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  • 人気が高まるデカフェコーヒー、本当に健康にいいのか比べてみた

    コーヒーを飲むことは、2型糖尿病、認知症などの神経疾患、死亡のリスクの低下との関連が見つかっている。しかし、カフェインを取り除いたデカフェコーヒーでも同じ効果が期待できるのだろうか。(PHOTOGRAPH BY SAM ABELL, NAT GEO IMAGE COLLECTION) コーヒーは世界で最もポピュラーな飲みもののひとつだが、健康への懸念からカフェインを取り除いた「デカフェ(カフェインレス)コーヒー」を選ぶ人も増えている。全米コーヒー協会(NCA)の調査によると、米国では成人の約1割にあたる2600万人が定期的にデカフェを飲んでいるという。その理由は、血圧が気になる、遅い時間のカフェイン摂取を減らしたい、睡眠が妨げられるのを避けたい、カフェインに過敏な体質などさまざまだ。 選ぶ理由が何であれ、「デカフェの人気はますます高まっています」と、オーストラリア、クイーンズランド大学の教

    人気が高まるデカフェコーヒー、本当に健康にいいのか比べてみた
    takahiro_kihara
    takahiro_kihara 2024/06/14
    "デカフェであれ通常のコーヒーであれ、甘みを加えないコーヒーを飲むことが重要"
  • “処女懐胎”で話題のエイ、生殖系の病気だった、妊娠の状態は不明

    米南カリフォルニア沖の海底にとどまっているラウンドスティングレイ(Urobatis halleri)。(PHOTOGRAPH BY ERIN CHANDLER) おそらく世界で最も有名なエイの「シャーロット」が病気にかかっていると、水族館のスタッフが発表した。2024年2月、米ノースカロライナ州ヘンダーソンビルにあるチームECCOの水族館「アクアリウム&シャークラボ」は、ラウンドスティングレイ(Urobatis halleri)のシャーロットが科学的には単為生殖と呼ばれる「処女懐胎」をしていると報告した。しかし、数カ月が経っても子どもが生まれなかったため、このエイに何が起きているのかについて憶測が飛び交っていた。 2024年5月30日、ついに水族館はFacebookに「シャーロットが珍しい生殖器系疾患を発症し、生殖系に悪影響がでている」と投稿した。この結果は「当に悲しく、予期せぬ医療的な

    “処女懐胎”で話題のエイ、生殖系の病気だった、妊娠の状態は不明
  • 渡り鳥の最長移動距離、推定の2倍 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト

    グリーンランドのサンド島上空を飛ぶキョクアジサシ(撮影日不明)。 地図では、北から南へ向かう秋の移動経路を緑色、冬期の移動経路を赤色、南から北へ向かう春の移動経路を黄色で示してある。 Photograph and map courtesy Carsten Egevang 世界で最も長い距離を季節移動する小型の渡り鳥、キョクアジサシ。最新の研究から、その移動距離はこれまでの推定値の2倍以上に達することがわかった。 体重100グラム余りのキョクアジサシの小さな体に最新の小型発信機を取り付けて移動経路を追跡したところ、この鳥は毎年、緩やかに蛇行する経路をたどりながらグリーンランドと南極の間を往復していることが明らかになった。一部の個体では総移動距離は実に8万キロに達し、キョクアジサシ同様に長距離を移動することで知られるハイイロミズナギドリと比べても、6400キロ以上長い。 研究チームのリーダーを

    渡り鳥の最長移動距離、推定の2倍 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト
  • チャバネゴキブリは世界をどう征服したのか、250年来の謎を解明

    チャバネゴキブリ(Blattella germanica)は、約2100年前、現在のインドとミャンマーにあたる地域でオキナワチャバネゴキブリ(Blattella asahinai)から進化した可能性が高い。(PHOTOGRAPH BY OZGUR KEREM BULUR/SCIENCE PHOTO LIBRARY) 夜でもべようとベッドから起き上がり、キッチンの明かりをつけると、冷蔵庫の下にツヤツヤと光る茶色い昆虫の群れがうごめいているのを見つけた経験はないだろうか。その昆虫とはもちろん、チャバネゴキブリ(Blattella germanica)だ。 この嫌われ者の訪問客は、どのようにして世界に悪名をとどろかせる害虫となったのだろうか。5月20日付けで学術誌「米国科学アカデミー紀要(PNAS)」に発表された新たな研究によると、その答えはチャバネゴキブリのDNAに記されていた。 いつ、ど

    チャバネゴキブリは世界をどう征服したのか、250年来の謎を解明
  • 大量に噴出する水素ガスを発見、世界を変えるエネルギー源に?

