2000年11月17日、フランスの破毀院(民刑事事件の最高裁にあたります)の大法廷で、ある1つの判決が下りました。 これは原告の名前をとってペリュシュ事件といわれているのですが、障害者の生まれない権利を認めてしまったという有名な事件です。 2002年9月号の法学セミナーに載っていたのでちょっと紹介します。 まずある妊娠中の女性が自分が風疹にかかったのではないかと心配して、かかりつけの医師と医療機関に自分が風疹にかかっているかどうか調べてくれるように頼みました。これは、妊娠11週間前の妊婦が風疹にかかると胎児に様々な障害を引き起こす可能性が高いため(※)で、女性は自分が風疹にかかっていたら中絶することを医師に告げていました。 そこで3度にわたって検査をした結果、医師達は風疹にはかかってないと判断しています。 その後、女性は出産するわけですが、生まれた子供は障害を負って生まれてきました