外出するのはハレの日だと言う、ぼそっと池井多さん。「ひきこもりに見えませんね、と言われるのを目指して昨日の夜から準備しました」(撮影/AERA dot.編集部・金城珠代)この記事の写真をすべて見る ひきこもり状態だった50代の男がスクールバスを待つ子たちの列に刃物を振り回し、20人を殺傷し自殺。その3日後、「運動会の音がうるさい」と苛立っていた40代のひきこもりの長男を、元事務次官の男が殺害した。川崎市と東京・練馬で連鎖するように起きた2つの事件から、もうすぐ1カ月が経とうとしている。ひきこもりや「8050問題」にこれほど注目が集まったことはこれまで無かっただろう。23歳から30年以上、断続的にひきこもり状態が続き、「ぼそっと池井多」という名前で活動する男性(57)は「事件から少し時間が経った今だからこそ、当事者として伝えたいことがある」と、自身の体験を語り始めた。事件から何を学ぶべきなの