被告弁護人と高木浩光氏は何と闘ったのか、そしてエンジニアは警察に逮捕されたらどう闘えばいいのか(Coinhive事件解説 前編):権利は国民の不断の努力によって保持しなければならない(2/3 ページ) ITエンジニアは恐らく、逮捕や検挙といった「荒事」とは無縁の人生を送ってきた人が多いであろう。セミナーでは、Coinhive事件で被告の弁護を担当した平野弁護士が、そんなITエンジニア向けに、刑事事件の手続きの流れと身を守るポイントを紹介した。 ITエンジニアが罪に問われる可能性のある犯罪は、ウイルス罪の他にも、「わいせつ物陳列罪」「著作権法違反」「電磁的記録不正作出」など幾つかある。中でも1996年の「ベッコアメ事件」は、日本最初のネット犯罪といわれるものだが、「この捜査過程において、顧客のIDリストを差し押さえたのは違法捜査だとして取り消しにあった。20世紀のインターネット初期のころから