ニュートリノの速さを世界最高精度で計測した成果について講演する小松雅宏名古屋大学准教授=名古屋市千種区で2011年9月26日午前10時42分、大竹禎之撮影 光の速さより速く飛ぶ素粒子の一種、ニュートリノを観測したとする欧州研究機関の研究発表について、研究チームに参加する名古屋大教養教育院の小松雅宏准教授らが26日、同大(名古屋市)でセミナーを開催した。多くの研究者や報道陣が詰めかけ、現代物理学の前提を覆すかもしれない研究内容に聴き入った。 セミナーのタイトルは「OPERA実験におけるニュートリノ速度の測定」。小松准教授は、スイス・ジュネーブ郊外にある欧州合同原子核研究所(CERN)の実験にメンバーの一員として加わった。発表によると、ニュートリノを加速器で打ち出し、約730キロ離れたイタリアの地下研究所で観測したところ、光より60ナノ秒(1ナノ秒は10億分の1秒)だけ速く到達していることが確