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ブックマーク / jp.ign.com (21)

  • 「AI生成キャラクター」はいまどのレベルまで進んでいるのか?バンダイナムコ研究所が語るAIテキスト生成の光と影【CEDEC 2024】

    頼展韜氏プロフィール 會田翔氏プロフィール バンダイナムコ研究所は、バンダイナムコエンターテインメントと協力して配信AIキャラクタープロジェクトを実施しており、「ゴー・ラウンド・ゲーム(ごらんげ)」という企画を進行している。その裏側で、あるいはゲームテキスト素材生成ツールを作る際において、どのようにAIテキスト生成を利用していたか解説が行われた。 ゲーム開発環境においてもAI生成は当たり前に 近年、LLMは目まぐるしい発展をしており、さまざまな領域を含む問題で構成されるベンチマーク「MMLU」において、人間の専門家を超えるスコアを達成しているという。 しかもこれは商用モデルのみならず、MetaのLlamaをはじめとするオープンモデルも性能差が縮まってきているという。ゆえに、ゲーム開発においても応用が効くわけだ。 ゲーム内のテキスト生成という分野においては、 『ダンジョンズ&ドラゴンズ』のゲ

    「AI生成キャラクター」はいまどのレベルまで進んでいるのか?バンダイナムコ研究所が語るAIテキスト生成の光と影【CEDEC 2024】
  • Netflix実写版『シティーハンター』レビュー 現代の冴羽獠像の創造は大成功、だが現代の「シティーハンター」としては物足りない

    闇を抱えた世界有数の大都市、新宿。煌めく街並みを真っ赤なミニクーパーで走り抜け、街の裏にうごめくさまざまなトラブルを、愛銃のコルトパイソンで華麗に解決する超一流の始末屋(スイーパー)がいる。1980年代後半から1990年代初頭にかけて一世を風靡した「シティーハンター」の主人公・冴羽獠は、その複雑で魅力的なキャラクターで、確固たるヒーロー像を作り上げた。 2019年にはフランスで『シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション』という実写映画が製作されたことを考えると、その影響の根強さと、当時「シティーハンター」を見ていたファンたちの憧憬の大きさがうかがえる。世界中の多くの人が、冴羽獠はかっこいい、冴羽獠みたいになりたい、と思ったのだ。 Netflixオリジナル映画である『シティーハンター』も、全体を通して、魅力的な冴羽獠をいかに現代の実写映画で表現できるかに多くの労力が割かれて

    Netflix実写版『シティーハンター』レビュー 現代の冴羽獠像の創造は大成功、だが現代の「シティーハンター」としては物足りない
    tasukuchan
    tasukuchan 2024/04/29
    “ト”
  • 『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』が驚きにあふれた世界を生み出すまでの道のり 目指したのは「自然におもしろいことを引き起こすシステム」

    『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』が珠玉の技術の結晶である点には疑いの余地がない。たしかに、同時期にほかのコンソールで発売されたAAA級タイトルと比べればパッと見の印象はそこまで美麗に思えないだろうが、実際のゲームプレイには任天堂が誇る驚くべき物理演算とゲームメカニクスとが生かされており、昨年の発売時には業界の多くの開発者たちを驚かせた。 やはり、物理演算をベースにした世界でほとんどありとあらゆるものをプレイヤーに自由にくっつけさせるというゲームプレイの実現は非常に難しかったようで、任天堂は今回ついにその内情の一部を明かしてくれた。ゲーム開発者向けカンファレンスGDC 2024における任天堂の「ティアーズ オブ ザ キングダム」のパネルディスカッションでは、テクニカルディレクターの堂田卓宏、リードサウンドデザイナーの長田潤也、リード物理プログラマーの高山貴裕が、世界を驚かせ

    『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』が驚きにあふれた世界を生み出すまでの道のり 目指したのは「自然におもしろいことを引き起こすシステム」
  • 40年にわたってゲームの遊び方を変えてきた伝説のクリエイター! 鈴木裕ロングインタビュー

