北海道新幹線の札幌延伸開業にともなってJR北海道から経営が分離される函館本線の函館―長万部―小樽間のうち、北海道庁が主導する密室の並行在来線対策協議会では、協議の場にバス会社を呼ぶことなく、沿線自治体の首長に対しては鉄道を残すためには沿線自治体の財政規模を上回る負担が必要になるとして、2022年3月に強引に鉄道廃止の方針が決定された。 そして、この決定から1年以上が経過した2023年5月になり北海道庁は北海道中央バスを始めとした沿線のバス会社に鉄道代替バスの相談を始めようとしたところ、バスドライバー不足を理由に鉄道代替バスの引き受けを断られ1年以上に渡って協議が中断したままの異常事態が続いている。 こうした中で、沿線の蘭越町の「山線存続蘭越住民の会」では、2022年7月28日に5年ぶりに総会を開き山線の存続運動を再開することとなった。関係者に話を聞いたところ「一度は全線廃止の方針が決定され