「お腹の調子が悪くて気分が落ち込む」という経験がある人は多いのではないだろうか。これは「脳腸相関」と呼ばれるメカニズムによるものだ。腸と脳は情報のやりとりをしてお互いの機能を調整するしくみがあり、いま世界中の研究者が注目する研究対象となっている。 腸内環境が乱れると不眠、うつ、発達障害、認知症、糖尿病、肥満、高血圧、免疫疾患や感染症の重症化……と、全身のあらゆる不調に関わることがわかってきているという。いったいなぜか? 脳腸相関の最新研究を解説した『「腸と脳」の科学』から、その一部を紹介していこう。 「長生きできるか」を左右する腸内代謝物ポリアミンこうした研究から、認知症の発症と相関関係のある腸内代謝物の一つとしてポリアミンが同定されました。ポリアミンは、プトレッシン、スペルミジン、スペルミンの総称で、すべての生き物の細胞で合成され、細胞の増殖や分化など、細胞のさまざまな生命活動に関わって

