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ブックマーク / stockkabusiki.blog90.fc2.com (17)

  • 社会の真実の見つけ方 :投資十八番 

    社会の真実の見つけかた 9.11以後のアメリカではメディアが人々の恐怖心を煽り、国全体が一つの方向に向かって流れていった。メディアをうのみにしている間に法律が変えられ、テロ後6週間後に議会を通過した「愛国者法」はアメリカという国のあり方を根っこから大きく変えてしまった。 著者はベストセラー「ルポ 貧困大国アメリカ」で日人の米国観を根底から揺さぶった堤未果氏。書もアメリカでの取材エピソードを中心として話が進められていき、メディアの実態と限界を明らかにしたうえで「情報を読み解く力」を身に付けることの大切さや行動する重要性を説きます。 「情報を読み解く力(メディアリテラシー)」の重要性を説く論調は昔からあるので、その意味では今日的なトピックではありませんが、インターネットによって情報が氾濫するようになったのは最近のことです。そういう前提をもとにメディアリテラシーが語られなければ意味がないこ

  • 「衰亡」の魅力―文明が衰亡するとき :投資十八番 

    文明が衰亡するとき 大型連休だからこそ、ゆったりと歴史に浸かりたかったので手にとった一冊。政治学者高坂正堯が1981年に著した書では、巨大帝国ローマと通商国家ヴェネツィア、そして超大国アメリカおよび通商国家日について、衰亡の歴史から現代を読み解きます。 大昔も現代も国家衰亡論は人々の関心を集めてきました。人々が衰亡論に惹きつけられるのはなぜでしょうか。それは「衰亡論はわれわれに運命を考え」させ、「衰亡の原因を探求して行けば、われわれは成功の中に衰亡の種子があるということに気づく」からでしょう。衰亡論といえば、かつて栄えた大帝国が衰亡する前に現れた兆候を現代社会に当てはめて未来を憂うものだと相場が決まっていて、それはそれで面白い部分があり、書もそういう類だと思って手にとったのですが、いい意味で期待を裏切られました。 ローマ帝国の衰亡論については大昔から人々の関心を集めてきたこともあり

    tal9
    tal9 2011/05/09
    歴史との対話!
  • 簡にして要を得た「アイデアのつくり方」 :投資十八番 

    アイデアのつくり方 原著の初版は1940年に出版されているため、70年以上に渡って読み継がれたことになります。著者のジェームズ・W・ヤングは、米国最大の広告代理店のコピーライターとして採用され同社の副社長までなった人物です。62ページしかないのですが、簡にして要を得た記述で、氏が長年の活躍の末行き着いたアイデアのつくり方が公開されています。60分程度で読み終わってしまう小冊子ですが内容は深いです。どんなでもそうなのですが、読後に書いてあることを実践するかどうかで読者にとっての書の価値が決まるのだと思います。

  • リスクを取らないことは最大のリスクである :投資十八番 

    羽生善治さんの新著「大局観 自分と闘って負けない心」を読みました。書は、羽生さんの棋士生活二五年のまとめとして執筆されたもので、勝負に対する考え方が書き綴られています。「大局観」とは全体を見て状況を把握し何をすべきかを判断することです。将棋は「読み」と「大局観」のゲーム。がむしゃらに読み込む力は若い棋士が上ですが、経験を積むほど精度が増す大局観によって、互角の勝負にもっていけると羽生さんはいいます。書はこの大局観だけでなく、集中力の鍛え方、負け方、運・不運など、さまざまなテーマが独自の視点で語られていて、新書としてはとても読み応えがあるでした。ブログの表題とした「リスクを取らないことは最大のリスクである」というのは、書の一つのトピックから引用したものですが、「リスク論」として実に面白いことが書かれています。

