「先生、先生がもし中国の若者と日本の動漫(アニメ・漫画)について書くのだったら、『セーラームーン』のことを書かなければなりません。あれを無視することはできませんよ!」 私は現在、帝京大学の「中国文化論」という講義の中で、中国の若者文化を日本人の若者たちに紹介しているが、その受講生の中にいる中国人留学生が、講義を終えて研究室に戻ろうとする私の後を追いかけてきた。社会学を学ぶ大学 3年生、石暁宇(セキ・ギョウウ)さん(女性)だ。 若い世代にどう日本動漫が浸透したのかを知るチャンス 「書かなければならないって、あなた、それって……」 「いえ、先生。絶対に書いてほしいんです。私が小さい頃、中国には日本のアニメや漫画に出てくる"変身"という概念はありませんでした。けれども中学生になるころ、セーラームーンをはじめてテレビで見てびっくりしました。だって主人公が変身するんですもの。彼女たちは変身して正義の
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