出られず、ライブも中止し、不安と焦りでいっぱいになった。以来、一進一退を繰り返す体調と向き合う日々を過ごし、「ようやくここまで回復した」と取材に応えた。闘病の経過、周囲の支え、病と生きる現在を語る。(取材・文:内田正樹/撮影:後藤武浩/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部) 「最初は3カ月ぐらいですぐによくなると勝手に考えていた。でも3カ月が6カ月と延びて、1年を過ぎたあたりで、『これは一生付き合っていくのかもしれない』と思いました」 山口一郎(43)が自身の不調に気付いたのは2022年5月。サカナクション15周年の配信ライブを終えた頃だった。 「コロナ禍以降もアクセル全開でがんばっていて、その頃の僕はラジオのレギ

        「病気を公開しながら、音楽を作っていく」――サカナクション・山口一郎、うつ病との闘い #病とともに(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)
      • 否定するのは作らない側の人──料理研究家リュウジがうま味調味料にこだわる理由(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)

        「僕はたぶん、世の中でいちばんたたかれている料理研究家ですよ」。そう自嘲気味に話すのは、YouTuberで料理研究家のリュウジさん(35)。レシピにうま味調味料を多用するスタイルには賛否あるが、いまや200万人近いチャンネル登録者数を誇る。ネットで人気を博して出したレシピ本は13冊を数え、累計90万部を超える「売れっ子」だ。高校を中退しアルバイトに明け暮れていた若者が、初めて人のために料理を作った経験、そしてうま味調味料にこだわる理由とは。(フリーライター・神田憲行/撮影:殿村誠士/Yahoo! ニュース オリジナル 特集編集部) カメラを据えたスタッフが何か小声でつぶやくと、それは突然始まった。 「はい! どーもー !リュウジです!」 ここは千葉県内のとあるマンションの一室。YouTuberで料理研究家のリュウジさん(35)の収録現場だ。チャンネル登録者数191万人、Twitterのフォ

          否定するのは作らない側の人──料理研究家リュウジがうま味調味料にこだわる理由(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)
        • 時代の試練に耐える音楽を――「落ちこぼれ」から歩んできた山下達郎の半世紀(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)

          山下達郎は今年、69歳を迎えた。1975年、シュガー・ベイブの中心メンバーとしてデビューし、翌年にソロシンガーとしてスタート。半世紀近く経った今も新作を世に送り出し、ライブツアーで全国を回る。「制作方針は、風化しない音楽」と語る通り、代表作の「クリスマス・イブ」をはじめ、多くの曲が時代を超えて愛されている。青春時代の苦労、自身の音楽表現、夢を追う若い世代への思い。歩みを振り返りながら、存分に語ってもらった。(文中敬称略/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部) 「僕らの世代は、日本のロックミュージックの黎明期で、『DON'T TRUST OVER THIRTY』の時代だったことも相まって、30歳から先のロックシンガーの展望なんて全くなかった。僕に限らず将来に関してはみんな探りながら悩みながら、何とか30代40代と、がんばってくぐり抜けてきたんですけど、でもまさか70近くになって、現役

            時代の試練に耐える音楽を――「落ちこぼれ」から歩んできた山下達郎の半世紀(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)
          • 「本音と建前」が心をむしばむ――イタリア人精神科医が見つめる日本人の不調(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)

            異色のイタリア人精神科医、パントー・フランチェスコさん(32)。幼少期から日本のアニメやゲームに励まされ、日本で働くことを選んだ。ひきこもり問題を研究し、心の不調を抱える多くの患者を日々診療している。「日本人は自分の悩みを人に相談したりせずに、抱え込んでしまう傾向がある」。フランチェスコさんの目から見た生きづらさの理由、そして解決する方法とは。(取材・文:ノンフィクションライター・西所正道/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部) 「精神科医の診察を受けて笑えたのは初めてですね。会うといつも『こんにちは!』って感じで元気だし、薬の説明をするときも、これを飲めば感情が安定するとか前向きに説明してくださるんです」 そう語るのは、30代の女性会社員Aさん。8年ほど、うつに悩まされ、回復と再発を幾度となく繰り返してきた。これまで6人ぐらいの精神科医や心療内科医の診察を受けたが、都内のクリニッ

              「本音と建前」が心をむしばむ――イタリア人精神科医が見つめる日本人の不調(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)
            • 「本職は内装業」「経験ゼロから独学」「制作期間は7年」――「狂気」の映画が世界で認められるまで(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)

              塗装のアルバイトで訪れた映画館で、ポスターを見つけて記念撮影する堀貴秀監督(C)2021 MAGNET/YAMIKEN “異例づくし”の映画が話題を呼んでいる。その名は『JUNK HEAD』。全編ストップモーションアニメで、1コマずつ撮影され、総コマ数はおよそ14万。監督の堀貴秀(49)が全作業を手掛け、7年の歳月をかけて作りあげた。堀の本職は内装業で、映像の制作経験はない。映画作りは独学だ。途中、ハリウッドからのオファーを受けても引き受けず、黙々と制作現場にこもった。「才能があるわけじゃなくて、あきらめなかっただけ」。なぜ作り続けられたのか。無謀な挑戦の理由、執念の制作について聞いた。(取材・文:塚原沙耶/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部、文中敬称略) 『JUNK HEAD』のエンドロールには、ひたすら「堀貴秀」の名前が並ぶ。監督、原案、キャラクターデザイン、編集、撮影、照明

                「本職は内装業」「経験ゼロから独学」「制作期間は7年」――「狂気」の映画が世界で認められるまで(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)
              • 「神絵が1分で生成される」 進化するAI、イラストレーターの仕事を奪うのか(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)

