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ブックマーク / booklog.kinokuniya.co.jp (8)

  • 『インドネシア 創られゆく華人文化-民主化以降の表象をめぐって』北村由美(明石書店) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

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    skam666 2015/02/09
    “インドネシアが民主化する過程で、インドネシア華人をめぐる政治的・社会的環境がどのように変化し、その中でインドネシア華人文化の表象がどのように形成されていったかを分析している”
  • 『ヒューマン なぜヒトは人間になれたのか』 NHKスペシャル取材班 (角川書店) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋ウェブストアで購入 2012年1月から4回にわたって放映された同題のNHKスペシャルの書籍化である。 10年前だったらアート紙でカラー図版をふんだんに入れ、全4巻で出たところだろうが、厳しい出版事情にかんがみ一冊にまとめたということか。 書は4章にわかれ、各回の担当ディレクターが執筆している。NHKの取材ネットワークを総動員した4時間の番組を一冊にしただけあって、情報量がすこぶる多い。 番組では信頼とわかちあいの心ばかりが強調され、脳内お花畑の印象がなくはなかったが、書を読むと人間性の暗黒面もちゃんと取材していたことがわかり、説得力が格段に増した。 世界最初の戦争がおこなわれたネムリク遺跡を取材しようとしたが、イラク内戦の激戦地エルビル近郊のために断念した顛末が語られている。なんともいいようがない。 ウェイド『宗教を生みだす能』と重なる部分が多いが、書はさらに一歩を進め、

    『ヒューマン なぜヒトは人間になれたのか』 NHKスペシャル取材班 (角川書店) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
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    skam666 2013/08/30
    “宗教儀礼に使われた効率の悪い作物がだんだんに改良され、主食となるような栽培種になっていった(略)数千年がかりの改良には持続的な集団の意志が必要だろう。そうした集団的意志の持続を可能にするのは宗教だけ”
  • 『三島由紀夫 幻の遺作を読む』 井上隆史 (光文社新書) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

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    skam666 2013/02/05
    “三島は生まれ変わりは信じていなかったにしても輪廻を救済と見なし輪廻のメカニズムを説明する唯識説にも大真面目にとりくんでいた(略)三島にとって輪廻とは全的な破滅を「現象」として相対化するような永遠の視点
  • 『哲学の起源』柄谷行人(岩波書店) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 「イソノミアの再発見」 書では、ハンナ・アーレントの革命論、なかんずく「イソノミア」論が取りあげられている。アーレントに入れあげてきた私のような者にとって、その哲学者の中心問題に、著名な批評家が注目してくれるのは、喜ばしいことだ。 売れ筋のを紹介するのは欄の趣旨にそわないが、「哲学の起源」というタイトルを掲げて古代哲学史の書き換えを迫る著者の挑発につい乗せられて、やぶへび覚悟で応答するのであれば、それはそれで構わないだろう。古代哲学や政治思想史の専門研究者には慎重居士が多いので、専門分野に殴り込みをされてもはかばかしい反応は期待できない。書に飛びつくのは、生半可なアーレント読みにふさわしい役回りというものだろう。 先日行なわれた2013年度センター入試の科目「倫理」に、アーレントの用語法についての出題があった。『人間の条件』がつまみい的に引用され、そこで語ら

    『哲学の起源』柄谷行人(岩波書店) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
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    skam666 2013/02/05
    “潤色されたイソノミア概念のゆくえがどうしても気になる(中略)アーレントの試みを、自分に都合よくねじ曲げ、そのおいしいところだけつまみ食いするのを、看過するわけにはいかない”
  • 『人種とスポーツ――黒人は本当に「速く」「強い」のか』川島浩平(中公新書) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 「『黒人』の身体能力神話を解体する」 スポーツの国際大会の中継を見ていると、「黒人選手は身体能力が高い」という表現が実況のアナウンサーや解説者の口から頻繁に聞かれる。また、それに対をなして「身体能力で劣る日人」「組織力の日人」という表現も同時に使われる。ここでは、「黒人とは誰なのか」「身体能力とは何か」ということが一切定義されないまま、視聴者との間の共有されるべき前提となっているように思える。 「黒人選手は身体能力が高い」という表現がステレオタイプな表現であり、それ自体つくられたイメージであることは、多くのスポーツ社会学者やジャーナリストが度々指摘してきた。それでも「でも、黒人選手の身体能力は高いでしょ」という反応は絶えることがないし、そういった疑問に正面から答えようとしたものにはなかなか出会ったことがない。 書は、さまざまなスポーツの歴史や資料をもとに、「

