ホンダが半導体メーカーのルネサスエレクトロニクス株を2024年3月期に471億円分取得していたことが分かった。19日公表の有価証券報告書で判明した。取得したのは1765万1900株で、ルネサスの発行済み株式に占める割合は約0.9%となる。自動運転などに使う先端半導体などでの連携が視野にあるとみられる。ルネサスは「走る」「曲がる」「止まる」な
2024年2月に発表された決算情報ではNVIDIAの年間売上高は600億ドル(約9兆3500億円)で、時価総額2兆ドル(約312兆円)を超える巨大企業となっていますが、そんなNVIDIAでも創業直後は貧弱な企業であり、かつて入交昭一郎という日本人に救われた歴史があるとWall Street Journalが報じました。 The 84-Year-Old Man Who Saved Nvidia - WSJ https://www.wsj.com/business/nvidia-stock-jensen-huang-sega-irimajiri-chips-ai-906247db 入交昭一郎 - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%A5%E4%BA%A4%E6%98%AD%E4%B8%80%E9%83%8E 入交氏は大学卒業後に本田技研
VersalアダプティブSoCの第1世代品は、AMDに買収される前の米Xilinx(ザイリンクス)時代の2018年に発表された。それ以前にもCPUコアを内蔵したFPGA「Zynq」をFPGA SoCと称することはあったが、VersalはCPUコア以外の回路ブロックをハードマクロとして内蔵することで、マスクプログラム方式の一般的なSoCに近づけた。さらに、製造プロセスの微細化も進めた。それ以前のFPGAでは「UltraScale+」の16nmプロセスが最も微細だったが、Versalでは7nm世代へと一気に微細化した。 第1世代のVersalは5つのシリーズから成る。(1)汎用の「Versal Primeシリーズ」、(2)浮動小数点のAI処理などに向けたベクトル・プロセッサー・アレー「Al Engine」を備えた「Versal AI Coreシリーズ」、(3)ネットワーク装置などを狙った「Ve
1978年生まれ。未来調達研究所株式会社所属。大阪大学経済学部卒業後、電機メーカー、自動車メーカーに勤務。原価企画、調達・購買に従業。現在は、製造業を中心としたコンサルティングを行う。『牛丼一杯の儲けは9円』『営業と詐欺のあいだ』『未来の稼ぎ方』(以上、幻冬舎新書)、『製造業の現場バイヤーが教える 調達力・購買力の基礎を身につける本』『調達・購買の教科書』(ともに日刊工業新聞社)など多数の著書がある。 サプライチェーン難問山積 企業のサプライチェーンが、かつてないほど混乱している。円安、新型コロナウイルス、原油高、ウクライナ戦争、中国の人権問題…etc、サプライチェーン担当者が頭を抱える難題・課題は山積みだ。コスト削減や原価低減、サプライチェーン改革の専門家である坂口孝則氏が解説する。 バックナンバー一覧 半導体世界大手TSMCが熊本県に工場建設することで、九州が「シリコンアイランド」に復
クルマを買い換えたいけれど新車の納車が長期化していて買えない、という記事を2021年11月26日に本コラムに寄稿した(『「半導体不足」は本当か? クルマ大減産の怪』)。 その後、クルマは買えるようになったのだろうかと思って、トヨタ自動車の納車時期のサイトを見て驚いてしまった。『コロナ感染の拡大並びに世界的な半導体部品不足により、現在、多くの車種で生産遅れが発生しております』という一文から始まる納車時期のメドは、本当にこれでクルマのビジネスができるのかというほど、長期化することが延々と書かれている(図1)。 では中古車でも探そうかと思って調べてみると、何と、中古車の価格が新車より高い異常現象が起きているという。そして、その異常現象を「クルマのロレックス化」というのだそうだ(鈴木貴博、『中古車が新車より高い「ロレックス化」、価格高止まりの恐れがあるワケ』、2023年1月20日)。 新車はなかな
ホンダは19日、2022年9月に発売した中型車「シビック」のスポーツモデル「シビック タイプR」の受注を一時停止すると発表した。車載半導体不足などを受けて生産見通しが立てづらいため、受注済みの生産を優先する。再開する時期は明らかにしていない。タイプRの契約数は19日時点