    鈴木氏といえば『スペースハリアー』、『アウトラン』、「バーチャファイター」シリーズや「シェンムー」シリーズなど、セガに在籍していた時代に数多くの名作を生み出した。1985年の「ハングオン」で史上初のバイク型筐体を生み出し、1993年の『バーチャファイター』で世界初の3D格闘ゲームを作り、さらに1999年の『シェンムー 一章 横須賀』でオープンワールドの先駆けと呼ばれるようになったゲーム体験で世界中のゲーマーを驚かせた。『サイファイ』が2006年に中止されていなければ、タッチ操作をアーケードに普及させた第一人者にもなっていたかもしれない。ひとりのクリエイターはいったいどのようにしてこれだけ異なる体験を生み出し、そのたびに「先見の明」を発揮してゲームの遊び方を変えることができたのだろうか。IGN JAPANは同氏のスタジオであるYSNETに赴き、詳しくインタビューした。 セガ時代の鈴木裕氏。

    40年にわたってゲームの遊び方を変えてきた伝説のクリエイター! 鈴木裕ロングインタビュー
  • 東京大学「ゲームの美学」講演レポート:ビデオゲームの外側「メタゲーミング」を知る

    2023年7月22日、東京大学ゲーム研究室(University of Tokyo Game Lab: UTGL)の第一回となるイベント「ゲームの美学」が東京大学の郷キャンパスで実施された。イベントは東京大学准教授の吉田寛氏、フランス出身アーティストのジェレミー・コルティアル氏、キュレーターの徳山由香氏の3人によって企画され、吉田氏による「メタゲーミング」の講演、およびジェレミー氏のアーティスト活動の紹介が行われた。どちらもビデオゲームのみならずプレイヤーに焦点を当てた内容であり、事前に予定していなかったにも関わらず講演後に許諾をいただいて記事化することができた。 こちらの記事では「メタゲーミング」について取り扱う。ジェレミー・コルティアル氏の講演に関する記事はこちら。 《ゲームを遊ぶ》から《ゲームで遊ぶ》へ――メタゲーミングの創造性 吉田氏の講演「メタゲーミングの創造性」はゲームをプ

    東京大学「ゲームの美学」講演レポート:ビデオゲームの外側「メタゲーミング」を知る
  • アートゲーム修羅の国ドイツで展開されるビデオゲーム生物多様性の世界「A MAZE 2023」

    当たり前のように目にする環境は、膨大な生物たちが相互に関係しあうことで形作られている。数知れない動物や植物のほか、菌類や微生物らが関係しあう生物多様性によって地球環境はできあがっている。その事実を無視し目先の利益を求め環境を変えてしまえば、それは多様性を失う貧しい環境へ導く。 生物多様性、それはビデオゲームのクリエイティブも変わらないかもしれない。当たり前のように目にする「スーパーマリオ」シリーズのような有名タイトルの周辺には、さまざまなアプローチで開発された膨大なタイトルの歴史的な集積がある。膨大なタイトルたちのゲームデザインが影響しあうことで今日のビデオゲームが形作られている。 ひとつ “影響しあう”例を挙げよう。「アンチャーテッド」シリーズのクリエイターのひとり、リチャード・ルマルシャンは同シリーズの物語表現の影響に『The Graveyard』や『Passage』を挙げている。冒険

    アートゲーム修羅の国ドイツで展開されるビデオゲーム生物多様性の世界「A MAZE 2023」
  • 「データ容量」で読み解くビデオゲーム史:40年間で530万倍にも増加したデータ容量、その時代ごとの特徴を整理する

    ビデオゲームが必要とするデータ容量は、年を追うごとに増加しています。『Call of Duty』シリーズといったAAAタイトルともなると、100GBを超えるものも珍しくありません。ゲーミングPCや現世代機は、大容量(PS5・Xbox Sereis Xの場合で1TB)のストレージを備えていますが、ある程度まとまった数のゲームをインストールしようとすると、すぐに一杯になってしまいます。 今回は、「データ容量」に注目して、ビデオゲーム歴史を整理します。データ容量がどのように増大してきたか、そして時代ごとにどういった特徴があるかを示します。 この記事では、1980年代初頭から現代(2023年)までを、「ROMカセット期」「光学ディスクメディア期」「ダウンロード販売期」の3つに区分します。ただし、3つの時代ははっきりと区分できるものではなく、以下の図で示す通り、互いにオーバーラップがあります。