  • 大地動乱の時代 :投資十八番 

    マグニチュード(M)7以上の大地震は、起きやすい「活動期」が存在し、現在がその時期にあたるとの研究結果を米ニューメキシコ鉱工業大などがまとめた。別のチームは、M9級の超巨大地震が世界のどこかで起きる確率は統計的に、今後6年以内に6割と分析した。 書で石橋氏はこう語っています。 戦後日の奇跡的ともいわれる高度成長期は「大地の平和な時代(地震活動静穏期)にピタリと一致していた」と。 また、その間に首都圏は大地震の洗礼を受けることなく、震災に対する脆弱性を極限まで高めてしまったとも。しかし、平和な時代は終わりが近づいており、日は大地震の「活動期」に入ると予言しています。 いまから十〜二十年のうちに、大地の運動の自然な成り行きとして、日の心臓部を小田原、東海、首都圏直下の大地震が相次いで襲う可能性が高い。 10年近く前にこのを初めて読んだときは大地震に対しての切迫した現実感を感じて

    tal9
    tal9 2011/04/20
    「地震の災厄は(中略)先送りされればされるほど事態は悪化するのである。」
  • 失敗を評価する四つの視点 :投資十八番 

    書(回復力~失敗からの復活 )では、失敗研究の第一人者、畑村氏が失敗と上手につき合うコツを示しています。人は誰でも失敗するし失敗すれば誰でも落ち込む。当に大切なのはそこからだ、と著者はいいます。現代社会は教育において成功事例から学ぶことに偏りすぎていますが、当は成功事例よりも失敗から学ぶところが大きいのではないでしょうか。 論ではありませんが、重要な指摘だと思った指摘を紹介します。失敗の評価をきちんと行うためには「当の絶対基準」を取り入れて対象を正しく見ることが重要だと指摘する部分です。

    tal9
    tal9 2011/04/20
    合わせて『回復力』を読んでみた、これまた良い作品
  • あらためて考える「守るお金」と「攻めるお金」 :投資十八番 

    少し前に、地震後の一時的な株価急落をみたからでしょうが、以下のコメントを頂きました。 自分の努力の及ばない出来事で財産が吹っ飛ぶなんて怖すぎです。 専業のプロがいる中で仕事の片手間にちょっと儲けてみようなんて考えが甘すぎました。 金で金を稼ぐなんて一生考えず、地道に働いていこうと思います。 お金との付き合い方において何よりも重要なのは「守るお金」と「攻めるお金」の区別を付けることとリスクの概念を理解することだと思っています。こういう時期だからこそ「お金」との付き合い方を真剣に考えるべきだと思うので引用しました。

    tal9
    tal9 2011/03/28
  • 依存からの脱却 :投資十八番 

    地震や津波による破壊だけでなく、福島第一原発から放出される放射性物質の問題が加わっていることが事態を深刻にさせています。福島県産の農作物だけでなく東京を含めた首都圏においても水道水から乳児向けの暫定規制値を超える放射性物質が検出されたそうです。政府首脳は「直ちに健康に影響を与えない」と繰り返していますが、こういう逃げ道が用意された官僚答弁が国民を疑心暗鬼にさせ不安を増幅させているということを早く知るべきでしょう。 さておき、明日で地震発生から二週間になります。この短い期間で、私自身が抱いていた、いろいろな事象に対する価値観が大きく変わりました。つい先程まで計画停電が実施されていた自宅で、ローソクの明かりだけが静かに灯る中、頭に浮かんでいたことです。 意識的にしろ無意識的にしろ、結果的に何かに過度に「依存」してしまうことの恐ろしさを今回思い知りました。 家庭内で用いる全てのエネルギーを電

    tal9
    tal9 2011/03/28
    標準化による効率性と多様性による効果性
  • 「砂糖の世界史」のスケールに圧巻 :投資十八番 

    書が商品としての「砂糖」の歴史、つまり製法云々の変遷を辿っただけであったのなら読み物として面白くもなんともありません。書が圧倒的に面白い理由は、砂糖という「世界商品」を通じて近代以降の世界史をダイナミックに描いていることにあります。砂糖は大量生産によって人類の生活を抜的に変えましたが、それだけでなくイギリスの産業革命や、地球上の人間の配置をすら変えてしまった要因にもなったのです。 アジアのどこかが原生地だとされる砂糖きびは、のちにイスラム教徒の手によって「コーランとともに」西に西に移動し、ついにはヨーロッパ人の手によって「聖書とともに」新世界にもたらされます。砂糖の大量生産には膨大な人力を要するうえ、砂糖きびが土地の地味を急速に失わせる作物であるという特徴から、奴隷制に支えられた大規模プランテーションと土地と労働力を求めて移動せざるを得なかったのです。 イギリスを発した奴隷船は

