今年4月、アメリカ・ユタ州の砂漠に、国籍や年齢もさまざまな男女7名が集まった。「人間が火星で暮らすためには何が必要か」その答えを求めて実験施設に入った。2週間にわたって行われた「模擬火星生活実験」にチームの一員として参加した。(映像取材部カメラマン 河村信) 日本を出発してからおよそ1日半。 広大なユタ州の砂漠の真ん中に見えてきたのは、着陸船のかたちをした実験施設「MDRS」。MDRSは、「MARS DESERT RESEARCH STATION」の略、直訳すると、「火星砂漠調査基地」だ。 NPO「火星協会」が設置し、世界中から研究者や科学者が集まって、火星での生活をシミュレーション(模擬実験)している。 今回、私は日本人6名(女性1名)・インドネシア人1名の合計7名の「チーム Asia」に加わって、2週間MDRSに泊まり込み、火星生活で必要とされる「食料の確保」や「人間関係の構築」といっ