    「データ容量」で読み解くビデオゲーム史:40年間で530万倍にも増加したデータ容量、その時代ごとの特徴を整理する
  • 着せ替え×オープンワールドはどのようなゲームなのか!? 『インフィニティニキ』開発者インタビュー

    着せ替え×オープンワールドという斬新なコンセプトの『インフィニティニキ』。着せ替えゲームとして人気を集めていた「ニキ」シリーズの大きな挑戦となり、着せ替えゲームを普段はプレイしないユーザーの間でも話題となっている。作はPS5/PS4/PC/Android/iOS向けに発売予定で、開発を担うのは中国・上海に拠点を置くPapergames。同社は古代中国の乱世で繰り広げられる剣戟アクションが印象的なオープンワールドゲーム『百面千相』も発表したばかりだが、同時に2のオープンワールドゲームを開発しているということになる。 IGN Chinaは作のサブディレクターを務める冨永健太郎氏にインタビューする機会を得た。同氏は「ゼルダの伝説」シリーズに長年携わった経験がある。『ゼルダの伝説 神々のトライフォース2』ではサブディレクター兼プランニングリード、『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』で

    着せ替え×オープンワールドはどのようなゲームなのか!? 『インフィニティニキ』開発者インタビュー
  • 『ELDEN RING』と『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』、2つの高評価オープンワールドを追う

    『ELDEN RING』は、発表当時から今まで、新しい情報が公開されるたびに話題になってきた。発売直前にも多数のメディアが高く評価し、そして発売後数週間ほど経った今もまだその盛り上がりは続いてる。『ELDEN RING』がここまで注目されたわけはさまざまあるだろうが、いちばんの理由はこのゲームが「オープンワールド」に近いデザインを採用しているということだろう。もともと非常に高く評価されてきた「DARK SOULS」シリーズの系譜の新作となる作品が、オープンワールドのような規模になると発表され、新しいトレーラーで広大なフィールドが映し出されるたびに人々は熱狂した。 オープンワールドの手法は、広大なフィールドをシームレスに接続しその世界全体をひとつの空間として表現できるため、高い探索の自由度とプレイヤーの好奇心を途切れさせない連続的なゲーム世界を両立できることが利点だ。だが、それゆえにオープン

    『ELDEN RING』と『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』、2つの高評価オープンワールドを追う
  • ゲームにおける精神疾患の誠実な扱いとはなにか?――精神疾患の当事者による『NEEDY GIRL OVERDOSE』に感じる問題点

    NEEDY GIRL OVERDOSE』をプレイしていると、薬物や精神障害をとてもカジュアルに扱うことへの違和感が拭えなかった。一言でいうと作の精神疾患と服薬の取り扱いは不適切で、精神疾患を患う者を見世物として描いているからだ。 見世物にされる “精神を病み、薬を飲むかわいい女の子” 『NEEDY GIRL OVERDOSE』はWindows XPを模したOS「Windose20」という疑似パソコンのデスクトップで、主人公の「あめちゃん」を “インターネットエンジェル”という超有名配信者に仕立てるべくパラメーターを管理しながら多様なコマンドを選択していく育成シミュレーションゲームだ。 作は話題の作品だが、ただ絶賛されてよい内容ではない。違和感を持つプレイヤーも確かにいる。私自身ここまで強く感じるのも、自分が双極性障害を患っているからだ。私だけではなく、半同棲中の婚約者もまた心の病を抱

    ゲームにおける精神疾患の誠実な扱いとはなにか?――精神疾患の当事者による『NEEDY GIRL OVERDOSE』に感じる問題点
  • 最先端のジャンルがゲームにも「ローファイ・ヒップホップ」特集(前編):ゲーム音楽ディスクステーション第5回