                文字を入力するだけで絵を出力してくれるAIサービスのリリースが相次ぎ、話題になっている。プロのイラストレーターや「絵師」と呼ばれる創作活動をする人たちにとっては、どのように影響するかがまだはっきりせず、漠然とした脅威となっている。批判が相次ぎ、取り下げとなったサービスも。一方で、AIを味方につけようとする動きもある。(取材・文:長瀬千雅/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部) 昨年8月、イラスト生成AIサービス「mimic」がβ版を公開すると、イラストレーターの間から「悪用されるおそれがある」と批判の声が上がり、翌日閉鎖に追い込まれた。mimicは機能改修のうえ11月にβ2.0版をリリースした。開発者の話を本稿の後半でお届けするが、mimic騒動以後も動揺は続く。 11月にイラスト制作アプリ大手「CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)」が、画像生成AIを試験的に実装すること

                  「神絵が1分で生成される」 進化するAI、イラストレーターの仕事を奪うのか(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)
                • 「自己責任」が重すぎる──増える「子どもがほしくない20代」 #性のギモン(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)

                  「子どもがほしくない」と考える20代が増えている。2023年に行われた民間の調査(BIGLOBE「Z世代の意識調査」)によると、18~25歳の約5割が子どもをほしいと思っていないという結果が出た。理由を尋ねると、「お金の問題」以外でもっとも多かったのが、「育てる自信がない」。5割を超えていた(複数回答)。なぜ20代は子どもを育てる自信がないと思っているのだろう。当事者と専門家に聞いた。(取材・文:篠藤ゆり/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部) 「今の日本では、子どもを確実に幸せにできる保証がない。それなのに産むのは、無責任な気がするんです。親は近くにいないし、たとえば障害を持った子どもを産んだ場合、ちゃんとその子をケアできる環境が今の東京にあるのか。難しいですよね」 そう語る元山渚さん(29歳・仮名)は、20代前半で同棲経験がある。別れた後、27歳まで婚活アプリを利用していたが、

                    「自己責任」が重すぎる──増える「子どもがほしくない20代」 #性のギモン(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)
                  • 日本人のマスク着用率の高さは、意地悪な性格の裏返し?スパイト行動とは(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)

                    「自分が損をしてでも、相手より上に立ちたい」「自分が損をしているのだから、お前も損をすべきだ」……そんな心理から引き起こされる行動を「スパイト(意地悪)行動」と呼ぶ。実は、コロナ禍を経たここ2年で、このワードへの注目が集まっている面もあるという。仕事や日常生活、あらゆるシーンで顔を出すとされる、スパイト行動とは、どんなものなのか。社会にどんな影響を及ぼしているのか。社会心理学者と経済学者に話を聞いた。(取材・文:山野井春絵/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部) スパイト行動も背景にある、マスク着用率の高さ「スパイト行動」という言葉を耳にしたことはあるだろうか。 わかりやすく言えば、「私が損をしているのだから、あなたも損をすべきだ」という心理から生まれる行動だ。 例を挙げると、 “私とAさんは、とある店に同じタイミングでアルバイトとして配属された。私は仕事ののみ込みも早く、怠け癖の

                      日本人のマスク着用率の高さは、意地悪な性格の裏返し?スパイト行動とは(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)
                    • 1日14時間以上働いても「手取り15万円」 美容師らの“苦境”(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)

                      美容室は全国で26万施設を数え、コンビニエンスストアの4.5倍もある。ところが、施設が増え続ける裏では、「長時間労働なのに給料があまりに低い」と悩む人たちがいる。朝8時から夜10時まで働いても、手取りで月15万円しかもらえないケースも珍しくない。美容師たちはいま、どんな状態に置かれているのか。改善の方向性は見えているのか。(文・写真:板垣聡旨/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部) 「残業手当? 付くわけないじゃん」2022年10月の金曜日。首都圏のターミナル駅から徒歩7分のカフェで、美容師の船木みずほさん(仮名)と会った。栃木県出身の28歳、都内の大手チェーンの美容室に勤めて8年目。中堅のスタイリストとして働いている。 入社同期は15人いたというが、今は1人。半数以上は3年以内に辞めてしまった。 「アシスタント時代の手取りは約15万円。年収は200万円台だったなあ……。店の休業日

                        1日14時間以上働いても「手取り15万円」 美容師らの“苦境”(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)
                      • 「男らしさの呪縛」って? みんなで考える#国際男性デー

                        11月19日は「国際男性デー」。性の平等と男性の心身の健康と幸福を願い設立されたものだ。日本では男性のアルコール依存症や過労死は女性よりも多く、自殺者の数は2倍にのぼる。その背景の一つと指摘されるのが、「男らしさの呪縛」だ。性別による無意識の思い込み(アンコンシャス・バイアス)を調べた内閣府の調査では、男性自身が「男らしさ」という性別役割の意識を強く持っていることが明らかになった。Yahoo!ニュースがユーザーにコメント欄で意見を募集したところ、2000件を超えるコメントが寄せられた。そこからは、男性たちが抱える生きづらさの一端が見えてきた。(10月30日~11月5日のコメント、計2222件を基に構成)(監修:大正大学准教授 田中俊之、デザイン&イラスト:佐島実紗/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部) アンコンシャス・バイアスとは? 日本語では「無意識の思い込み」「無意識の偏見」

                          「男らしさの呪縛」って? みんなで考える#国際男性デー
                        • 「名古屋いいとこだよ、めっちゃ好き」 食堂の名物おかみ、実はガンビア総領事(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)

