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ブックマーク / booklog.kinokuniya.co.jp (18)

  • 『友だち地獄-「空気を読む」世代のサバイバル』土井隆義(ちくま新書) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 「友だちが地獄化するという“逆説”の面白さ~「現代社会論の古典」として」 書は筑波大学大学院教授で、社会学者の土井隆義氏による新書である。2008年に出された著作なので、今さら新著紹介として取り上げるべき対象ではないが、改めて「現代社会論の古典」としてここで取り上げてみたい。 「現代社会論の古典」とは、マーケッターの三浦展氏による言葉だが、なるほど三浦氏の著作にも、『下流社会』(光文社新書)など、エポックメイキングな社会現象を取り上げつつ、それが後の世でも面白く読めるような著作が多々存在する。 そして、書『友だち地獄』こそ、まさしく大学生たちにとってはそのような著作なのだろうと思う。事実、各地の大学教員から伝え聞くところでは、図書館の社会学書コーナーにおいて、おおむね多くのはきれいなままに並べられているのだが、書だけは繰り返し読まれてボロボロになっているのだと

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    sota-k 2012/11/01
  • 『武器としての決断思考』瀧本哲史(星海社新書) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 「「正規戦」ではなく「ゲリラ戦」の兵士となるために 」 書は、京都大学客員准教授であり、同大学で「意思決定論」「起業論」「交渉論」などの講義を担当する瀧哲史氏が記した、若者たちを啓発するための著作である。 氏には、書『武器としての決断思考』のほかにも、『僕は君たちに武器を配りたい』(講談社)、『武器としての交渉思考』(星海社新書)などの類書が存在するが、やはり学生に対してならば、書から読み進めることをお勧めしたい。 大学に勤務する自分自身のことを振り返ってみても、学生たちを啓発することは至難の業である。単純に「がんばれ」とか「やる気を出せ」とか、はげませば済むだけの話ではなく、そもそも「自分のことを自分で決める」という思考回路を持ち合わせていないことが多いのだ。それも、このことが彼ら自身の問題によるものというより、おそらくはこの社会が長らく抱えてきた問題である

    『武器としての決断思考』瀧本哲史(星海社新書) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
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    sota-k 2012/10/30
  • 『ドット・コム・ラヴァーズ』吉原真里(中央公論新社) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 「客観的記述から浮き彫りになるアメリカの男と女」 なんとも不思議なの登場である。「ネットで出会うアメリカの女と男」というサブタイトルは、ある程度内容を伝えてはいるものの、書を読んで感じとったものはもっと多様で豊かだ。著者はアメリカ文化研究を専門とするハワイ大学の教授である。そのようなアカデミックな立場にいる者が、こういう書き方をすることはかつてなかったのではないか。サブタイトルのもつ客観的な響きからあふれ出るものに、書の魅力と特徴がある。 著者は勤務先のハワイ大学から一年間のサバティカル(学校業務から解放されて個人的な研究に従事する期間)をとってニューヨークに滞在中、インターネットでデート相手を探すサイトに登録し、さまざまなアメリカ男とデートする。ハワイにもどってもそれをつづけて、その体験を書に著した。肝心なのは、を書くためにオンライン・デーティングをしたの

    『ドット・コム・ラヴァーズ』吉原真里(中央公論新社) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
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    sota-k 2008/12/13
    これは読みたい。
  • 『虚妄の成果主義』高橋伸夫(日経BP) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

  • 文筆家・大竹昭子の書評ブログ�:�『オン・ザ・ロード』ジャック・ケルアック(河出書房新社)

    →紀伊國屋書店で購入 「先見に満ちた旅の記録」 これまで『路上』の名で出ていたジャック・ケルアックの代表作が、原題のまま『オン・ザ・ロード』として新訳で出版された。「オン・ザ・ロード」という言葉には単に道路の上にいるというだけではなく、「旅行中」「家出中」「放浪している」「巡業中」など、動いている状態が含まれていると訳者の青山南が解説している。 「旅」という日語もかつては「オン・ザ・ロード」の語感に近かったのではないか。よそから来た人は、目的がなんであれ、すべて「旅人」だった。沖縄の古老はいまも出稼ぎに出ていたことを「旅に出てました」などと言うことがあり、そういう表現に接するたびに、旅や旅行が観光の意味に限定されたのがつい最近であることに思い至るのだ。 『オン・ザ・ロード』はその名のごとく旅の物語であり、徹底した移動の記録である。語り手のサルも、親友のディーンも息つくひまもないくらい、東