    ローファイ・ヒップホップとは? ご存じない方に説明するなら、ゆったりしたビートとほんのりジャジーなフレーズが織りなす「癒やしのインスト・ヒップホップ」といったところでしょうか。ヒップホップと言いつつも、実はその文化の中から生まれたものではなく、主な支持層はこれ系のサントラに郷愁を感じる00年代アニメ世代、あるいは「作業用BGM」として魅せられた若いYouTubeリスナーなどだったりします。ヒップホップ流との結び付きは、あくまでも気だるいビートだけで、音楽的にはむしろVaporwaveの後裔的な位置にあるといえるでしょう。霞がかったノスタルジックな音像や、ビジュアルイメージと一体化したサウンドの扱いなどには、確かにVaporwaveの影響を感じることができます。 さて、そんなローファイ・ヒップホップですが、最近これにゲーム音楽が接近しつつあります。ムーブメントとしてのローファイ・ヒップホッ

    最先端のジャンルがゲームにも「ローファイ・ヒップホップ」特集(前編):ゲーム音楽ディスクステーション第5回
  • 宮本茂の下で働いた32年間――「スターフォックス」や「F-ZERO」の今村孝矢が任天堂時代を振り返るロングインタビュー

    32年間を経て、今村孝矢さんは任天堂を退社した。「スターフォックス」、「F-ZERO」、『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面』など、今となってはゲームの古典と言える傑作の数々に携わっていた今村さんの退社は、自身のツイートをきっかけに世界中のゲーマーの間で話題となった。今後は大阪国際工科専門職大学でCGアニメーションを含むデジタルコンテンツを教えつつ、フリーランスでも活動を続けると言う。 今村さんの今後の活躍について別のインタビュー記事で詳しく聞いているのでぜひチェックしてほしいが、インタビューでは任天堂時代を振り返ってもらった。 今村孝矢さん。 32年間という、筆者にはおよそ想像もできないほど長い間をどのように振り返るのかを尋ねた。今村さんはしばらく考えてから、このように答えた。 「思えば、ずっと宮さんの下で働いた32年間でしたね」と。 マリオやゼルダの生みの親として知られる宮茂さんが20

    宮本茂の下で働いた32年間――「スターフォックス」や「F-ZERO」の今村孝矢が任天堂時代を振り返るロングインタビュー
  • 完全個人の開発者が、いかにして2万本のヒット作をなしえたか――『シロナガス島への帰還』開発者インタビュー

    シロナガス島という奇妙な名前の島がある。ベーリング海の洋上、鉛色の空と海に押し潰されるように浮かぶ、絶海の孤島だ。ニューヨークに事務所を構える、探偵・池田戦(いけだ せん)は相棒の天才少女・出雲崎ねね子(いずも ざき ねねこ)とともに、シロナガス島に向かうフェリーに乗り込む。依頼人の願いを請け、彼女の父が残した謎を明らかにするために……。 以上は、2020年3月、完全個人制作のADVとしてSteamでリリースされたビジュアルノベル『シロナガス島への帰還』(以下、シロナガス島)の導入部である。物語の冒頭は、まさしく孤島モノの様相をていしているが、クラシックな要素はそれだけではない。コマンド選択システム、画面内の物品を調べるポイントクリックシステムなど、シロナガス島は意外なほどまでに「王道ADV」で構成されている。ともすれば、日々生み出される幾多のインディーゲームに埋もれかねないほどに。 ……

    完全個人の開発者が、いかにして2万本のヒット作をなしえたか――『シロナガス島への帰還』開発者インタビュー
  • タニグチリウイチの「今のアニメを知るために」:第8回 見里朝希監督の『PUI PUI モルカー』が生き生きとしているワケ