                          西アフリカの小国、ガンビア。先日の東京五輪には柔道や陸上に4人の選手を派遣したが、この国を知る日本人がどれだけいるだろうか。そんなガンビアの家庭料理レストランが名古屋にある。日本人の味覚にも合うメニューの数々を味わえるのだが、店のおかみさんが実は、外交官でもあるのだ。(ジャーナリスト:室橋裕和/撮影:菊地健志/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部)

                            「名古屋いいとこだよ、めっちゃ好き」 食堂の名物おかみ、実はガンビア総領事(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)
                          • 老朽化で解体も……全国に存在する巨大観音像 建立の理由と管理の難しさ(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)

                            昨年、淡路島にある高さ100メートルの巨大観音像の解体が大きな関心を集めた。40年前に建立され観光スポットにもなったが、その後所有者が死去し、老朽化して危険な状態が続いていたためだ。日本には巨大な観音像がいくつも存在する。どう運営されているのか、長く安全に管理していくには何が必要なのか。日本の巨大観音の実像を取材した。(ノンフィクションライター・伊田欣司/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部) 兵庫県の明石海峡大橋を車で渡り、淡路島を走ること約30分。国道28号近くで大規模な解体工事が進んでいる。高さ100メートルの「世界平和大観音像」の撤去作業だ。観音像は台風で外壁の一部が剥がれ落ちるなど、住民にとって危険な建物になっていた。 もともと観音像は、大阪で不動産業を営む男性が約35億円を投じ1982年に建てられた。当時は巨大仏像として日本一の高さを誇った。 男性は1988年に死去し、

                              老朽化で解体も……全国に存在する巨大観音像 建立の理由と管理の難しさ(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)
                            • 流行らなければ廃れない――及川光博デビュー26年、語ったミッチーの「生き残り」戦略(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)

                              毎年、新たなタレントが現れては消えていく。生存競争の激しい芸能界において、かつて“王子様キャラ”で強烈なデビューを飾り、そのインパクトの大きさゆえに行く末を案じられたエンターテイナーがいる――。“ミッチー”こと及川光博だ。 周囲の心配をよそに、彼は現在も歌手としてアルバムを発表し、毎年ツアーを欠かさない。俳優としても『白い巨塔』『相棒』『半沢直樹』などの大ヒット作に名を連ねてきた。 なぜ、彼は26年にもわたって存在感を示し続けられているのか。小学生時代のいじめ体験、王子様キャラへの葛藤、苦手な人や仕事への対処法……52歳のミッチーが赤裸々に語った。(文:岡野誠/撮影:木村哲夫/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部) 「ズバリ、流行らないから生き残っているんでしょうね。『流行らなければ廃れない』をモットーにミッチービジネスを展開しております」 長年、芸能界の第一線で活躍できる理由を問

                                流行らなければ廃れない――及川光博デビュー26年、語ったミッチーの「生き残り」戦略(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)
                              • 「5000万人避難まで想定した最悪の事態」菅直人元首相が振り返る3.11 #あれから私は(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)

                                マグニチュード9.0の巨大地震とそれに伴う津波で、1万8000人あまりの死者・行方不明者を出した東日本大震災。それは未曽有の原発事故も引き起こすことになった。震災当時、総理大臣だったのが菅直人衆院議員(74)。水素爆発も起きるなか、「最悪のシナリオ」として5000万人が避難することも想定していたという。10年後のいま、元首相に振り返ってもらった。(ジャーナリスト・森健/Yahoo!ニュース 特集編集部) ──東日本大震災から10年です。どんな感慨がありますか。 「あの震災では、津波で多くの人が犠牲になり、避難を強いられ、また、福島第一原発の事故も起きました。地震や津波では物理的な被害で元の住まいに戻ることができず、原発事故では放射線の影響で戻れていません。多くの人が戻れていないことを申し訳なく感じています」 ──菅さんは震災の翌月、諮問機関「東日本大震災復興構想会議」を立ち上げ、そこで「創

                                  「5000万人避難まで想定した最悪の事態」菅直人元首相が振り返る3.11 #あれから私は(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)
                                • 「結婚しなきゃと思わせてしまう社会の空気を、どこかで入れ替えたい」――「敏感中年」48歳、ふかわりょうの生きる道(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)

                                  現在、日本において結婚をしていない男性は400万人以上。国内にとどまらず、未婚男性は世界中で増加傾向にある。そんななか、「未婚率の統計を、社会的に深刻な状況として角度をつけるのはいかがなものか」と指摘するのは、エッセイストとしても活躍する高学歴未婚芸人、ふかわりょう。ふかわは、人間はそもそも一人であること、それを意識の軸として生きることの大切さを説く。これはふかわの事実上の無婚宣言なのか。はたまた、強がりか。彼の言葉に垣間見る、こじらせ系独身男性の本音とは。(取材・文:山野井春絵/撮影:殿村誠士/Yahoo!ニュース オリジナル特集編集部) ふかわりょう、48歳。 日本で一番未婚が多いとされる層(40~60代)のど真ん中だ。 最近は、結婚について周りから聞かれることもめっきりなくなった。 恋愛は、人並みにしてきた。 結婚と恋愛を切り離しているわけでもない。恋愛の先に結婚がある、そう考える実

                                    「結婚しなきゃと思わせてしまう社会の空気を、どこかで入れ替えたい」――「敏感中年」48歳、ふかわりょうの生きる道(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)
                                  • 冷暖房なし、工具費は自腹。人の命を預かっているのに――人材不足が深刻化する自動車整備士の窮状(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)

