1995年からビッグコミックスピリッツ21(当時のスピリッツ増刊号)に連載、その後2001年に河出書房新社で初めて単行本にまとめられた。祖父譲りのライカを自由自在に操って友達や身の回りを撮影する高校生ニナの、撮る楽しさ最優先の日常を描く。デジタルカメラは普及には程遠く、カメラつきケータイはまだなかった時代、当時十分な実用性と写りのよさを得ていたオートフォーカスのコンパクトフィルムカメラや、「写るんです」を始めとする「レンズつきフィルム」などを手に気軽に写真を楽しむ女の子が増えていた時代に、オール手作業で操作する1950年代の骨董カメラ=ライカIIIfを文字通り振り回す主人公は、教師の変顔を狙ってトラップを仕掛け、あるいは親友のセクシーフォトを撮り…。