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ブックマーク / akihitok.typepad.jp (72)

  • みんなもフレスコ画を修復してみよう!

    ネット上で大騒ぎとなった、例のフレスコ画。スペインに住む素人のおばあちゃんが、地元の教会にあった19世紀のフレスコ画を(善意で)修復したところ、それがサルのような姿になってしまい……いまでは逆に巡礼客が増えたり、「このまま保存して!」という嘆願が出たり、Tシャツまで作られたりする始末です。 しかし考えてみましょう。フレスコ画の修復をきちんとこなせるなどという人が、世界に何人いるのでしょうか。失敗を笑っている人は、自分なら上手くできると思っているのでしょうか。ということで、自分も例のフレスコ画の修復にチャレンジしてみたい!という人のために、こんなサイトがオープンしています: ■ The Cecilia Prize | Restore Your Own Ecce Homo! タイトルにある「セシリア」とは、今回の「修復」を行ったセシリア・ヒメネスさんにちなんだ名前ですね。アクセスすると、こんな

    みんなもフレスコ画を修復してみよう!
  • ツイッター・プロパガンダを見分ける4つの特徴

    相変わらず日では選挙活動におけるネット利用が認められていませんが、米国では既に常識。バナー広告からソーシャルメディアのクチコミに至るまで、様々な形でネットが活用されています。そうなると気になるのが、ある書き込みがユーザーの心なのか、それともプロパガンダに近い宣伝なのかという点――ということで、ジョージア工科大学が過去のデータを分析し、ツイッター上のプロパガンダを見分ける4つの特徴を発見したとのこと: ■ Four Telltale Signs of Propaganda On Twitter (Science Daily) ジョージア工科大学のNick Feamster准教授らによる研究結果について(ちなみにオリジナル論文のPDFはこちら)。彼らは2010年に行われた連邦議会上院議員選挙のネバダ州での状況と、2011年の債務限度額引き上げをめぐる議論の状況を分析。具体的には、それぞれの

  • トルストイが使った電子書籍端末は?

    ちょっと面白かった話なのでご紹介。ロシアの文豪トルストイが、自身の著作の中で、米バーンズ&ノーブル社の電子書籍端末「Nook(ヌック)」の登場を予言していたようです: ■ Nookd (Ocracoke Island Journal) ブログ主であるフィリップ・ハワードさんがNookでトルストイの『戦争と平和』を読んでいたところ、その中にNookdという単語が登場したのだとか(しかも何度も)。何と、トルストイは未来を予知していたのですね! ……というわけではもちろんありません。実際はこういうことだったようです: As I was reading, I came across this sentence: "It was as if a light had been Nookd in a carved and painted lantern...." Thinking this was si

  • POLAR BEAR BLOG

    竹書房文庫から11月に発売されたSF小説『ダリア・ミッチェル博士の発見と異変』を読み終えたので、感想を少し。 この作品は「2028年に出版されたノンフィクション」という体裁を取っていて、内容もさまざまな関係者へのインタビューや公的記録、個人が記した日記など(を装った文章)で構成されています。その目的は、2023年に起きたある事件の顛末を描くこと。映像作品の世界には、フェイクでありながらあたかも物のドキュメンタリーのように映像を綴る「モキュメンタリー」という手法がありますが、それを文章で表現したような体裁になっています。 では2023年に起きたのはどのような事件だったのか。前述の通り、書は2028年に出版されたという体になっている、つまり読者はみなその事件についてある程度の知識を持っている前提になっているため、冒頭で全容がネタバレされます(あくまで2021年を生きている私たちにとっての

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  • 両親データ分析で募金集めする学校

    米小売チェーン・ターゲット社が購買履歴から女性顧客の妊娠と出産予定日を把握していた、なんて話が先日ありましたが、「顧客」のデータ分析を行うのは何も小売業界だけとは限らないようです。米国の私立学校では、両親の財力を分析して、資金集めに役立てるという取り組みが行われているとのこと: ■ Private Schools Mine Parents’ Data, and Wallets (New York Times) 日でもそうですが、私学は在校生の両親からの寄付金が財源の一つであり、それをどれだけ集められるかが重要になっています。で様々な形で募金活動が行われるわけですが、闇雲にお願いしても効率が悪い――そこでデータ分析の出番になると。別に調査員を雇ってプライベートを暴くなどというのではなく、オンライン上で得られる両親に関する様々な情報(住んでいる住居や所有している自動車、自家用ジェット、株式や