  • ドラッカー流セルフマネジメント法 :投資十八番 

    ドラッカーはいいます。一流の仕事をするには、まず自己の強みを知ること。そして、仕事の仕方を知り、学び方を知る。価値観を知る。自己を知ることで、得るべき所がわかり、なすべき貢献が明確になる、と。 これは、エッセンスが凝縮されたドラッカー論文集で紹介したHBR6月号に掲載されていた1999年発表の論文「自己探求の時代」の要約です。もう少し詳しく紹介してみましょう。 自己の強みは何かを知る 自己の強みを知るには、フィードバック分析しかない。すなわち、なすべきことを決めたり、始めたりしたならば、具体的に書き留めて置くのである。そして、九ヶ月後、一年後に、その期待と実際の結果を照らし合わせなければならない。私自身、これを五〇年続けており、そのたびに驚いている。 自己について知るうえで、最も重要なのは強みを知ることだとドラッカーはいいます。強みを知るには、自分が行ってきた実績や行えなかったことを記

    tal9
    tal9 2011/02/17
    正しい問いを自らに投げかけるべし
  • 勉強を継続させる5つのコツ :投資十八番 

    学生時代には学生なりの、社会人には社会人なりの勉強法があります。学生時代には使い切れないほどの時間があるので、多少時間をロスしても問題はありません。しかし、社会人はそうもいきません。私は、時間が貴重な資源であると気づいたのは就職してしばらく経ってからです。その上、社会人になっても「勉強」からは開放されないどころか、学ばなければならないことは増える一方です。 私の回りには、幸いなことに勉強方法について参考にすべき素晴らしい知人がたくさんいます。勉強方法をお互いに参考にし合ったり、または優れたからも勉強手法を取り入れ、そして自分なりに実践する中で試行錯誤を経て、私なりの「勉強の型」ができました。方法は人それぞれだと思います。その上で、私の勉強を紹介します。 1 何を勉強し、いつまでに達成するか 難易度がそう高くなく、少しの勉強で目的が達せられるのであれば、特に対策は必要ないと思います。し

  • 実践して分かった「時間管理」の効用 :投資十八番 

    去年は、今まで以上に時間の効率的かつ効果的な使い方を模索し続けた一年でした。 今年はそれをさらに向上させ定着させることを目標とします。 考えてみれば、時間の使い方は私を含めて20代〜30代といった若年層にとって重要です。なぜなら、この世代のほとんどの人々にとって時間は唯一の資だから。有効活用できれば将来の収穫の糧となる時間という資は、若いほど多く持っています。自分なりの時間管理法を早めに身に付けることの効用は計り知れないです。方法は人それぞれで合ったものを模索するべきなんでしょうが、基は同じだと思うので私が実践している方法を紹介します。

  • Googleの凄さ(そして怖さ)は株価では測れない :投資十八番 

    Googleの戦略目標(ミッション)は、「世界の情報を組織し、一般的にあまねくアクセス可能にして役に立つようにすること」とSEC報告書の中で高らかに謳っています。Youtubeを買収したり、各地で反発を受けながらも世界中の書籍をウェブ上で公開しようとしたり、失敗に終わりましたが60億ドルという巨費を払ってまでもGROUPONの買収を目論んだのも、一見脈略もなく手を広げているようにみえて、実のところ「世界の情報を組織」するというミッションに向かって邁進しているに過ぎません。 なので、小飼弾さんが2010年のAppleから学ぶべき3つ不等式で書かれている、 Googleは…あまりに多くのことに手をつけ、あまりに多くのものを放置しているのでまとめようがない。多分中の人々にすら。 とは異なる印象を私は持ってるし、 Googleの株価の迷走ぶりは、自らの価値を見失っているぞという市場からのメッセー