トヨタ自動車は、これまで新車を納車する際、電子キーと鍵穴に差して使うカギが一体になった「スマートキー」を顧客に2個渡してきましたが、半導体不足の影響を受けて当面、1個に減らすと発表しました。 トヨタによりますと、半導体不足が続いている影響で、当面、納車の際に渡す「スマートキー」を2個から1個に減らすということです。 その代わりに電子キーがついていない鍵穴に差して使うカギを1個渡すことにしていて、ドアの開け閉めは行えますが、エンジンをかけることはできないということです。 対象となるのはクラウンやプリウス、それにハリアーやアルファードなど合わせて14車種で、2個目のスマートキーは半導体不足が解消し、準備が整ったら、購入者に渡す予定だということです。 また、高級車ブランドの「レクサス」でも同様の対応をとることにしています。 トヨタでは、半導体不足が続く中でも一日でも早く車を届けるための暫定的な対
そこで、世界半導体市場統計(World Semiconductor Trade Statistics、WSTS)のデータを使って世界の半導体出荷額と出荷個数を調べてみると、コロナ騒動が起きた2020年初旬から急増していた出荷額も出荷個数も2021年後半に、すでにピークアウトしていることが分かった(図1)。 コロナ特需の終焉 ここで、世界の半導体出荷額の3カ月平均の対前年成長率(以下、成長率)を算出し、グラフを書いてみた(図2)。半導体の成長率は3~5年周期で上がったり下がったりしている。これを、「シリコンサイクル」と呼んでいる。 例えば、2000年8月にはプラス52%と大きな成長を遂げた。このピークをITバブルと呼ぶ。そのITバブルは翌年崩壊し、2001年9月にはマイナス45%に落ち込んでいる。また、2008年9月に起きたリーマンショックによって、半導体市場は翌2009年2月にマイナス31
アメリカの自動車メーカーであるフォードが、主力車種の「エクスプローラー」で、HVAC(暖房、換気、空調)用チップの一部を搭載せずに出荷する予定であることが報じられています。 Ford will ship and sell vehicles without chips controlling non-safety critical features | Automotive News https://www.autonews.com/nada/ford-will-ship-and-sell-vehicles-without-chips-controlling-non-safety-critical-features Ford ships Explorers without chips for rear-seat HVAC controls | Ars Technica https://ars
「日本電産の永守会長が関社長に失望感」報道で話題の中、第3四半期決算発表 永守氏が報道に不機嫌の裏で、ソニーから引き抜いた新しい役員人事の意味 引き抜きは半導体戦略の構築の一環。日本電産が見据える今後の展開とは 日本電産は26日、2022年3月期 第3四半期決算を発表したが、オンライン会見の画面を通じて見える永守重信会長の表情はいつもと違って終始不機嫌そうに見えた。怒りが爆発、「永守節」が全開となったのはQ&Aセッションでのことだ。「三流週刊誌が書いているようなことはない」と自らまくしたてた。 関社長「『永守経営』に1ミリもずれていない」 “三流週刊誌”とは、永守氏がアメリカの通信社ブルームバーグのことを皮肉った表現であり、同社が25日、「日本電産の永守会長が関社長に失望感」などと題した記事を配信したことに怒りを露わにしたのであった。 その記事では、日本電産が掲げる2030年に売上高「10
日本の半導体メーカーが衰退した理由は?自動車メーカーにも原因あり これまでは半導体メーカーを買い叩いてきたが、今後は育てていく発想が必要 次世代産業の発展に半導体は不可欠。筆者のトヨタ批判の「真意」は? 1月17日に開会した通常国会で経済安全保障推進法案が審議される。その中での重要テーマの一つが、サプライチェーンの強靭化である。半導体や医薬品などの重要物資を安定的に確保するために国内生産基盤の強化などを推進する政策について議論されるだろう。 本稿ではそれに関連して、日本の半導体メーカーがなぜ衰退したのかを論じたい。その前に経済安全保障とは何か、簡潔におさらいしておこう。経済安保とは、主に「戦略的自律性」と「戦略的不可欠性」という2つの要素で構築される。
