9万年前に阿蘇山で起きた巨大噴火は、九州北部を壊滅させただけでなく、瀬戸内海を越え、その範囲では生物がほぼ死滅しました。このような規模の噴火を「破局的噴火」と呼びます。火山列島・日本、これからもそんな噴火が起きないとは限りません。破局的噴火が万一起きたら、原発はどうなるのか――。 東日本大震災の大津波で、東京電力福島第一原子力発電所が電源を喪失し、メルトダウンを起こしたのは11年前のこと。今年、ウクライナで原子力発電所がロシア軍に占拠され、万一の際には原発が大きな危険性をはらむことを、世界は再び認識しました。普段私たちがあまり意識することのない「噴火と原発」について考えます。 【写真で見る】驚異の「巨大噴火」その時、原発は? 発生の可能性「極めて低い」でも… 山口市中心部から車で北東に約1時間。廃校となった中学校のすぐそば、木がうっそうと生い茂る山あいに、その証拠はありました。佐波川上流の