    米ノースカロライナ州沿岸部のLiDAR(光による検知と測距)画像。地中から漏れ出している水素ガスによって、明るく円形に色づいて見える。地中から水素を回収できれば、温室効果ガスを排出せずに発電できるため、水素が大量に蓄えられた場所を探す取り組みが続けられている。(PHOTOGRAPH BY VIACHESLAV ZGONNIK AND MICHAEL DAVIAS) 地質学の実地調査は、噴火する火山の斜面や極寒の南極の谷底など、ときに過酷な場所で行われる。とはいえ、何度も爆発した鉱山の中で調査されることはあまりない。ところが、南欧アルバニアにあるクロム鉄鉱の鉱山で、まさにそれが行われた。科学者たちの目当ては、ほぼ純粋な水素ガス。爆発のもとであると同時に、世界を変えるクリーンなエネルギー源になりうるものだ。 その水素が漏れ出ているところが見つかったと、2024年2月8日付けで学術誌「Scien

    大量に噴出する水素ガスを発見、世界を変えるエネルギー源に?
  • 【動画】イカがイカを一瞬で捕獲、共食い?

    【動画】仲間に不意打ちをわせるイカ。オーストラリアの研究者が深海生物を調査するために機材を設置したところ、1匹のイカが他のイカを攻撃する映像を収めるのに成功した。(解説は英語です) オーストラリア、タスマニア島の南西沖で調査中の研究者が、イカの攻撃的行動を示す貴重な映像の撮影に成功した。 動画を見ると、船の明かりに引き寄せられたのか、1匹のイカがカメラの視界に入ってくる。その直後、もう1匹のイカが勢いよく画面に飛び込んできて、最初のイカをつかみ取って消えていく。攻撃的な行動とみられる。(参考記事:「【動画】タコとカニの水中バトルが衝撃の結末に」) 南極海に生息するイカはおよそ70種に及ぶため、このイカがどの種に属するのか厳密に判別するのは難しい。短い映像を見る限りでは、おそらくアカイカ、もしくはどこにでもいるオーストラリアスルメイカのどちらかだろう、とハンナ・ローゼン氏は語る。彼女は米カ

    【動画】イカがイカを一瞬で捕獲、共食い?
  • 生命はどのように誕生したのか、知っておきたい3つの仮説

    生命の最初の兆候は、約35億年前までに出現した。科学者たちは、初期の生命は落雷によって形成されたか、深海の噴出孔で誕生したのではないかと考えている。(ILLUSTRATION BY GREGOIRE CIRADE, SCIENCE PHOTO LIBRARY) 約46億年前に地球ができてから数億年の間、地表はほぼ確実に高温で、彗星や小惑星の衝突も激しかったため、いかなる生命体も生息できない環境にあった。だが、約10億年後には、生命が誕生しただけでなく、微生物マット(微生物がマット状にかたまって増殖した状態)の化石という形で痕跡を残すまでになっていた。(参考記事:「40億年前の地球は生命誕生の「温床」だった」) その間に一体何が起こったのか? 5億年かそこらの間に、生命はどのようにして無生物から誕生したのだろうか。これまでに提唱された3つの主な理論を紹介しよう。 1. 大気から雷によって生ま

    生命はどのように誕生したのか、知っておきたい3つの仮説
  • 大型クモ400匹を野に放つ、英国の動物園

    ハシリグモ属グレート・ラフト・スパイダーの子ども。個体数増加を目指して、英国で野生へ戻された。(PHOTOGRAPH BY STEFAN SOLLFORS, ALAMY) 「大きなクモ400匹を野に放った」と聞いてどう思うか。オンラインでアンケートを取ったところ、ほとんどの人が「ゾッとする」と答えた。だが科学者たちは、絶滅危惧種の大型グモが英国に戻ってきたことを喜んでいる。飼育下で繁殖されていた数百匹のクモが、このほど野生に戻されたのである。 グレート・ラフト・スパイダー(学名:Dolomedes plantarius)は、最大で7センチほどまで成長する。英国に生息するクモのなかでは最大で、魚を捕まえてべることもある。ただし、絶滅の危機に瀕しているため、ロンドン郊外にある動物園「チェシントン・ワールド・オブ・アドベンチャーズ」では、飼育下での繁殖を続けてきた。(参考記事:「絶滅危惧の10

