【ロンドン=大内佐紀】内部告発サイト「ウィキリークス」は2日、入手済みの米公電約25万1000件すべてを未編集のまま公開した。 反米感情が強い諸国での対米協力者の氏名などが含まれており、これらの人々の生命が危険にさらされる可能性が高い。 米政府は対抗措置の検討に入った模様だ。英ガーディアン紙などウィキリークスと協力関係にあった英米独スペインの4紙誌は同日、公開を批判する共同声明を出し、決別する姿勢を明示した。 4紙誌が批判声明 ウィキリークスが先月末から公開のペースを速め、さらに簡易投稿サイト「ツイッター」上で全公電を公開することの是非を問うていたことから、米政府は情報提供者らの個人名流出に懸念を強めていた。 今後、米国が進める対テロ戦争にも影響が及ぶことは必至で、米政府は善後策に追われている。