    『人種とスポーツ――黒人は本当に「速く」「強い」のか』川島浩平(中公新書) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
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    skam666 2012/12/05
    “「本当に黒人は他の人種に比べ、身体能力が優れているのだろうか」ということと、「黒人身体能力に関する生得説やステレオタイプは、いつから存在しているのか」という二つの大きなテーマに誠実に答えようとする”
  • 『朝鮮植民地支配と言語』 三ツ井崇 (明石書店) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 ついこの間まで日は日韓合邦時代に朝鮮語を禁止したとかハングルを抹殺しようとしたといった日悪者論が横行していたが、『嫌韓流』のブームで日が欧米の植民地ではありえない普通教育を実施し、しかも朝鮮語を必修科目としてハングルの普及に力をいれていたことが広く知られるようになった。またハングルの正書法が確立したのも日統治時代のことで、それには朝鮮総督府が大きく係わっていた。もはやかつてのようなハングル抹殺論は通用しないところにきている。 韓国歴史学界でも日が朝鮮の自発的近代化をつぶしたとする植民地収奪論はかつての勢いを失い、日支配の功罪を事実に即して冷静に見ていこうとする植民地近代化論が台頭してきている。 2006年に刊行された『解放前後史の再認識』(『大韓民国の物語』のもとになった論集)の巻末の座談会では次のような見直しが提起されている。 朝鮮語学会は植民地の期間

    『朝鮮植民地支配と言語』 三ツ井崇 (明石書店) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
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    skam666 2012/12/04
    “ハングルの正書法が確立したのも日本統治時代のことで、それには朝鮮総督府が大きく係わっていた(中略)社会的・歴史的せめぎあいの中で正書法の変化を追跡した本書は貴重”
  • 『韓国が漢字を復活できない理由』 豊田有恒 (祥伝社新書) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 親韓派による韓国の漢字廃止批判である。 豊田有恒氏は『宇宙戦艦ヤマト』の設定者として有名だが、ヤマトタケルを主人公にしたヒロイック・ファンタジーを手がけたあたりから日の古代史や朝鮮半島の歴史に関心を広げ、そちらの方面の著作が多くなった。軍事政権という暗いイメージしかなかった1970年代から韓国を50回以上も訪れ、学ぶ人がまだあまりいなかった韓国語をマスターして交友関係を広げてきたという。昨今の韓流ファンとは年季のはいり方が違うのだ。 豊田氏は朝鮮半島の人々と文化を敬愛するがゆえに韓国の漢字廃止政策を大変な損失と嘆き、年々過激化していくハングル至上主義に警鐘を鳴らしている。 漢字廃止が文化の継承を危うくし人々の思考を浅くしているという批判は呉善花氏の『漢字廃止で韓国に何が起きたか』でもみられたが、呉氏の批判の要諦は漢字を使わないと同音異義語が判別できなくなることと、関

    『韓国が漢字を復活できない理由』 豊田有恒 (祥伝社新書) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
    skam666
    skam666 2012/11/28
    “韓国語では一般的な語彙の70%は漢語由来で、専門的な文書では90%以上(略)その大半は和製漢語であり(略)、韓国の漢字廃止政策とはすなわち日本の影響隠し政策なのだという”
  • 『姑娘』 水木しげる (講談社文庫) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 表題作を含め5編をおさめる戦記漫画短編集である。表題作以外は貸時代の作品で、印刷は悪いが貸時代の荒々しいタッチを見ることができる。 「姑娘」 「リイドコミック」(リイド社)1973年4月増刊号に掲載。「あとがき」によれば中国戦線に出征した友人から聞いた話がもとになっているという。 戦乱にレイプはつきもので昔から中国の村では軍勢がはいってくると娘を隠したが、女狩りをしたのは日軍も同じだった。ある村で広州の大学で勉強した村長の美しい娘が日軍の女狩りでつかまり、中隊長に献上されることになる。中隊に向かう最初の夜、分隊長は娘をレイプするが彼女は処女だった。彼女は二夫にまみえることはできないのでにしてくれ、どんな困難があってもついていくと分隊長に懇願する。 次の夜、分隊ナンバー2の上等兵がレイプしようとするが娘は激しく抵抗する。仲裁にはいった分隊長に彼女はこんなあさま

    『姑娘』 水木しげる (講談社文庫) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
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