    大型クモ400匹を野に放つ、英国の動物園
    takahiro_kihara
    takahiro_kihara 2024/03/14
    おすすめタグに昆虫ってあるけど、クモは昆虫じゃないよなぁ(虫なら許す)。
  • 無生殖で5千万年を生き延びたワムシ

    菌類寄生生物に感染したヒルガタワムシ。 Image courtesy Kent Loeffler, Kathie T. Hodge and C.G. Wilson ごく小さな微生物が、生殖を行わずにどのようにして5000万年にもわたって繁栄を謳歌できたのか、その謎が解明された。なんと自ら干乾し状態になるというのだ。 淡水に生息する無性の無脊椎微生物であるヒルガタワムシ(学名:Bdelloid rotifer)は逃走の達人といえるだろう。自ら干乾し状態になり風に吹き飛ばされることで、進化のレースをも逃げ切ってきたのだ。ほとんどの動物にとって生殖行為は繁殖の手段であるほか、進化の過程で敵対する種を寄せ付けない機能も果たす。 「生物が生殖行為を絶ってゲノムが固定されると、進化の競走の過程で敵対する種に追いつかれ、間もなく制圧されてしまう」と、ニューヨーク州にあるコーネル大学の神経生物学者ポール・

    無生殖で5千万年を生き延びたワムシ
  • 交尾中のカメの化石、脊椎動物では初

    化石化した交尾中の古代のカメ(学名:Allaeochelys crassesculpta)。オス(左)の方がメスより小さいという特徴も手伝って、交尾中であることが判明した。 Photograph courtesy Stephan Schaal, Senckenberg Society ドイツの研究チームがこのほど、脊椎動物では初の例となる交尾中のつがいのカメの化石を発見したと発表した。化石における史上初の発見の興奮と共に、もう1つの謎についても解明が進みそうだ。4700万年前のカメの化石は、先史時代の湖が世界有数の化石の宝庫になった経緯についても、手がかりを与えてくれている。「つがいの化石だけでも、世界に類を見ない発見だ」と、研究を率いたウォルター・ジョイス(Walter Joyce)氏は語っている。「このような姿で発掘された脊椎動物の化石は他に例がない」。 このカメのつがいの化石が見つか

    交尾中のカメの化石、脊椎動物では初
  • サプリを信じる前に知るべき5つのこと、ずさんな表示の実態も

    サプリメントは2000億ドル(約30兆円)規模の産業になると予測されているが、サプリメントには効果ばかりがあるわけではなく、有害になりうるものさえある。(PHOTOGRAPH BY HEINER MÜLLER-ELSNER, LAIF/REDUX) もし錠剤を1錠飲むだけで、突然、エネルギーがみなぎり、肌がきれいになり、心臓が健康になるとしたら? ドラッグストアのサプリメント売り場を通るたび、このような期待が手招きする。売り場には魚油のカプセルや、容器入りのコラーゲンパウダー、マグネシウムのチュアブル錠、そして、ありとあらゆるビタミン剤が並ぶ。 実に魅力的だ。世界のサプリメント産業が2025年までに2000億ドル(約30兆円)規模に達すると予測されているのも不思議ではない。 しかし、これらのサプリメントにどれくらい効果があるのか、コストに見合うのかについて、筆者はいつもかなりの疑念を持って

    サプリを信じる前に知るべき5つのこと、ずさんな表示の実態も
  • シカダニ

    シカダニ Photograph by E. R. Degginger/Animals Animals-Earth Scenes (写真クリックで拡大) 早わかり 分類: 無脊椎動物 保護状態: なし 性: 肉 寿命: 野生: 2 年 体長: 2 ~ 3.5 ミリ ライム病は、1975年にコネチカット州ライムで大発生した若年性関節炎が、ダニの媒介による感染症であったことから名付けられた。 クリップとの比較 プロフィール クロアシマダニとも呼ばれる不快なシカダニは、その特徴よりもこの生物が伝染させる病気で知られている。この吸血性のダニが人々の関心を集めるようになったのは、シカダニがライム病を媒介して伝染させる主な(そして恐らく唯一の)生物であることが判明した1970年代中頃である。 ライム病は衰弱性疾患であり、命に関わることはほとんどないが、その初期症状はインフルエンザに非常に似ている。ラ

