山之内秀一郎氏が,毎日新聞社から「JRはなぜ変われたか」と題する書籍を出版された。同氏はJR東日本の初代副社長で,会長職を経て現在は同社顧問職にある。なかなかの秀作のようで,ネットには次のような概要が紹介されている。 amazon.co.jpでの概要紹介 87年,国鉄から分割民営化された際にJR東日本の副社長だった著者。超お役所体質をどう意識改革し,飛躍させたのか。驚きのエピソード満載。 お役所体質を民間のごく普通の企業(公益企業?)へと転換させる苦労話が所載されているのだろうと思う。Change Managementの事例研究書と考えて読むと,たくさんのヒントが得られるかもしれない。 ただ,私は,JRの苦節の民営化プロセスの中でまだ未完のものがあるのではないかと考え始めている。この本が出版される以前から。そのポイントは,JRは速く安全に運ぶことにばかり熱中しすぎたあまり,“運輸サービス”