                                    「人の命を預かっているのに、手取りは15万円」。25歳の男性自動車整備士は言う。男性の職場に冷暖房設備はなく、夏には熱中症のような症状が出る。自動車整備士は、車の利用者が安全に乗れるように整備することから、「カードクター(車のお医者さん)」とも言われている。一方、自動車専門学校の入学者はこの15年で半減。人材不足が深刻だ。現状を取材した。(取材・文:板垣聡旨/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部) 埼玉県の熊谷駅の近くで、自動車整備士の吉田優太さん(仮名、25)に会った。吉田さんは整備士として働き始めて、4年目になる。 自動車整備士は国家資格で、一級、二級、三級、特殊の4分類に分かれ、車種でさらに区分がある。高校卒業後に専門学校へ通い、資格を取得して働き始めることが多い。吉田さんは埼玉県にある自動車大学校で、在学中に一級小型自動車整備士の資格を得た。同資格は他の整備士らに指導できる

                                      冷暖房なし、工具費は自腹。人の命を預かっているのに――人材不足が深刻化する自動車整備士の窮状(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)
                                    • 時代の試練に耐える音楽を――「落ちこぼれ」から歩んできた山下達郎の半世紀

                                      時代の試練に耐える音楽を――「落ちこぼれ」から歩んできた山下達郎の半世紀 Yahoo!ニュース オリジナル 特集オリジナル1866山下達郎は今年、69歳を迎えた。1975年、シュガー・ベイブの中心メンバーとしてデビューし、翌年にソロシンガーとしてスタート。半世紀近く経った今も新作を世に送り出し、ライブツアーで全国を回る。「制作方針は、風化しない音楽」と語る通り、代表作の「クリスマス・イブ」をはじめ、多くの曲が時代を超えて愛されている。青春時代の苦労、自身の音楽表現、夢を追う若い世代への思い。歩みを振り返りながら、存分に語ってもらった。(文中敬称略/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部)

                                        時代の試練に耐える音楽を――「落ちこぼれ」から歩んできた山下達郎の半世紀
                                      • 教師から性暴力、34年後の勝訴 「重い扉」開けた男性の願い(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)

                                        中学時代に男性教師から性暴力を受けていた男性が、30年以上たった今年、加害教師を相手取って一人で裁判を起こした。刑事事件としては時効を迎え、民事裁判も損害賠償請求権が消滅しているとして弁護士から断られたが、それでも自力で提訴したのは、被害の事実を公に認定してもらうため。その闘いを通して、彼は性暴力によって「破壊」された人生の「一番重い扉」を開けた。(文・写真/ジャーナリスト・秋山千佳/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部)

                                          教師から性暴力、34年後の勝訴 「重い扉」開けた男性の願い(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)
                                        • 日本は“マナー大国”?謎マナー乱立の理由をマナー講師に聞いた(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)

                                          「ビールのラベルは上にして注ぐべし」「ハンコは隣の上司に向けてお辞儀をしているように傾けて押すべし」など、世の中には「謎マナー」と呼ばれる暗黙のルールが存在する。コロナ禍の現在、オンライン会議での新マナーも取り沙汰されている。もしかしたら日本は「マナー大国」なのかもしれない。ではそもそも「マナー」とはいったいなんなのだろうか。ビジネスマナーや食事のマナーに、冠婚葬祭、他人への気配りまで、多岐にわたるマナーの普及に努め、企業研修などでも活躍する“マナー講師”に、取材した。(取材・文:山野井春絵/撮影:殿村誠士/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部) 「謎マナー」という言葉をご存じだろうか。 各業界や企業、さらには地域などに根づく、なんとなく首をかしげてしまう慣習のことだ。一方で、一部には頑なに守っている人もいる、不思議な“マナー”が存在する。たとえば、 ・お酌をする際、ビールのラベル

                                            日本は“マナー大国”?謎マナー乱立の理由をマナー講師に聞いた(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)
                                          • 推し活仲間が「社会的孤立死」 安否確認を阻む個人情報保護の“壁”(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)

                                            一人暮らしの50代男性が毎日数十件も発信していたSNSの書き込み。それが今年1月初旬に突然、途絶えた。消息を確認しようと、友人が自宅を訪ねたところ、隣人の話から救急搬送されて戻っていないことまでは判明した。しかし、住宅の管理会社や自治体などに問い合わせても、個人情報保護の壁に阻まれ、それ以上の情報が得られない。「友人の生死すら分からない。いったい、どうすれば?」――。友人の行方を追うなかで見えてきた、個人情報保護と孤立死の関係とは。(文・写真:木野龍逸/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部) 愛知県春日井市に住む下島雅一さん(仮名)は、ツイッター(現「X」)などSNSのヘビーユーザーだった。話題は主に地下アイドル。「推し活」に熱心で、ライブに行ってはSNSで報告をする。投稿は10年ほど前からで、年間1万件以上に達していた。 その投稿が2023年1月初旬、パタリと途絶えた。「明日も仕

                                              推し活仲間が「社会的孤立死」 安否確認を阻む個人情報保護の“壁”(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)
                                            • 起死回生「ラヴィット!」プロデューサーが見いだした朝帯番組での戦い方(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)

                                              3月29日で放送開始から1年を迎えたTBSの朝番組「ラヴィット!」。それまでに類を見ないバラエティー企画に特化した番組ゆえ、開始当初から社内外の不安視する声も相次いだ。悪い予感は的中、視聴率は低迷が続き、一時は打ち切りの危機がささやかれていた。だが、そこから出演者による大喜利がSNSなどでも話題になりテコ入れに成功、視聴率も躍進した。朝の帯番組という戦場で「王道バラエティー」でも戦えることを証明してみせた。最下位からの逆転のシナリオはどう描かれたのか。番組制作秘話をプロデューサーの辻有一に聞いた。(文中敬称略 取材・文・撮影:キンマサタカ/撮影:豊田哲也/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部)