  • 「うるう秒」とは何か、なぜ廃止が決まったのか? その後は白紙

    1959年、初期のセシウム原子時計を扱う科学者たち。うるう秒は原子時と天文学的な時刻を同期させるために使われてきた。(PHOTOGRAPH BY NIST, THE NEW YORK TIMES/REDUX) いまは何時? 携帯電話やパソコンを見れば、かなり正確な答えがわかるだろう。時刻は不変のペースで刻まれているように思えるが、実は私たちの時計は何十年もの間、数年ごとに「うるう秒」を挿入して調整されてきた。 これは、原子時計と地球の自転に基づく時計を合わせるためであり、そうして調整された時計が長い間、国際的な時刻の基準になっていた。ところが、科学者たちはうるう秒を廃止することにした。うるう秒の何が問題なのだろうか? 「秒」を定める 「秒」という時間の単位は、24時間の天文学的な1日(地球の1回転)を単純に8万6400分割して作られた。ただ、一つだけ問題があった。地球は毎日同じ速度で自転し

    「うるう秒」とは何か、なぜ廃止が決まったのか? その後は白紙
  • 「歩く」魚も、奇妙な深海生物を100種以上発見、すべて新種か

    チリの海山で1月に発見された新種と思われるフサアンコウの仲間。フサアンコウは待ち伏せ型捕者で、「誘引突起」で獲物をおびき寄せて仕留める。(PHOTOGRAPH BY SCHMIDT OCEAN INSTITUTE) チリ沖の深海を探査していたチームが最近、新種と思われる奇妙な生物を100種以上も発見した。SF番組にはエイリアンとの遭遇が付きものだが、たとえ想像上の生物でも、こうした深海生物ほど奇妙なものはほとんどいない。 「探査が進んでいない辺境の海で新種を発見すること自体は予想外ではありませんが、100種以上も発見できたことには感激しています」と主任研究員のハビエル・セラネス氏はナショナル ジオグラフィックにメールで語った。セラネス氏はチリ、北カトリック大学の海洋生物学者だ。 セラネス氏らは1月、シュミット海洋研究所の調査船「ファルコン」で南東太平洋の深海探査に出発した。そして、ライト

    「歩く」魚も、奇妙な深海生物を100種以上発見、すべて新種か
  • 2月14日は聖人バレンタインが斬首された日だった

    謎に包まれた3世紀の殉教者聖バレンタイン(バレンティヌス)は、2月14日に処刑されたと考えられている。写真はイタリア、ローマのサンタ・マリア・イン・コスメディン教会にある聖バレンティヌスの頭蓋骨。ヨーロッパには聖バレンティヌスの遺骨があると主張する教会が12カ所存在する。(PHOTOGRAPH BY GETTY IMAGES, ISTOCKPHOTO) 2月14日のバレンタインデーには、世界の何百万人もの恋人たちがディナーを楽しみ、チョコレートや愛を綴ったカードを贈り合う。しかし、一見ロマンチックなバレンタインデーの背景には、謎に包まれた、やや薄気味の悪いエピソードがある。斬首された聖人と、ヨーロッパ各地に散らばっている彼の遺骨にまつわる物語だ。 カトリックの殉教者である聖バレンタイン(バレンティヌス、ウァレンティヌスとも)は、3世紀のある年の2月14日、婚礼を行ってはならないというローマ

    2月14日は聖人バレンタインが斬首された日だった
  • 【動画】北極クジラが岩場で「あかすり」、初確認

    カナダ北東部、北極圏にまたがるバフィン島の沿岸。ゴツゴツした岩が広がる浅瀬に、8頭のホッキョククジラの群れがやってきたかと思うと、岩に巨体をこすりつけはじめた。ドローンを飛ばして上空から観察すると、クジラたちは岩を利用して古い皮膚をこすり落としていた。 「ここはホッキョククジラのあかすりエステサロンだったのです」と、この場面に遭遇したカナダ、ブリティッシュ・コロンビア大学の大学院生サラ・フォーチュン氏は言う。 フォーチュン氏が11月22日に科学誌『PLoS ONE』に発表した論文によると、ホッキョククジラ(Balaena mysticetus)のこの種の行動が科学者によって確認されたのは今回が初めてという。 米国コネチカット州にあるミスティック水族館のポール・アンダーソン研究員は、「非常に面白いと思います。シロイルカ(ベルーガ)とシャチがこうした行動をするのは私も知っていましたが、ホッキョ

    【動画】北極クジラが岩場で「あかすり」、初確認
  • 「軍用イルカ」って何? 任務は?