    tartvf
    tartvf 2012/03/28
  • POLAR BEAR BLOG

    竹書房文庫から11月に発売されたSF小説『ダリア・ミッチェル博士の発見と異変』を読み終えたので、感想を少し。 この作品は「2028年に出版されたノンフィクション」という体裁を取っていて、内容もさまざまな関係者へのインタビューや公的記録、個人が記した日記など(を装った文章)で構成されています。その目的は、2023年に起きたある事件の顛末を描くこと。映像作品の世界には、フェイクでありながらあたかも物のドキュメンタリーのように映像を綴る「モキュメンタリー」という手法がありますが、それを文章で表現したような体裁になっています。 では2023年に起きたのはどのような事件だったのか。前述の通り、書は2028年に出版されたという体になっている、つまり読者はみなその事件についてある程度の知識を持っている前提になっているため、冒頭で全容がネタバレされます(あくまで2021年を生きている私たちにとっての

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  • データを集めるゲームたち

    大量のデータを分析し、隠れた情報を明らかにするという「ビッグデータ」の時代が到来した――とはいうものの、やっぱりどうにかしてデータを集めてこなければ何も始まらないことは変わりありません。幸いオープンガバメントなど、データ共有を進めようという動きが起きているわけですが、そもそもデジタルデータになっていない情報をどう集めるのか。1つの方向性として、こんな研究が行われているそうです: ■ 'Ghost Hunter' game lures players to take pictures for researchers (msnbc.com) ノースウェスタン大学の研究者らが開発したAndroidゲームアプリ"Ghost Hunter"について。地図に表示されるゴーストを追いかけるというゲームなのですが、もちろんただのゲームを研究者が開発するはずもなく、このアプリには別の役割が与えられています

  • アルファの時代

    今年で最後となる「アルファブロガー・アワード」。その発表会が昨夜開かれ、最後の受賞ブログの1つとして、なんと!このPolar Bear Blogが選ばれました。推薦していただいた皆さま、当にありがとうございます。 ぶっちゃけ更新頻度が減ってるのにどうよ?というご意見があることは人が一番自覚していますが、まぁそれはそれ。足が遅くて徒競走でビリばかりだった僕は、こういう表彰ものに弱いので、ありがたく受賞してまいりました。いやー良かった良かった。 いしたにまさきさんの『ネットで成功しているのは〈やめない人たち〉である』ではありませんが、なんだかんだで長年続けているというのがこんなラッキーに遭遇できた理由だと思います。で、どうして飽きやすい僕がここまで(もうすぐ丸7年)続けて来られたのかな―と思ったのですが、たまたま最近読んだ"The Power of Habit: Why We Do Wha

    アルファの時代
  • VRでジャーナリズムを

    先日NHKの番組でも取り上げられていた「シリアスゲーム」。ゲーム体験を通じて現実世界の問題に対する理解を深めよう、という試みですが、今年のサンダンス映画祭で発表されたこの作品もその1つと考えられるかもしれません: ■ Hunger in Los Angeles | Sundance Film Festival ニューズウィーク誌の特派員だったNonny de la Peñaさんという方が「開発」した作品。実は大勢がスクリーンで観て楽しむような映像ではなく、ヘッドマウントディスプレイとヘッドホンを通じて体験する、バーチャルリアリティ(VR)作品となります。上記のページには"Immersive Game Environment"、つまり「没入型ゲーム環境」という文言が掲げられていますね。 ではいったいどんな内容なのか、ハフィントンポストの解説を引用すると: ■ 'Hunger In Los A

    VRでジャーナリズムを
  • ラスベガスに来ました。

    というわけで、ラスベガスへとやってきました。理由はもちろんCES。実はレノボさんが現地でブロガー向けイベントを開催するということで、AMNさん経由でお話があり、一も二もなくお願いして連れてきていただいたという次第です。感謝感謝。 開催は1月10日から13日までということで、まだ現地は準備モードといったところ。昨夜はレノボさんのブースで参加者の歓迎会を開いていただいたのですが、こんな感じで設営作業が続けられていました。目玉の1つは、やはりUltrabookのようです。 まだデモ画像が流れるだけで、アプリケーション類を動かしてみることはできなかったのですが、デザインは洗練されていてなかなか良さげ。さっそく映像や記事などが出てきていますね: ■ CES: Lenovo unveils IdeaTab Android 4.0 tablet and two ultrabooks (V3.co.uk)

