本題に入る前に三菱化学鹿島事業所の事故で亡くなった4人の方に哀悼の意を表したい。本コラムでも警笛を鳴らしてきた問題である。外れて欲しい予想の一つであった。 さて,2008年の皮切りはソフト屋とハード屋の話である。ソフトの肥大化は大きな問題である。「Windows XP」はC言語で4000万行のソフトだそうである。私の計算では,読むだけで1万時間かかる。年に2000時間労働で,5年である。読んでいる内に「Windows Vista」が開発されるので,すべて読んでいる人はいないだろうと以前のコラムに書いた。携帯電話や高級自動車に搭載されているソフトは約1000万行と言われている。これも技術者一人で読める規模ではない。これだけソフト量が増える要因の一つには,過去の資産の流用がある。蓄積されたソフト群の要,不要を整理せずに新たにソフトを積み重ねるやり方である。 この問題点は昔から指摘されており,解
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