東京スカイツリーは、電波塔である。東京の主だったテレビ、ラジオ局(ただしFMのみ)が、この場所から電波を出し続けている。 なぜ、この場所に電波塔が立ったのか。それまで電波塔の役割を果たしてきた東京タワーでは、高層ビルが林立する状況により電波が届かない場所が出てきていた。そこで、より高い電波塔が必要になったのだ。 NHKや在京民放キー局が高さ600メートル級の電波塔を求め、タワーを立てる計画を立てたのが始まりである。ちょうど、地上波はアナログ放送からデジタル放送への切り替えを控えていた。 さまざまな候補地が検討された結果、白羽の矢が立ったのは東武鉄道の貨物駅跡地と、生コンクリートの製造工場の土地だった。高さ制限があったものの、2005年に制限は見直された。