                                                起死回生「ラヴィット!」プロデューサーが見いだした朝帯番組での戦い方(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)
                                              • 「歌うことは人生最大の恐怖だった」 怖さを乗り越え自己肯定力を手にした星野源の決断(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)

                                                これまでに何度も恐怖を味わってきた。歌を歌いはじめた時や、突然の病に見舞われた時など。けれども、そのたびに星野源は音楽とともに恐怖を乗り越えてきた。昨年、ソロデビュー10周年を迎えた彼が、そのキャリアやコロナ禍の現状に見る怖さとは。(取材・文:門間雄介/撮影:伊藤圭/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部) 2020年にソロデビュー10周年を迎えた。キャリアを振り返り、節目になるタイミングごとに怖さを感じてきたと星野源は言う。 「歌を歌いはじめて、最初のソロアルバムを出す時に、とても怖かったのを覚えています。それまでインストゥルメンタルバンドのSAKEROCKで活動していて、歌いたい気持ちはあったけど、バカにされるかもしれないし、暗い曲ばかりできるタイプだったので、この暗いものを世の中に出していいのかなって。そしたら役者として所属する大人計画事務所の社長に、『その暗いところを一回全部

                                                  「歌うことは人生最大の恐怖だった」 怖さを乗り越え自己肯定力を手にした星野源の決断(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)
                                                • 私への批判は既得権益グループの悪意あるキャンペーン――竹中平蔵が語る「本当の敵」 #令和のカネ(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)

                                                  2023年も円安傾向が続き、低賃金で働く人を中心に、物価高に苦しむ声が多く聞かれる1年となった。2001年の小泉政権発足時、経済財政政策担当大臣を務めた経済学者の竹中平蔵氏。その実績は、りそな銀行へ公的資金を注入した「りそなショック」、郵政民営化など少なくない。だが、当時もいまも「格差拡大の犯人」などと、ネットでは批判が続いている。なぜ竹中氏は批判されるのか。実際に竹中氏が主張していることとは何か、本人に尋ねた。(文:ジャーナリスト・森健/撮影:吉場正和/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部) 1990年代半ばから2003年頃にかけての就職氷河期に就職活動をしていた団塊ジュニアの人たちは、景気の悪化から正社員として雇用されず、契約、派遣、請負などの非正規雇用として働く人が多かった。正規のキャリアを積めず、不本意な形で転職せざるをえないことが多かった彼らは、団塊世代と同じくらいの人口

                                                    私への批判は既得権益グループの悪意あるキャンペーン――竹中平蔵が語る「本当の敵」 #令和のカネ(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)
                                                  • 時代遅れの大阪万博なんてやめたらいいのに――来年90歳、筒井康隆が見る世界、そして日本 #昭和98年(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)

                                                    「もう二度と小説を書くことはない」。来年90歳になる筒井康隆がそう言っているというので、本意を確かめに、渋谷区にある邸宅を尋ねた。食欲旺盛、たばこも(ほどほどに)嗜み、冗談で周囲を笑わせる。「書くべきことは全部書いたし、書いても前と同じこと。これが作家の締めくくり。どうだ、かっこいいだろう(笑)」。昭和から令和まで、時をかけた小説家は、現在の日本を「最高」と評する。本音か、はたまた一流のブラックジョークか。(取材・文:山野井春絵/撮影:殿村誠士/Yahoo!ニュース オリジナル特集編集部) 作家・筒井康隆(89)は、長く神戸と東京の二拠点生活を続けている。 東京の邸宅は、渋谷区のど真ん中。外国人観光客の人波をかき分けて小道へ入ると、その屋敷だけは時空を超えたような静けさを保っていた。 「もう小説は書かない」と言い張るが、毎日、午後になると2階の書斎でパソコンを開く。 「メールを返したり、そ

                                                      時代遅れの大阪万博なんてやめたらいいのに――来年90歳、筒井康隆が見る世界、そして日本 #昭和98年(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)
                                                    • FF、ドラクエの古き良き「思い出」を超えろ――絶滅危機を乗り越え、再注目されるドット絵(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)

                                                      任天堂の家庭用ゲーム機「ファミリーコンピュータ」の誕生から38年。16×16の四角形の集合体にすぎないドット絵の「マリオ」は世界の人々をとりこにした。ゲームは進化して実際の映像に近づく中で、衰退したはずのドット絵が復興し、若い世代にも広がっている。その魅力とは。(取材・文:河村鳴紘/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部) 脱「思い出補正」 ドット×3DCGの新表現今年5月、「ドラゴンクエスト3」のリメイク(対応ハード未定)が発表された。公開されたティザームービーにはキラキラと光を反射する水面や、住人の息づかいが感じられる町の灯りと影の世界が描写されている。 こうした臨場感あふれる表現を可能にしたのが「HD-2D」だ。四角い点を枡目状に並べて表現するレトロなドット絵に3DCGを融合させる手法で、懐かしさと新しさが同居する不思議な魅力がある。 「ドットに関しては『今の時代にこれか』とい

                                                        FF、ドラクエの古き良き「思い出」を超えろ――絶滅危機を乗り越え、再注目されるドット絵(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)
                                                      • 「僕自身は空っぽの容れ物」――世の中の空気を歌に込め続ける桑田佳祐の今(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)