    『PUI PUI モルカー』、『ポプテピピック』、『ジュラしっく!』。人形アニメもあればクソアニメや老舗アニメ制作会社の実験作品もあってと、脈絡なく並んでいるタイトルに共通しているのが、東京藝術大学大学院の映像研究科アニメーション専攻から出たクリエイターたちが関わっているという点だ。いずれも、独特のテイストを持ったアニメーションを商業作品の中で見せ、話題になっている。藝大に限らず芸術系の大学でアニメーションを学び、商業作品に携わるクリエイターも少なくない。アカデミズム出身者による作品の、いったい何が注目を集めているのか? 『蜘蛛ですが、なにか?』を始め、小説投稿サイトから出た作品のアニメ化が相次ぎ、『呪術廻戦』や『進撃の巨人 The Final Season』といった漫画原作のアニメも好調な2021年のアニメ戦線で、ぐいっと抜け出した作品が、『PUI PUI モルカー』だ。 監督したのは、

    タニグチリウイチの「今のアニメを知るために」:第8回 見里朝希監督の『PUI PUI モルカー』が生き生きとしているワケ
    tasukuchan
    tasukuchan 2021/02/21
    “って”
  • 制作約6年!2Dゼルダや『洞窟物語』を彷彿とさせる執念のドット絵アクションアドベンチャー『フェノトピア』を遊ぶべき100の壮大な理由

    インディーゲームには魂が込められている。2020年11月26日にNintendo Switchで配信された『フェノトピア』もまさしくそう思わせる一作で、美しいドット絵、壮大な世界に詰め込まれたたくさんの要素、レトロな「ゼルダの伝説」や『洞窟物語』を思せる部分など、いろいろな場面で制作したCapeCosmicのこだわりが感じられる。 1.起きるところからかわいい 『フェノトピア』はキュートなドット絵が大きな魅力だ。主人公の「ゲイル」が起きるところからアニメーションが丁寧で、大きな期待を持たせてくれるほどかわいらしい。 2.穏やかなパンセロ村 最初の村が印象深いゲームはよいゲーム。ゲイルが住んでいるパンセロ村はちっぽけだが、道場・畑・倉庫があったり、穏やかな人々の生活が垣間見えるほど作り込まれている。 3.いきなりアブダクション! そんな平和なパンセロ村だが、ゲイルたちが出かけている間にUFO

    制作約6年!2Dゼルダや『洞窟物語』を彷彿とさせる執念のドット絵アクションアドベンチャー『フェノトピア』を遊ぶべき100の壮大な理由
  • SF人狼アドベンチャー『グノーシア』は、「開発者が147柱の神々に業務委託をする」ことで傑作になった――プチデポット・しごと氏インタビュー

    傑作といえる作品がどのように作られたか、ゲーマーならば気になるものだろう。しかし、それを知ったからといって必ずしも理解できるとは限らない。私の場合、SF人狼シミュレーション・ロールプレイング・アドベンチャーゲーム『グノーシア』の構造を開発担当者から軽く聞かせてもらったのだが、むしろ混乱するばかりだった。 『グノーシア』を開発したプチデポットのプログラマーである「しごと」氏によれば、“このゲームのなかにはシナリオの神や人狼ゲームの神がいて、スピリチュアルな感じになっている”そうである。意味がわからない。「この人はプログラマーというより祈祷師か何かでは?」とすら思える。 プチデポットの開発担当。『グノーシア』ではシナリオとプログラムを担当しており、作中では「ジナ」がかなりのお気に入り。変なゲームも好き。 めづかれ(名:川勝徹) プチデポットのリーダー。いわゆるプロデューサー的な立場で、『グノ

    SF人狼アドベンチャー『グノーシア』は、「開発者が147柱の神々に業務委託をする」ことで傑作になった――プチデポット・しごと氏インタビュー
  • SF史に残る(べき)ゲームたち:第23回『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて』――「歴史修正」の善悪と功罪

