昨年も日本各地で相次いだ豪雨災害。報道を目にすると、「あの路線は大丈夫か?」と思うことは常である。 そのたびに聞かれるのは地方路線の維持への限界論だ。「赤字路線だから廃線もやむなし」「運休しても代替交通機関さえあれば問題はない」――。とくに、昨年末に大雪によって宗谷本線や石北本線が数日間運休した際には、並行する都市間バスが平常通りに運行したことで、「冬こそJR」の神話さえ打ち砕いた。 昨年8月の豪雨で被災した津軽線の蟹田~三厩間については、ことしから存廃に関して地元と協議することをJR東日本は提案している。 冷たい鉄道ファン インターネット上の鉄道ファンの声を見てみると、「採算が合わないのなら廃線もやむなし」「もうJRとなって民間企業なのだから利益にならない事業は切り捨ててもかまわない」という声が意外と多い。たいていの人が、都市部に暮らしているのだろう。 事実、鉄道ファンは都市部在住者の割