                                                        「歌は空っぽの自分がバランスを取るためのアイデンティティー」。昭和、平成、そして令和と、桑田佳祐は40年以上にわたって自作のポップスを音楽シーンの第一線で歌ってきた。サザンオールスターズの一員としてデビューしたのは、1978年。当時とは世間も様変わりした。時代とともにヒット曲を世に送り出し、世相もエロもナンセンスも描いてきた桑田は今、世の中をどう見つめ、歌にしているのだろうか。(取材・文:内田正樹/撮影:倭田宏樹/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部) 「僕自身は空っぽな容れ物みたいなものでね。空気とか情報とか、市井に浮遊しているものをキャッチしては、自分という空っぽの容れ物にポンポンと詰め込んで、それをシャッフルしたり、色付けしたりして吐き出してきた。『世の中を呼吸』しながら作品を紡いできたという感じ。そこに多少のエゴや性格もあぶり出されているのだろうけど、僕自身にあまり強い自我

                                                          「僕自身は空っぽの容れ物」――世の中の空気を歌に込め続ける桑田佳祐の今(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)
                                                        • 産休の時、PUFFYをやめようかと思った――「移動はいつも隣の席」亜美と由美が歩んだ四半世紀(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)

                                                          「生まれるという連絡をもらった時、『私が行かずに誰が行く』と思って」。デビュー25周年を迎えたPUFFYの大貫亜美と吉村由美は、「友達であり、ビジネスパートナー」。大貫が吉村の出産に駆けつけるほど、厚い信頼関係で結ばれている。「アジアの純真」「これが私の生きる道」など数々のヒット曲を送り出し、アメリカではPUFFYをモデルにしたアニメが放送されるなど、ポップアイコンとして人気を集めてきた。多忙を極めた20代も、子連れで回ったアメリカツアーも、移動はいつも隣の席。そんな関係を保てるのはなぜだろうか。(文中敬称略/取材・文:田中久勝/撮影:藤原江理奈/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部) 吉村「世間的には『2人組は実は仲が悪い』とか言われがちじゃないですか。でも私たちは25年間、仕事で移動する時はいつも席が隣。ここまで一緒にいると、私たちのほうがおかしいのかもって(笑)」 大貫「一緒

                                                            産休の時、PUFFYをやめようかと思った――「移動はいつも隣の席」亜美と由美が歩んだ四半世紀(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)
                                                          • 労働組合はなぜ弱体化したのか グーグルや大学生が結成の動き「本気で戦う組合必要」(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)

                                                            今年の春闘は、大企業で満額回答など高い水準の賃上げが相次いだ。春闘において経営側と賃上げや権利向上などの交渉を行うのが労働組合だが、加入者は年々減少し、現在の組織率は労働者全体の16.5%と過去最低だ。一方、GAFAの一角を占めるグーグルの日本法人や、回転ずしチェーンのスシローで、労働組合の新しい動きが生まれている。なぜ労働組合は弱体化し続けているのか。(文・写真:ジャーナリスト・岩崎大輔/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部) 「あのグーグルでも」他の外資への影響を懸念まだ日も高い3月17日夕方。東京・恵比寿駅近くの広場には70人ほどが集まっていた。アジア、欧米などさまざまな地域からやってきた人たちが並ぶ。グーグル日本法人の労働組合「グーグルジャパンユニオン」の人たちだ。表情には一様に不安さが宿る。 「みなさん、暴力との誤解を受けないよう、絶対に相手と物理的な接触をしないよう、注

                                                              労働組合はなぜ弱体化したのか グーグルや大学生が結成の動き「本気で戦う組合必要」(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)
                                                            • 「言うべきか言わざるべきか」今も娘に隠す“正体”──髭男爵・山田ルイ53世の葛藤(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)

                                                              一発屋という言葉にわが子を触れさせたくないと、かれこれ10年近く長女に正体を隠し続けている髭男爵・山田ルイ53世。最も懸念するのは、自分の仕事が原因で、娘が嫌な目に遭ったりしないかということだ。一方で、「職業を隠す」という選択自体が、子供の成長に悪影響を与えるのではとの心配もつきまとう。葛藤に揺れる山田ルイ53世が、「子どものこころ専門医」である関谷秀子医師(法政大学現代福祉学部教授)のもとを訪ね、改めて「親子関係」を考えた。(取材・文:山田ルイ53世/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部) 「パパって、“ひげだんしゃく”っていうの?」 長女に顔をのぞき込まれ、「いや? 違うよー?」と、このやりとりが娘の脳裏に刻まれぬよう祈りつつ、なるべく気のない返事に徹する父。年に1、2度親子の間で交わされる、わが家でおなじみの会話である。 筆者の職業は、漫才師。コンビ名を髭男爵という。10年と

                                                                「言うべきか言わざるべきか」今も娘に隠す“正体”──髭男爵・山田ルイ53世の葛藤(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)
                                                              • なぜネット上に「野良カウンセラー」が跋扈するのか――自称可能な肩書が生む、メンタルヘルスの危険性(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)

                                                                メンタルヘルス(心の健康状態)を扱う「心理カウンセラー」は、ネット上では無法状態になっている――。そう聞くと驚く人も多いのではないだろうか。そもそもメンタルヘルスに関わる資格としては、公的資格に準ずる臨床心理士や、国家資格の公認心理師があり、そのハードルは高い。それにもかかわらず、無資格のいわば「野良カウンセラー」が跋扈(ばっこ)するのは、法律上、「業務独占」ができないからだという。その「闇」を筑波大・原田隆之教授に聞いた。(Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部) 長く続くコロナ禍の中で、未来への不安に苛まれたとき、あなたならどうするだろうか? 家族や友人、恋人に話を聞いてもらえるならいいが、もしそれもできないほど孤立していたら――。 最近ネット上で多く目にするのが、そんな人々の気持ちを受けとめる「心理カウンセラー」だ。検索エンジンやSNSで調べてみれば、多くの心理カウンセラーが優

