→紀伊國屋書店で購入 「友だちが地獄化するという“逆説”の面白さ~「現代社会論の古典」として」 本書は筑波大学大学院教授で、社会学者の土井隆義氏による新書である。2008年に出された著作なので、今さら新著紹介として取り上げるべき対象ではないが、改めて「現代社会論の古典」としてここで取り上げてみたい。 「現代社会論の古典」とは、マーケッターの三浦展氏による言葉だが、なるほど三浦氏の著作にも、『下流社会』(光文社新書)など、エポックメイキングな社会現象を取り上げつつ、それが後の世でも面白く読めるような著作が多々存在する。 そして、本書『友だち地獄』こそ、まさしく大学生たちにとってはそのような著作なのだろうと思う。事実、各地の大学教員から伝え聞くところでは、図書館の社会学書コーナーにおいて、おおむね多くの本はきれいなままに並べられているのだが、本書だけは繰り返し読まれてボロボロになっているのだと