「ようやく復興へ動き出したところなのになぜ」。10日夜に火災に見舞われた北九州市小倉北区の旦過(たんが)市場は、4月の火災のがれき撤去がようやく今月13日に完了する予定だった。前回はかろうじて被災を免れた店舗も焼損し、関係者は悲嘆に暮れている。 10日夜は火勢がなかなか収まらず、規制線の外から見守る関係者からは「今度はもうだめだ」と悲鳴が上がった。4月は火災現場近くながら被災しなかった店舗にも今回は延焼した。 4月の火災の被災者らで作る「旦過地区復旧対策会議」は今月9日の総会で、がれき撤去後に火災で焼けた店舗の跡地の一部をにぎわい広場などとして活用することを決めたばかりだった。アーケード通りに面した店舗跡地の2区画(1区画300~400平方メートル)で人工芝などを整備する計画で、店舗から店を再開したいという希望があればその区画は店舗として活用してもらう予定だった。