                                                                  なぜネット上に「野良カウンセラー」が跋扈するのか――自称可能な肩書が生む、メンタルヘルスの危険性(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)
                                                                • 追い詰められてからの「知らんがな」で大逆転。番組打ち切りの危機を打破した川島明の大喜利力(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)

                                                                  芸歴25年、群を抜いた大喜利センスと仕切り力が定評の麒麟・川島明。そんな彼が、「ラヴィット!」で初の本格的なMCに就任し、1年が経った。スタート時は低視聴率に苦しみ、番組の打ち切りもささやかれた。だが、ゴリゴリのバラエティースタイルがコロナ禍の世にあって好評を博し、3月末には同時間帯で男女コア視聴率2位へと大躍進した。ベテラン芸人が見つけた番組生き残り戦略を聞いた。(文中敬称略 取材・文:キンマサタカ/撮影:高須力/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部) 朝8時、番組スタート。30分にわたるオープニングトークののち、クイズという名の大喜利大会が始まる。生徒よろしく行儀よくひな壇に座る出演者たちが勢いよく手を挙げる。突拍子もない回答が出るたび、MCの川島が突っ込み、スタジオは大きな笑いに包まれる。 「僕の立ち位置は、教育実習に来た、生徒と年齢の近い先生。いい感じにいじりやすいから、み

                                                                    追い詰められてからの「知らんがな」で大逆転。番組打ち切りの危機を打破した川島明の大喜利力(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)
                                                                  • Mr.Childrenは、自分が潰されそうなぐらい大きな存在――30周年に桜井和寿が語る「これから」の20年(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)

                                                                    デビュー30周年を迎えた2022年に、30周年は20年先となる50 周年への入り口であることを宣言したMr.Children。ボーカルにしてソングライターの桜井和寿のなかでは、「いくらでもいける」という気持ちのときもあれば、「やっていけんのかな」と考えるときもあるという。コロナ禍では、2021年のツアーが発表前に中止となるなど、バンドがほぼ動けない時期も過ごした。CDからサブスクへという音楽産業の大きな変化も経験した。それでも桜井は、「いい音楽を作りたい」という思いをさらに純化させたという。その境地へ至るまでの道程とは。(撮影:太田好治/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部) Mr.Childrenが30周年を迎える過程で、世界は大きな変化に直面した。コロナ禍により、2021年に予定されていたツアーは、発表されることもなく中止になった。 「正直ぼんやりしていました。サッカーゴールが

                                                                      Mr.Childrenは、自分が潰されそうなぐらい大きな存在――30周年に桜井和寿が語る「これから」の20年(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)
                                                                    • 今も指摘される“密放流”、10年に一度の漁業権切り替え──「ぜんぜん終わってない」ブラックバス問題(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)

                                                                      今年5月、改正法が成立した外来生物法。2004年の制定時に、大論争を引き起こしたのが「ブラックバス問題」である。密放流や生態系への影響などを巡り、議論が過熱した。あれから20年近くがたち、すっかり問題は収束したかのようにもみえる。しかし専門家は「ぜんぜん終わってない」と話す。国内の4漁協に特例で認められているブラックバスの漁業権は来年、10年に一度の切り替えを迎える。問題の今を追った。(ライター:中村計/撮影:蛭子真/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部、文中敬称略) 国内最大の湖、琵琶湖の周囲には「外来魚回収BOX」がいくつも設置してある。そのボックスにはこう書かれていた。 〈釣り上げたブラックバスやブルーギルはリリース禁止です! 釣り上げた外来魚はこの中に入れましょう!〉 2003年、滋賀県は釣り上げたブラックバスなどの外来魚の再放流(リリース)を条例で禁止した。だが、実際は、

                                                                        今も指摘される“密放流”、10年に一度の漁業権切り替え──「ぜんぜん終わってない」ブラックバス問題(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)
                                                                      • 時事問題の「定番」が崩れてしまった――激痩せしたクイズ王、コロナ禍を語る(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)

                                                                        世界の様相を一変させた新型コロナウイルス。それはクイズの世界においても例外ではない。「コロナ禍で狂わされた時計の針によって、クイズ界の共通言語が揺らいでいる」――そう語るのは『パネルクイズ アタック25』『タイムショック』の両高校生大会、学生クイズ日本一を決める『abc』を制覇した古川洋平だ。「クイズ王」の称号でメディア出演をするかたわら、クイズ作家として問題制作にも携わる古川が、コロナ禍がクイズ界にもたらした爪痕を語る。(取材・文:てれびのスキマ/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部) 「今まで覚えてきたものとか、出題できていたものとかが覆されて、不確かな情報が溢れ出した1年だったと思います」 こう話すのは、クイズ作家の古川洋平。クイズ番組のほか『水曜日のダウンタウン』等バラエティー番組への出演も精力的にこなし、テレビクイズ界を支えてきた男だ。 昨今は、いわゆる「東大生ブーム」を

                                                                          時事問題の「定番」が崩れてしまった――激痩せしたクイズ王、コロナ禍を語る(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)
                                                                        • “キラキラネーム”は日本の文化? 好きだったけど…改名に踏み切った子の葛藤(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)