  • 少額投資の非課税制度が “看板倒れ”に終わらない理由 :投資十八番 

    公的な制度の中には、知らないと損をすることが多々あります。金融証券税制もまさにそうです。知らなかったばかりに、税制上有利な制度があるにもかかわらずスルーしてしまう。資産形成のためには、制度上利用できるものは全て利用し尽くす貪欲さが必要で、そのためのちょっとした勉強を惜しんではなりません。 現在は証券優遇税制のもとで、上場株式や投資信託等の配当益や譲渡益については、軽減税率10%が適用されますが、この優遇措置も2012年には廃止される見込みです。これについては結構知られていますが、優遇税制廃止と同時に導入される予定である「少額投資の非課税制度(日版ISA)」について、知っている人ははたしてどれほどいるでしょうか。この制度も「知らないと損をする」ものの一つです。

    tal9
    tal9 2010/12/17
    少額投資の非課税制度(日本版ISA:Individual Savings Accounts(個人貯蓄口座))について
  • 「知の巨人」の読書法に驚愕した :投資十八番 

    先日、「を読む」的最高レベルの読書法という記事で、点検読書と分析読書の概要について紹介しました。これをみた方からメールをいただき、作家の立花隆氏も同じようなことをぼくが読んだ面白い・ダメな そしてぼくの大量読書術・驚異の速読術で書いているので、読んでみてはどうだろうと教えていただきました。 そういうわけで、即効で入手し、連休の最後はこのを読みふけっていました。読書量が尋常でないことや、その膨大な知識量から「知の巨人」ともいわれる立花隆です。2003年に発表されたものですが、このはやっぱり凄かった。 三百冊の書評です。このどちらも一読の価値があります。 まず、1部ですが、冒頭で紹介した「を読む」を読んだ人であれば絶対に読んだ方がいいです。なぜなら、立花が語る読書法は、「を読む」でいう点検読書、分析読書、そしてシントピカル読書そのものだから。 私の読書のいちばんの特徴

  • 「本を読む本」的最高レベルの読書法 :投資十八番 

    読書には、「娯楽のため読書」、「情報を得るための読書」、「理解を深めるための読書」とがあります。娯楽のための読書はもっとも負担が軽い読書で、文字さえ読めれば誰にでも読める類のものです。これは特に技術は必要ありません。情報を得るための読書は、新聞や雑誌などを読む場合で、読み手の読解力、理解力があれば内容は理解できます。これも特別な技術は必要ありません。 を読む(アドラー著)で扱うのは「理解を深めるための読書」の方法です。100冊に一冊あるかないかの名著の読み方です。もともと読書という作業には読み手の積極性を必要としますが、この読書法では、極限まで積極的にと関わることになります。「読む」ことによって知識を得ることはもちろん、理解を深め、優れた読書家になるための読書術です。 1 初級読書 2 点検読書 3 分析読書 4 シントピカル読書 今回紹介するのは、2の点検読書と3の分析読

  • iPhone活用によって変わった情報整理法 | 投資十八番 

    iPhone活用によって変わった情報整理法 2010.02.06 未分類・雑談 有用、無用の膨大な情報が通り過ぎていきます。 情報を効率的に整理して利用しやすいようにするにはどうしたらよいか。いろいろと試行錯誤してきました。情報は大きく分けて3つの経路から入ってきます。(1)書籍、(2)仕事プライベート等、(3)インターネットです。 私は昨年末にiPhoneを買いました。その一ヶ月後に「iPhone買ってちょっとだけ変わったこと」をいう記事で、ウェブとの関わり方がちょっとだけ変わったと書きました。そして、もうすぐiPhone購入後二ヶ月が経ちます。 この間、私の情報整理法についてもちょっとだけ変わったのです。 ○ iPhone前とiPhone後 私の情報整理法を、iPhone購入前Bi(Before iPhone)と購入後Ai(After iPhone)とで比較します。 【Bi】

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