前回記事「ジェンダーギャップ指数の読み解き方(2024年版)」では、 指数のコンセプトとして結果平等にフォーカスし機会平等は意図的に無視している 指数の構成法から、機会平等であっても責任を負いタフに働く女性が少ないと順位が下がる という2点を確認した。ジェンダーギャップ指数(GGI)を補完しうる指標を見ると、「女性の暮らしやすさの評価」と言える国連開発計画のジェンダー不平等指数(GII)1は全体としては良いほう、先進国の中でも並の部類に入り、機会平等を評価した世界銀行のWomen, Business and the Law (WBL)2も「女性を危険労働に従事させてはならないという法律は女性差別」という指摘を除けばまあ並の先進国と言ってよい程度の数字である。 ジェンダー不平等指数の年次推移。図下方で青い太線になっているものが日本の推移で、2024年データでは24/193位で、28位のフラン