世界についていけない 日本の「新卒一括採用」 ─最近の新卒採用について、どのように思われますか。 日本の新卒採用は、世界の流れについていくことがまったくできていない。新卒で会社に入ってくる人は、ひ弱だね。今のままでは、グローバル化に対応することなんてできるわけがない。彼らは国内の企業できちんと働くこともできないと思う。 私が1970年に日立製作所に入ったときの同期生は、約1000人。新卒一括採用を行っていた。大企業は入学難易度がそこそこの大学を卒業した学生を大量に雇い、時間をかけて育てていた。育てる辛抱強さを失った今もこのスタイルだ。こんな事を未だにやっているのは日本だけ。強いて言えば、韓国のごく一部ぐらいしかない。 「大学を卒業した学生の内定率が8割を切った」と大騒ぎをしたり、「新卒後、3年過ぎた者も“新卒”とみなす」としているのは、まさに本末転倒で日本しかない。 ─海外の新卒採用は、ど
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