                                                                          漢字を見ただけでは読みにくいが、華やかな印象もある“キラキラネーム”。そんな名前に関係する戸籍法の改正が6月に行われた。マイナンバーカードなど行政のデジタル化が進められるなか、今回の改正では、出生届や戸籍に名前の「読みがな」を登録する際、自治体が認めるかどうかが問われる場面が出てくることになった。そもそもキラキラネームは制限されるべきなのか。そうした名前とともに生きる人や改名をした人、法制審議会の部会の委員らに話を聞いた。(文:平尾小径/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部) 「変わった名前」自分のことだけなら我慢できるが…太陽みたいなギラギラの輝きではなく、小さな星でもいいから一生懸命輝いてほしい、自分らしく生きてほしい──。 関西地方に住む松下星奈さん(仮名、20代女性)は、自分の“過去の名前”の由来についてそう振り返る。小学生のとき「自分の名前の由来を調べる」という宿題が出た

                                                                            “キラキラネーム”は日本の文化? 好きだったけど…改名に踏み切った子の葛藤(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)
                                                                          • コロナ禍でも右肩上がりの外国籍町民。約50カ国から人が集まる神奈川県央部の「異国」愛川町(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)

                                                                            総人口は減少傾向にありながら、外国籍の町民が増え続けている、神奈川県愛川町。それも50近い国や地域からと、バラエティーも豊かだ。コロナ禍に見舞われたこの数年も、増加傾向は変わらないという。なぜ彼らはこの町に惹きつけられるのか。現地を取材した。(取材・文:竹田聡一郎/撮影:殿村誠士/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部)※記事内の人データは2021年11月1日、人物の年齢、肩書などは12月1日現在のもの 「Para prevenir las infecciones, desinfecte bien las manos y los dedos. Use siempre mascarilla. Alto al corona!」 この10月、神奈川県県央北部・愛川町内の防災行政無線ではスペイン語が響いた。 「毎日しっかりと手や指を消毒しましょう。マスクも忘れないでね。STOP!コロナ」 日

                                                                              コロナ禍でも右肩上がりの外国籍町民。約50カ国から人が集まる神奈川県央部の「異国」愛川町(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)
                                                                            • 青森でイカ・サバ激減――日本の海の異変、ひたひたと迫る「魚種交替」と「温暖化」(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)

                                                                              日本近海で異変が起きている。青森・八戸では特産のイカやサバが獲れなくなった。2021年、イカは前年比44%減で、最盛期と比べるとわずか4%ほどの漁獲量だ。他の海域でも魚の生息域が変わってきている。要因として疑われるのは温暖化だが、それだけではないという。いま八戸をはじめとする日本の海で何が起きているのか。現地と研究者を取材した。(文・写真:ジャーナリスト・森健/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部) 朝焼けが港湾内を染めるなか、青森県八戸市の第二魚市場に人が集まりつつあった。午前6時30分、構内に放送が入り、市場で競りが始まった。前の週はほとんど時化(しけ)で船が出なかったが、この日は10隻の船が出漁し、水揚げしていた。 「ほら、市場の端まで(魚の入った木箱が)あるでしょう。今日はわりと揚がっているほうだ。スケソウダラやホッケがいいみたい」 八戸市水産事務所の技能主事、白井幸夫さん

                                                                                青森でイカ・サバ激減――日本の海の異変、ひたひたと迫る「魚種交替」と「温暖化」(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)
                                                                              • 政党として生き残れるのか――最大危機の社民党 77年間の栄枯盛衰と参院選への秘策(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)

                                                                                社会党時代を含めて77年の歴史を誇り、首相も出した老舗政党が大ピンチだ。社民党は次の参院選で一定の票数を確保できないと公職選挙法の「政党要件」を失う。改選を迎える福島瑞穂党首は「正念場の選挙」と危機感を募らせるが、社民は野党の中でも埋没気味だ。政党として生き残れるのか? 前身の社会党を含めたこれまでを振り返るとともに、参院選への秘策を探った。(ジャーナリスト・小川匡則/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部) 社民党の福島党首は新宿駅西口に現れると、おもむろに街頭演説を始めた。 「福島瑞穂は言いたい。憲法を無視して、憲法を尊重せず、憲法を全く考えない人たちに憲法を変える資格はないと思います!」 5月のゴールデンウィークのさなかで多くの人が行き交うが、聴衆はまばら。それでも30分にわたりマイクを握り、訴えを続けた。 社民党は2020年に立憲民主党との合流をめぐり分裂したこともあり、現在

                                                                                  政党として生き残れるのか――最大危機の社民党 77年間の栄枯盛衰と参院選への秘策(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)
                                                                                • 日本有事に安保で米軍は動くのか 法哲学者や元自衛隊幹部が語る懸念(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)

                                                                                  ロシアによるウクライナ侵攻は、日本人にも大きな危機意識を芽生えさせた。他方、それでもどこか「安全」を感じているのは、日米安全保障条約があり、「いざとなったらアメリカが守ってくれる」という考えがあるからだろう。だが、もしもの際、本当に日米安保条約は機能するのか。状況によっては難しいと語る法哲学者と陸上自衛隊の元陸将に話を聞いた。(ジャーナリスト・小川匡則/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部) <日米安保条約第五条  各締約国は、日本国の施政の下にある領域における、いずれか一方に対する武力攻撃が、自国の平和及び安全を危うくするものであることを認め、自国の憲法上の規定及び手続に従つて共通の危険に対処するように行動することを宣言する。> 「この安保第5条は日本の安全保障の基本条文です。アメリカで大統領が代わるたびに、日本政府はこの5条が尖閣諸島にも適用されることの確認を求めます。もし尖閣

                                                                                    日本有事に安保で米軍は動くのか 法哲学者や元自衛隊幹部が語る懸念(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)