日本史を学ぶ上で必ず目にする「中臣氏」。代表的人物である中臣鎌足は、日本史上、他に類をみない氏である「藤原氏」の始祖としても知られています。今回は、日本古代を彩った100の豪族を網羅した現代新書の最新刊『日本の古代豪族 100』の中から、「中臣連(なかとみのむらじ)」の項を特別に全文公開します! 中臣氏の先祖元来、宮廷祭祀を担当する豪族で、大臣(おおおみ)、大連(おおむらじ)に次ぐ大夫(まえつきみ)級の有力豪族であったが、鎌足の活躍以降は政治的にも重要な位置を占めるようになった。 本拠地は、河内国河内郡(かわちのこおり。現・大阪府東大阪市周辺)で、枚岡(ひらおか)神社を氏神とし、このほか摂津国三嶋郡(現・大阪府高槻市、茨木市周辺)も有力な拠点であった。又、常陸国の鹿島神社・下総国の香取神社もこの氏の氏神であった。 中臣氏の先祖は、『古事記』『日本書紀』の天石屋戸(あまのいわや