    文筆家・大竹昭子の書評ブログ�:�『オン・ザ・ロード』ジャック・ケルアック(河出書房新社)
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    sota-k 2008/01/30
  • 『新編 悪魔の辞典』アンブローズ・ビアス(岩波文庫) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 日人はおしなべて「大人同士の洒落た会話」を楽しむのが下手なようだ。何かの祝賀会のような機会に知らない人と同席しても、そこで会話が盛り上がることはあまり期待できない。 初対面の人との専門外の会話にも気軽に参加し、そこを笑顔あふれる場にするには、少なからぬ気遣いが必要だ。欧米では誰もが常にいくつか「気の利いたジョーク」を会話のレパートリーとして準備している。新鮮なジョークに常時アンテナを張り、時には起承転結をメモしておくことも大切だ。たとえ同僚とのパーティでも、こうしたジョークを語らずただ座っているのは失礼にあたるし、「できないヤツだ」と誤解される危険もはらむ。 こうした小咄のほとんどは、他人から聞き覚えたものに自分なりのアレンジを加えて作ることになる。そしてそれをさも自分が体験したかのような臨場感とともに話して聞かせるのだが、そこには緩急自在な話術も必要だ。 ところで

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    sota-k 2008/01/19
    気の利いたジョークか
  • 『ルポ 最底辺-不安定就労と野宿』生田武志(筑摩書房) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 「当事者ジャーナリズムの成果」 当事者がジャーナリストになる。私はこれを「当事者ジャーナリスト」、または「当事者ジャーナリズム」と呼ぶ。 この『ルポ最底辺 不安定就労と野宿』を、その成果の一つとして読んだ。 著者の生田武志氏は、同志社大学を経て、日最大の寄せ場釜ヶ崎の日雇い労働者になる。20年間、この土地で働きながら日雇い労働運動・野宿者の支援活動に関わってきた。 こので描かれていることはすべて著者の体験と、その体験に根ざした視点で貫かれている。野宿という文字通り、「地を這う視点」で書かれたルポだ。 新書740円。ランチ価格と同じにするのはもったいない。貴重な情報が詰まっている。 目次を一瞥するだけで、日の野宿者たちの実態の深刻さに言葉を失う。 はじめに 北海道・九州・東京、その野宿の現場 北海道 零下10度の野宿 北九州 家族5人の野宿 東京 ネットカフェ難民

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  • 『土曜日』イアン・マキューアン(新潮社) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 「人の不安の根源に迫る」 正月にイアン・マキューアンの新作を読んで、早くも今年のベストが決まってしまった。いや、二十一世紀の名著に入る傑作かもしれない。 『土曜日』は文字どおり、ある土曜日の出来事を描いた小説だ。未明から、翌未明までの二十四時間の間に、現代社会に生きる私たちの直面する諸問題が、細大もらさず描き込まれている。 三分の二くらいまでは筋らしいものはない。現実の時間に回想が挟みこまれ、ある家族の人間関係が主人公の視点で照らし出されていく。それだけでも充分なドラマで、このまま淡々と終ってくれても不足はない、とすら思っていたところに、「事件」が起きる。予兆はあったものの、こんな展開になるとは思いもしなかった。 しかし現実世界で事件が起きるときはこういう感じなのではないか。何か起こりますよ、という前触れがあれば苦労しない。さまざまな要素が絡んで、ふつうなら起きるはず

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    sota-k 2008/01/15
    「早くも今年のベスト」
  • 『演出家の仕事』栗山民也(岩波新書) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 [劇評家の作業日誌](33) 2007年8月をもって新国立劇場「演劇部門」の芸術監督の任期を終えた栗山民也氏が初めての著書を刊行した。題名もずばり『演出家の仕事』。7年にわたる彼の激務の一端を知るに格好の書だ。わたしも昨年、同名のタイトルのを日演出者協会との共同編集で刊行した(れんが書房新社)。この時、副題に「60年代・アングラ・演劇革命」を付し、多くの現場の声を集め、あわせて近・現代演劇の「演出家」の役割とは何かを跡付けた。したがって両者は同じタイトルでも内容はずいぶん違ったものになっている。 書は1980年に演出家デビューを果たした著者が、これまで30年近く熾烈な現場との闘いを通じて獲得したものを余すところなく語っている。演劇との出会いからなぜ演出家になったのか、稽古場のこと、戯曲や演技教育のこと、世界の演出家のこと、そして彼の両親のことなど、実に多岐にわた

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    sota-k 2007/12/27
  • 『プレカリアート』雨宮処凛(洋泉社新書) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 「貧乏階級のマリアの爽快な闘争記録---でも、勝てるのか?」 気がつくと、格差社会のばかり読んでいる。今回も、前回で紹介した『若者の労働と生活世界』、『新しい階級社会 新しい階級闘争』に続いて格差モノだ。 プレカリアートとは「プレカリオ(不安定な)」と、「プロレタリアート」をあわせた造語。不安定な雇用・労働状況における非正規雇用者・失業者を総称した言葉だ。 雨宮処凛の経歴を一言で説明するのは難しい。アトピーでいじめにあい、ビジュアル系バンドの追っかけ、その後、上京して大学二浪をしてフリーター。生きづらさでリストカット。自殺未遂も。右翼団体に入って、街頭宣伝活動をしたり、北朝鮮に行ったり、イラクにいったりと、とにかくめまぐるしく動く動く。いまは「プレカリアートのマリア」である。 リストカッター・自殺未遂経験者が作家になり、かつての同じような境遇にある当事者のためにデモ

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  • 『インドの衝撃』NHKスペシャル取材班【編著】(文藝春秋) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