ITリサーチ大手の米Gartner(ガートナー)は2021年12月7日(現地時間)、電動化や自動化が進む自動車業界において、自動車メーカー上位10社のうち半数が、2025年までに自社で半導体チップの設計を行うようになるとの見解を発表した。自社設計に切り替えることで、これまで半導体メーカーに依存していた半導体供給に対するコントロールを強化する狙いがあるとしている。 現在自動車業界で使用している半導体の多くが8インチウエハーを使って製造されている。8インチウエハーは、自動車用半導体以外にも、電源管理用ICや各種センサー、無線通信用チップなど様々な製品の製造に使用されている。こうした需要に加え、8インチウエハー用の半導体製造装置の新たな確保が難しく、ファウンドリーの生産能力をこれ以上拡大することは難しいという事情もある。こうした状況を踏まえ、ウエハーを12インチに切り替え、新たな製品を自社で設計
筆者は、そこそこクルマ好きである。今乗っているクルマはお気に入りではあるが、13年が経過し、そろそろ買い替え時だと思っていた。ところが、2021年10月31日付日経新聞によれば、半導体不足でクルマが生産できず、新車の納期が軒並み長期化しているという。通常はせいぜい1~3カ月の納期がその倍近くに長期化しており、人気があるクルマでは1年も待たなければならない(図1)。 筆者は、「そんなに半導体が不足しているのか!」と驚き、無念であるがことしクルマを買い替えるのは諦めた。そして、来年2022年2月に7回目の車検を受けざるを得ないと覚悟を決めた。 どうもクルマ業界は予想以上に深刻な状況に陥っているらしい。11月2日付日経新聞によれば、今年10月の新車販売台数は27万9341台で、統計を取り始めた1968年の27万9643台を(2台)下回り、過去54年間で最低だったという。この記事には、半導体不足と
新型コロナウイルス感染症(COVID-19/以下、コロナ)の感染が世界に拡大する直前の2020年2月11日にお亡くなりになった野村克也氏は、プロ野球の監督時代に、「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」という名言を残している(『負けに不思議の負けなし』(朝日文庫)という著書もある)。 これは、「勝負は時の運と言うが、偶然勝つことはあっても、偶然負けることは無い」という意味だ。つまり、負けた場合、そこには必ずそれなりの理由があるということである。 2021年に入ってから現在に至るまで、車載半導体の供給不足のためにクルマがつくれないというニュースが連日報道されている。2月初旬に米テキサス州を襲った寒波でドイツのInfineon TechnologiesとオランダのNXP Semiconductorsの半導体工場が停止し、3月19日にルネサス那珂工場で火災が発生した。さらに4月14日、
(湯之上 隆:技術経営コンサルタント、微細加工研究所所長) クルマ関係者との会話が噛み合わない JBpressに前回、「世界的にクルマ減産へ、車載半導体不足の本当の原因」(2021年2月3日)という記事を寄稿した。その後、クルマ関係者と話をする機会があったが、どうも会話が噛み合わない。 それはなぜかを考えてみたが、クルマ関係者の多くが、半導体がどのようにつくられているか、どのくらいのリードタイムが必要か、ルネサスが生産委託しているファンドリーの台湾TSMCの生産キャパシティがどれだけ逼迫しているか、などが理解できていないことに原因がありそうだ。 そこで、本稿では、まず、半導体がどのような工程とリードタイムでつくられているかを説明する。次に、ルネサスをはじめとする車載半導体メーカーがTSMCに生産委託している現状とTSMCの生産キャパシテイの逼迫度合いを説明する。その上で、TSMCの月産8万
「半導体メーカーにしてみれば、自動車メーカーこそ、販売が停滞するとすぐに注文をキャンセルし、販売が上向いてくると新たな生産への投資をすぐに要求してくる身勝手な存在だ」 いいぞ! その調子だ! — (๑╹◡╹๑) (@tsuchie88) February 23, 2021 弊猫の駄コメント付きの引用よりも、元のロイターの記事は大変な力作だと思うので是非読んでいただきたいと思うのだが、そもそも「半導体の不足って何が起きてるの?」というお話をしたいと思う。 端的に言えば、今起きている半導体の不足というのは、「半導体の生産に必要な部材の不足」「半導体の生産能力の不足」「部材や半導体製品の輸送力の不足」の三つが原因になっている。 このうち、輸送力の不足というのは、昨今のCOVID-19による航空輸送の停滞が原因になっている。航空貨物というのは、貨物専用機による輸送の他に、旅客便の貨物スペースを使っ
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