テレビの対談番組に出演する、地震の際に生徒の避難誘導や指示をせずに逃げた高校教師の範美忠さん=6月(共同) 中国四川省都江堰市の高校教師が四川大地震の際、生徒を残し校舎から真っ先に飛び出したことを「とっさの本能的な行動だった」とブログで告白し、全国的な議論を巻き起こしている。教育当局は解雇処分にしたが、国民の間では意外にも「正直だ」と支持が広がっている。 この教師は国語担当の範美忠さんで、地震の際に生徒の避難誘導や指示をせずに逃げた。ブログなどで「私は自己犠牲をする人間ではない」「生徒への愛情が足りなかったことは謝罪する。ただ私にも(自分の立場を表明する言論の)自由はある」と本音を吐露。 範氏の行動を「恥知らず」と全面否定する識者が範氏とテレビ対談したところ、インターネット上の投票では支持者数はほぼ拮抗(きっこう)。「道徳を振り回すより真実を語る範氏の方がいい」といった書き込みも目立つ。(