第一回 第二回 第三回 第四回 第五回 福岡飲酒運転事件について書いたのがそこそこ好評だったので、調子に乗ってシリーズ化してみる。 コンセプトは、ニュースなんかで裁判の話が出たときに、そのことをきちんと理解して、 その内容を適切に評価する能力の涵養、です。 民事、刑事裁判所が扱う事件を大きく二つにぶった切ると、民事事件と刑事事件とがあります。 これらは明確に区別され、用語も異なり、手続き上もいろいろ異なってきます。 民事事件は、自己の権利を誰かに対して主張し、勝訴すればその権利を国が(強制)執行してくれる、というような事件です。 「金貸したけど返さない奴がいるから訴えて(取り返して)やる」というのはこちらです。 このような訴訟(給付訴訟)の他にも、確認訴訟(遺言は無効だ!)や形成訴訟(てめーとは離婚だ!)という類型もあります。 一方刑事事件は、犯罪を犯した(と思われる)者に対して、国を代表