    ラスベガスに来ました。
  • アプリ化するインターネットはブログの夢を見るか

    先日、恵比寿にあるブライトコーブ(Brightcove)さんのオフィスにお邪魔し、同社の製品であるコンテンツアプリプラットフォーム「AppCloud」の説明を受けてきましたので感想を少し。 インターネットブラウザが誕生し、普及してからというもの、インターネットといえばウェブサイトのことでした。しかしスマートフォン時代になり、様々な機能がアプリを通じて提供されるようになってからは、次第にアプリがブラウザとウェブサイトの地位を奪い去ろうとしています。以前から「ウェブは死んだ」や「インターネットが死ぬ日」などといった言葉で語られてきた状況ですが、もっと直接的に「アプリ・インターネット」という表現も使われるようになってきました。 しかし「アプリ・インターネット」への移行が急速なために、肝心のアプリ制作を担う技術者の数が足りないという状況が起きています。しかもiOS、Android(×メーカー毎のバ

  • 新聞に「次号予告」が出る日

    これはちょっと面白い試みかも。英紙ガーディアンが、自社サイトで「これから掲載予定の記事」を予告するという、2週間限定の実験をスタートさせています: ■ An experiment in opening up the Guardian's news coverage (Guardian) 現在でも特集記事に関する予告や、定期コーナーの「次号予告」を出すということは普通に行われていますが、一般の記事について情報を公開するというのは珍しいのではないでしょうか。実際に上のリンクにアクセスしてみると、以下のような表が掲載されているのが分かると思います: 上は先ほど撮ったスクリーンショットですが、ご覧のようにGoogle Docsが活用されていて、5分間隔で最新の情報がアップデートされるとのこと。情報はセクション(国際ニュースやビジネス等)に分けられていて、それぞれ掲載予定のタイミング/テーマ/担当記

    新聞に「次号予告」が出る日
    tartvf
    tartvf 2011/12/22
  • POLAR BEAR BLOG

    竹書房文庫から11月に発売されたSF小説『ダリア・ミッチェル博士の発見と異変』を読み終えたので、感想を少し。 この作品は「2028年に出版されたノンフィクション」という体裁を取っていて、内容もさまざまな関係者へのインタビューや公的記録、個人が記した日記など(を装った文章)で構成されています。その目的は、2023年に起きたある事件の顛末を描くこと。映像作品の世界には、フェイクでありながらあたかも物のドキュメンタリーのように映像を綴る「モキュメンタリー」という手法がありますが、それを文章で表現したような体裁になっています。 では2023年に起きたのはどのような事件だったのか。前述の通り、書は2028年に出版されたという体になっている、つまり読者はみなその事件についてある程度の知識を持っている前提になっているため、冒頭で全容がネタバレされます(あくまで2021年を生きている私たちにとっての

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  • POLAR BEAR BLOG: データ・フィランソロピー

    データを処理する技術の発展により、データから様々な価値を生み出すことが可能になりました。それによって「素材」や「資源」としてのデータの潜在的価値は、これまでにないほど上昇しているといえるでしょう。その一方で、大量のデータを収集・保管するという作業においては、未だに公的機関や大企業が優位性を維持しています。 そこで公の利益を実現するため、データを持つ組織がそのデータを寄付するという「データ・フィランソロピー」の概念を広めてはどうか、という意見が出てきているそうです: ■ Data Philanthropy: Open Data For World-Changing Solutions (Fast Company) この言葉は世界経済フォーラムのCTO、Brian Behlendorf氏がダボス会議で提唱したもので、国連も支援しているのだとか(実際に国連ではGlobal Pulseというサイト

    tartvf
    tartvf 2011/12/13
  • 「ARGでキャンペーン」の難しさ

    このゲーム(MINI COUPEハンティング大作戦)、発表があった時から気になっていたんですが: ■ 東京都23区を舞台にしたゲームを通じて、”退屈な日常”を打破して欲しい--「MINI クーペ ハンティング大作戦」にかける思いを聞く (インターネットコム) ちょっとよろしくない状況があるようなので少し。そもそもどんなゲームなのかという点ですが、他力願で記事を引用してしまいましょう: 参加者はスマートフォンアプリの地図上に表示される別の参加者が持っているバーチャル MINI クーペを追いかけ、50メートル以内に近づけばそれを奪い取ることができる。奪い取ることに成功すれば、今度は多くの参加者から"追われる立場"になり、バーチャル MINI クーペを死守したければ追いかけてくる参加者から逃げなければならない。スマートフォンアプリを使ったバーチャルなゲームでありながら、その舞台は東京都23区全

  • 野生動物をみんなで識別"Instant Wild"

