Ryan Decker, John Haltiwanger, Ron Jarmin, Javier Miranda, “Leaving money on the table: Declining responsiveness and the productivity slowdown“, (VOX, 12 July 2018) 雇用再配分は生産性の重要決定因子である。本稿では、合衆国のデータを活用しつつ、過去数十年間にわたる再配分率の全体的低落の背後には、ショックにたいする反応としての雇用再配分ペースの減退があることを示す。反応性の弱まりは2000年代にハイテク企業の集計的生産性にたいする足枷となったが、この問題はその他の部門ではすでに1980年代に始まっていた。 一経済の生産性を決定付けるものは何か。これを考えたとき我々が通例思い浮かべるのは、テクノロジー・労働層の技能・経営慣行である。