    ペルシャ湾での演習中、Kドッグという名の訓練されたハンドウイルカが海水から飛び上がる。(Photograph by PETTY OFFICER FIRST CLASS BRIAN AHO, U.S. NAVY) 2019年4月、ノルウェーの小さな町の沖合で、シロイルカ(ベルーガ)が漁船に近づき、ロープを引っ張った。このイルカに、人々は疑念を抱いた。英ガーディアン紙によると、そのシロイルカはカメラを装着できるようなハーネスを身に着けており、そこには「サンクトペテルブルクの装備」と刻印されていたというのだ。 これはクジラ・イルカ類を訓練して作戦に用いる、ロシアの軍事プログラムの一部ではないかと、海洋専門家は示唆している。奇妙に聞こえるかもしれないが、前代未聞の話ではない。 2017年にロシアの国営テレビ局が報じたところによると、同国はシロイルカやハンドウイルカ、数種のアザラシを使って、海軍基地

    「軍用イルカ」って何? 任務は?
  • 「幻の鳥」ハシジロキツツキ、米国が絶滅と認定

    1869年から1914年の間に収集された60以上のハシジロキツツキの標。米ハーバード大学が所蔵する世界最大のアーカイブだ。ハシジロキツツキは、主に無秩序な伐採によって絶滅した。(PHOTOGRAPH BY JOEL SARTORE, NATIONAL GEOGRAPHIC PHOTO ARK) かつて米国やキューバの森に生息していたハシジロキツツキ。「神のみぞ知る鳥」と呼ばれ、十数年前には米国で大論争を引き起こした幻の鳥だが、このほどついに絶滅との判断が下された。 この鳥が米国内で確実に目撃されたのは、1944年のルイジアナ州の事例が最後。以降、確実な目撃情報がないまま数十年が経過し、ほとんどの鳥類学者はこの鳥が絶滅したと考えてきた。9月29日、米国魚類野生生物局は、ハシジロキツツキを含む22種の動物と1種の植物を絶滅したとみなし、絶滅危惧種法の対象リストから削除する意向を発表した。(参

    「幻の鳥」ハシジロキツツキ、米国が絶滅と認定
  • 人間の声をまねるシロイルカを初確認

    シロイルカの「ノック」。サンディエゴの全米海洋哺乳類財団で飼育されていた。 Photograph courtesy U.S. Navy 人間の声をまねる動物といえば鳥が有名だが、シロイルカ(ベルーガ)にも同様の能力があるらしい。 調査対象となったシロイルカはオスで、名前は「ノック(NOC)」。アメリカのカリフォルニア州サンディエゴに拠点を置く非営利団体、「全米海洋哺乳類財団(National Marine Mammal Foundation)」で30年間飼育され、2007年に死亡している。 研究者たちが奇妙な現象に気付いたのは1984年。周囲に誰もいないのに、ノックの水槽の近くで話し声が聞こえたという。 論文の主執筆者サム・リッジウェイ(Sam Ridgway)氏は、「確かに会話だったが、内容までは聞き取れなかった」と振り返る。同氏はサンディエゴで実施されている、アメリカ海軍の海洋哺乳類プ

    人間の声をまねるシロイルカを初確認
  • ネコかハトか、スパイの適性を持つ動物は? 真面目な研究の歴史

    ネコを見て警戒する人はあまりいないので、ネコはスパイ役にぴったりだ。1960年代、CIAは「アコースティック・キティ作戦」に2000万ドル(当時のレートで72億円)を投じ、世界で初めてサイボーグのスパイネコを作り出した。(PHOTOGRAPH BY VINCENT J. MUSI) 冷戦時代の高度な利害関係と壮絶な駆け引きの中で、CIA(米中央情報局)は、常に諜報(ちょうほう)活動の難題に直面していた。それは「接触」だ。どのような事態でも、独自の解決策が求められた。厳重に警備されている外国首脳のプライベートな空間に、どうやってスパイを送り込むか。そこには、ごく親しい友人や当人が好きなノラネコしか入れないとしたら? それならば、見えないように盗聴機器を取り付けたネコを送りこんだらどうだろう。 CIAはこの作戦を「アコースティック・キティ」と名づけた。しかし、作戦の研究開発に5年の歳月と200

    ネコかハトか、スパイの適性を持つ動物は? 真面目な研究の歴史