    今回は、2017年に発売され、国内外で高い評価を得た日RPGである『ドラゴンクエストXI』を扱う。「えっ、ドラクエはSFじゃないじゃん」と思われる方が圧倒的多数だと思われるが、この連載ではファンタジーもSFの仲間として(科学技術が日常にあふれ出してきた時代において、科学技術を作中に取り入れたフィクションであるSFと、拒絶し「自然」を虚構的に取り戻そうとしたファンタジーとは、表裏一体の関係にあるものとして)論じてきたので、その観点から作も論じさせてほしい。 あえて「SF」と呼ぶとすれば、作は「時間SF」だろうと思う。科学的な理屈付けや装置そのものは登場しないが、時間を行き来する内容は、『イースⅧ』や『時をかける少女』などがそうであるように、SFが紡いできた物語群の影響下にあるものと思われる。「過ぎ去りし時を求めて」という、プルーストの文学作品『失われた時を求めて』へのオマージュをサブ

    SF史に残る(べき)ゲームたち:第23回『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて』――「歴史修正」の善悪と功罪
  • グリッチ表現で2Dシューティングの異次元を突破した怪作「Rym 9000」プレビュー

    「枯れた技術の水平思考」と言えば、ゲーマーおなじみの横井軍平のデザイン哲学だが、同様のことはゲームジャンルにも言えるのではないだろうか。「枯れたジャンルの水平思考」とでも呼ぶべきだろうか、そのゲームデザイン哲学は既に確立したジャンルにおいて、その基システムを維持しながらも、その概念を新しい角度から眺めて革新的なゲームを作り上げる。実際にジャンルのお約束を守りつつ、レベルデザインや細かい調整、もしくはサウンドやアートを刷新することで、そのジャンルに新たな風を送り込むゲームはこれまでも多数存在している。 最古のゲームジャンルであるシューティングゲーム(以下、STG)はその歴史の古さやゲームデザインとしての単純さから言って、自他共認める「枯れたジャンル」と言える。もちろん今後、何かの大きなイノベーションもありうるとは思うが、おそらくそこから生まれるものは我々の知るSTGとは別のものになるだろう

    グリッチ表現で2Dシューティングの異次元を突破した怪作「Rym 9000」プレビュー
  • 当時のプログラマーが「スターフォックス2」について語る

    日6月27日に発表されたミニスーパーファミコンには幻のタイトル「スターフォックス2」が収録される。作の開発は完成していたのにもかかわらずキャンセルされたことが有名だが、10月5日からいよいよプレイできるようになる。IGN JAPANは作のプログラマーを務めたディラン・カスバート氏(現在はQ-Gamesの代表取締役)に短いインタビューを行った。 17才からイギリスの開発会社アルゴノート・ソフトウェア(現アルゴノートゲームPLC)に所属してゲームを開発していたディラン氏は若き天才として任天堂に注目され、3Dグラフィックスを搭載したゲームボーイタイトルの「X」、スーパーファミコンの「スターフォックス」の開発に携わった。同氏は「スターフォックス2」のプログラマーでもあった。 ――「スターフォックス2」は20余年の歳月を経て日の目を見るわけですが、それについてはどのような気持ちですか? 「ス

    当時のプログラマーが「スターフォックス2」について語る
  • なぜこのゲームが「モンハン」の次に売れるのか…? 「Ice Station Z」から見る3DSという市場の特殊性とゲームの評価の難しさ(後編)

    前編では「Ice Station Z」というひどいゲームの内容と、それにも関わらず売れている事実、そして楽しんでいるであろうプレイヤーたちの様子を紹介した。この記事では少し視点を変え、なぜ作が発売されたのかといった経緯から人気の理由を探っていく。 前編を読んでない方はこちらから読むことができる。 そもそも「Ice Station Z」のデベロッパーであるWobbly Toothはなぜこのゲームを作ろうとしたのか? これの答えはおそらく、同デベロッパーが過去に3DSで配信した「Battleminer」が売れたということにある。 「Battleminer」は手短に言えば、とても有名なサンドボックスゲームMinecraft」を真似た作品、つまりクローンだ。作はブロックで構成されたオープンワールドを自由に探索するゲームで、収集した素材でさまざまな道具や建物を作ることができる。また、銃を撃って

    なぜこのゲームが「モンハン」の次に売れるのか…? 「Ice Station Z」から見る3DSという市場の特殊性とゲームの評価の難しさ(後編)