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    sota-k 2007/12/27
    忙しく、あわただしく、そしてハイテンションな日々。そんなものにあこがれたりする。
  • 『太陽の塔』森見 登美彦(新潮社) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

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    sota-k 2007/12/19
    「1993年のドニントンパークにおけるアイルトン・セナのオープニングラップを見るような」って凄い例えだな。好きだけど。
  • ジャーナリスト・石井政之の書評ブログ�:�『若者を見殺しにする国』赤木智弘(双風舎)

    →紀伊國屋書店で購入 「ひとりの書き手の誕生を祝う」 赤木智弘という若い書き手の単行デビュー作である。デビュー前からネットで彼の紡ぎ出す言葉を何度か読んできた。podcastingラジオでその肉声も聞いた。彼が初めて商業雑誌『論座』に寄稿した『「丸山眞男」をひっぱたきたい--31歳、フリーター。希望は戦争。』は、論座を購入するタイミングを逸したために図書館でコピーして読んだ。フリーターという貧困層を出自とした、平凡な若者が論客として世に出ていくプロセスをリアルタイムで観察することができた。私は赤木とは面識はないが、すでに知っているかのような親近感を覚えている。インターネットというメディアの特性なのだろう。 単行では、論座では書ききれなかった、フリーター赤木のどろどろした主観が丁寧に整理されて書かれている。読みはじめて一気に引きこまれた。文章を書くための専門的なトレーニングを受けていない

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    sota-k 2007/12/14
    話題を呼んだらしい論座寄稿の著者
  • 『ワープする宇宙』 リサ・ランドール (NHK出版)/『リサ・ランドール異次元は存在する』 リサ・ランドール&若田光一 (NHK出版) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 →紀伊國屋書店で購入 NHK BSの「未来への提言」で日でも一躍有名になった女性物理学者、リサ・ランドールのを二冊紹介する。ランドールはケイト・ブランシェットを思わせる美人で、『ロード・オブ・ザ・リング』のガラドリエルが似合いそうだ。 『ワープする宇宙』は彼女がが提唱する5次元理論を一般向けに解説したで、600ページを超える大冊だが、アメリカでベストセラーになっただけあって、とてもわかりやすく書かれている。 いや、「わかりやすく」というのは誤解をまねくかもしれない。この種のは数式を使わないことを売りにしていて、馬鹿にしたようなヘナヘナ球を投げてくることが多いが、ランドールは過剰な手加減はせず、素人にはきつめの球をビシビシ決めてくる。人柄なのだろうが、すがすがしい印象をもった。 『リサ・ランドール 異次元は存在する』の方は「未来への提言」を活字に起こしたもので、

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  • 『続・建築家が建てた幸福な家』 松井晴子 写真・村角創一 (エクスナレッジ) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

  • 『TOKYO YEAR ZERO』David Peace【著】酒井武志【訳】(文藝春秋) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

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    sota-k 2007/11/09
    なんだかよく分からないが面白い書評。最近思いついた僕のテーマは本とロックとネット。Books, Rocks, and Net
  • 『NEW DIMENSION』石川直樹(赤々舎) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 「平面と直線の世界以前の記憶」 北海道のプゴッペ洞窟にはじまり、南米のパタゴニアに終る旅の記録写真である。 旅の目的は壁画と洞窟を訪ねることだが、目的地だけでなく、 そこに行着くまでの過程も一緒に撮られていて、 気がつくとページをめくる手がだんだんゆっくりになった。 子供のころ、ラスコーやアルタミラの洞窟に夢中になったことがあった。 図画の時間に粘土の課題を与えられ、洞窟に描かれていたバイソンを作ろうと燃えたが、いくら奮闘してもあのキレのいいラインが出なくて無念な思いをした。 なぜあんなに動物の壁画に魅了されたのかいまもってわからないが、 写真を見ているうちに、あのころと同じ凝視の視線にもどっていた。 サバンナのシマウマやウシ、北の地のカリブーの群れ、岩の上にたたずむラクダなど、生きている動物の写真も出てくる。 知らないまに眼が角や胴体や足のラインをなぞっている。 そ

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    sota-k 2007/10/27
    パタゴニアのネガティブ・ハンドが気になる
  • 『ウェブ進化論』梅田 望夫(筑摩書房) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 「ウェブ進化論」 Webのトレンドって何だろう? 10年後のインターネットはどうなっているだろう? ネットの世界は進歩は速すぎて予想など不可能に思われるが、 書を読めば確かな方向性を感じることができる。 インターネット関連のビジネス/文化/技術に関するや解説はいくらでもあるが、 大きな視点から将来の方向性を正しく議論しているものは少ない。 梅田氏は10年以上にわたって シリコンバレーでITコンサルタントとして活躍しており、 「ウェブの進化」の外側も内側も知りつくしている人物である。 Yahoo!, Google, Amazonなどの成功は誰でも知っているが、 梅田氏はこれらの会社を運営している人達との交流も多く、 インターネットの方向性を頭や肌で熟知している。 その経験にもとづいて簡潔に的確に書かれた議論や考察を 手軽に読んで理解できるのは大変ありがたい。 量子力

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