靴の小売りチェーン「ABCマート」を展開するエービーシー・マートが今月8日に発表した2009年2月期の連結決算は、売上高は10%増の973億円、純利益は前期比5%増の110億円と、ともに過去最高を記録した。 消費不況により小売業界でも多くの企業が業績不振に陥るなかで達成した増収増益だけに同社の強さが目立つが、その好調の要因は「積極的な新規出店」と同社独自の販売マーケティングによるものが大きい。 今期は過去最多となる89店舗の新規出店をはたし、これにより国内店舗数は444店舗まで拡大した。もともと期初の出店計画は年間65店舗だったのにもかかわらず、89店舗の大量出店を行ったのは経営規模を膨らませることで、新規顧客の獲得を狙ったものだ。しかし景気の悪化で消費が冷え込むなかでの積極出店はひとつ道を間違うと致命的な結果をまねく事もあり、勇気が必要だ。 新規出店を行えば会社全体の売上は当然増え