    面白いアプリなのでちょっとご紹介を。英国のロンドン動物学協会(Zoological Society of London, ZSL)が"Instant Wild"というiPhoneアプリをリリースしています: ■ Camera Trap App Sends Wild Animals to Your iPhone (Wired) このアプリ、スリランカやケニアなど4カ国5箇所に設置されたライブカメラを通じて野生動物の画像を確認できるというものなのですが、写真が撮影されるとこんな風にプッシュ通知をしてくれます: ちなみに壁紙のウサギは我が家のアイドルですのでお間違いなく(笑)。で通知が来たらアプリを確認すれば、このように撮りたての写真を確認することができると: ううむ、ちょうどこれは分かりづらい画像でしたが、もっと鮮明に野生動物が写る場合もあります。都会にいても、遙かかなたにいる野生動物に思いを

    野生動物をみんなで識別"Instant Wild"
  • 「ツイートで一命を取り留める」が普通の時代に?

    災害時、ソーシャルメディアにSOSを書き込んだおかげで誰かが気付き、無事に救助された――といった話は、7月に出版した『災害とソーシャルメディア』でいくつか紹介していますが、その後に起きた様々な事件・事故でも同様のケースが発生しています。では実際のところ、ソーシャルメディアを「110番/119番」的に活用する可能性はあるのか?というテーマに関して、米国で面白い調査結果が報告されています: ■ Twitter provides medical insight, research says (The Daily Pennsylvanian) ペンシルバニア大学のPerelman School of Medicineが発表した研究結果について。Twitterのツイートを集めて分析するという、最近すっかりお馴染みとなった手法ですが、今回サンプルとして選ばれたのが心停止(cardiac arrest)

  • 監視されたくなる技術

    オフィスで入退室した時間が記録される。閲覧したウェブサイトの履歴が記録される――なんて「従業員監視」は当たり前の時代ですが、そんな監視が従業員からも歓迎されるなんてことはあり得るのか。マイクロソフトが申請した特許を機に、こんな議論が起きています: ■ Microsoft Files Patent on Monitoring Employee Work Habits (LiveScience) 実際の申請へのリンクはこちら。この特許、一言で言えば従業員の管理システムなのですが、単に行動記録を取るだけではありません。組織にとって望ましい行動・望ましくない行動を判別し、それぞれの行動を点数化してレポーティングするとのこと。例として挙げられているのは、他人の会話を遮る(これは恐らくマイナスポイントですね)、部下の休憩時間を邪魔する(これも間違いなくマイナスでしょう)、会議の場に不似合いな服を着てい

  • 【お知らせ】AMN新書で『ビッグデータ社会の到来』書きました。

    お知らせです。ボヤボヤと業でビッグデータ周りを眺める機会があったので、簡単に思うところをまとめてみました: ■ ビッグデータ社会の到来 実はアジャイルメディアさんとpaperboy&co.さんで、「AMN新書」を立ち上げようという企画があり、フラフラ参加してみた次第です。アジャイルメディアさんからの発表はこちら: ■ AMN、「パブー」で電子書籍「AMN新書」を提供開始 ~第1弾はパートナーブログの書き下ろしなど6冊を配信~ 今回のAMN新書では、パートナーブログの持つ専門領域の内容や知識などをブログだけでなく電子書籍の場でも広げる試みとして開始します。スタート時にはパートナーブログが過去に執筆したブログやコラムなどの再収録に加え、今回の電子書籍のために書き下したものなど6冊を用意。12月にも3~5冊程度を配信し、今後も継続的にAMN新書を展開していく予定です。 ということで、人気が出れ

  • インセンティブ・デザインの重要性

    2年前の12月、DARPA(米国防高等研究計画局)が「赤い風船を探せ!」というコンテストを開催したのを覚えているでしょうか。米国内のどこかに設置された10個の赤い風船を探し、その正確な位置を全て回答できた最初の人物(当然チームも可)に賞金4万ドルを与えるというもの。参加したのは何と4,000チーム以上。そして優勝したのはMITチーム、開始約9時間弱での達成でした: ■ 「風船10個を見つけて、4万ドルをゲットしよう!」コンテスト、いよいよスタート (シロクマ日報) ■ DARPAの「赤い風船探しコンテスト」、開始後わずか9時間弱で優勝者決定 (Polar Bear Blog) で、優勝したMITチームがどんな作戦を使ったのか?という点ですが、これも2年前の記事で解説していました。蓋を開けてみれば簡単な話で、正確な情報をもたらした人物に賞金(2,000ドル)を与えるというもの。ただし正確な人