《ススキノ遺体切断事件。雑誌「創」の連載2023年9月号に一般論として書いたことが残念ながらあたってしまったようです。程度の差こそあれ、こういうケースをたくさん診てきました。閉じた圧力鍋状態になる家族の中ではなにが起きても不思議ではありません。》 精神科医・香山リカさんが6月9日にXに書き込んだコメントが大きな反響を呼んでいる。その投稿では23年9月号の彼女の記事の一部が紹介されているのだが、興味を抱いた人が多いようなので、ここで全文を公開しようと思う。 元の記事は香山さんが月刊「創」(つくる)の連載コラム「『こころの時代』解体新書」で書いたもので、昨年9月の早い段階でこの事件の背景を分析したものだ。この事件の容疑者家族については、今後もいろいろな精神科医の分析がなされ、話題になると思われる。 今回ニュースになったのは逮捕された母親の裁判の初公判が6月4日に行われたからだ。そこでの冒頭陳述