東武鉄道(東京都墨田区)は1日、鉄道ファン向けイベントで販売した列車の「車掌スイッチ」に、労働安全衛生法の基準値(重量の0・1%)を上回るアスベストが含まれていたと発表した。昨年までに80個を販売したといい、回収と代金の返還を始めた。 東武鉄道によると、アスベストが含まれていたのは、乗務員がドアの開閉に使う箱形の「車掌スイッチ」。内部の絶縁シートにアスベスト成分が含まれているが、飛散のおそれはないという。製造元の東洋電機製造(同中央区)の調査で判明した。 この車掌スイッチは、1975〜86年に納入した車両5000型と、8000型の一部に使用されていた。2005年以降、営業運転している車両では使用していなかったが、01年から昨年までに、東武百貨店や南栗橋車両工場などで開催したイベントで80個を販売した。回収に関する問い合わせは、東武鉄道お客さまセンター(03・5962・0102)。