ブックマーク / comemo.nikkei.com (26)

  • この17年間で電通の内勤に起こっていたこと(私見)。|小島 雄一郎

    営業職を3年間。その他の職種を14年間。 合計17年間、広告会社の電通で働いて、昨年12月からは酒屋の経営をしている。 そんな転職の経緯は以前も書いたので、今日は17年間の電通生活について書いてみようと思う。 テーマは「内勤」。 電通の内勤とは、外に出て広告主と折衝する営業以外の、社内でデスクワークをする職種のことを指す。パッと思いつくのは「クリエーター」や「プランナー」と呼ばれる界隈の人たちのことだ。 この17年間で、内勤は凄まじく変化した。 私も何度肩書きが変わったか思い出せない。実はこの職種や肩書きの変化は、業界の変化と大きく携わっていた。 これらの変化を、例によってパワポで解説してみる。 今日はそんな話。(読了まで約5分) ◾️電通の人=メディアの人まずは私が入社した2007年を振り返ってみようと思う。 まだ「4マス」という概念が存在していた頃だ。4マスとは、4大マスメディアの略称

    この17年間で電通の内勤に起こっていたこと(私見)。|小島 雄一郎
  • 問題を高速に解く組織をつくる|福島良典 | LayerX

    (社内報です) 前提自分のバックグラウンドは機械学習エンジニア。 20代で経営を始めた時は経営のど素人だった。とはいえ学生であっても起業した以上、言い訳できる立場でもないので自分なりに自分のできることから考え始めた。その時の自分の唯一の強みは「機械学習アルゴリズムの改善」だったので、あらゆる問題を機械学習アルゴリズムの改善的にとらえるというアングルで経営をしてみた。正しい方法なのか全くわからなかったけど、振り返るとこのやり方は経営でめちゃくちゃ成果が上がる方法だったと感じる。 それ以来、アルゴリズムの改善だけではなく、営業組織の改善、プロダクトの改善、マーケティングの改善、面接の改善、人事評価の改善etc 会社の経営に関わるすべての問題に対して「機械学習アルゴリズムを改善するように、実験を高速化・並列化し、改善をする」という形を作ることが経営において重要であるというポリシーを持っている。

    問題を高速に解く組織をつくる|福島良典 | LayerX
  • 予実管理|福島良典 | LayerX

    予実管理はなぜ大事か予算(事業計画)とは現在の事業理解を反映したものである。予算は、売上の発生メカニズムやコストの発生メカニズムをモデル化する。モデルの中には変数(パラメータ)があり、基的にはこの変数を達成していれば、予算が自動的に達成されるという前提で作られる。つまり予算は、その時点での事業の理解そのものを表している。 予算と実績が合わないということは、事業の理解が浅いということである。何かしら前提としていることが間違っている、見落としていることがある、わかっていないことがあるということである。事業の理解が浅いと、どれくらいのリソースを投下するとどれくらいのリターンが得られるかをコントロールできていないことになるため、投資の不確実性が高い状態とみなされる。 投資の不確実性が高い状態だと、資金調達コストが上がる。仮にまったく同じ構造の事業をもつ2社があるとする。コントローラビリティが高い

    予実管理|福島良典 | LayerX
  • ロジハラで休職させてしまった後輩が訪ねてきた話。|小島 雄一郎

    17年間勤めた電通で、私がトレーナーを担った新入社員は1人だけだ。 何度か打診はあったが、すべて断ってきた。 理由はその1人にある。 その1人を仮に「A君」として話を進める。 私がA君のトレーナーになったのは10年以上前のこと。当時の私は6年目で、A君は新入社員。慶應義塾大学出身で、ピカピカした経歴の男の子だった。 同じ部署に配属された彼の面倒を、私が1年間みることになった。 しかしA君は1年を待たずに休職することになる。 要因の1つは、私の指導だった。 今日はそんな話。 (A君に許可をもらって書いています) ◾️自分と向き合う「10枚の企画書」新入社員はミスをする。 それに寄り添ってフォローするのが、トレーナーの役割だ。 A君も例外ではなく、最初の1ヶ月はあらゆる種類のミスをした。 ・遅刻をする ・課題を持ってこない ・居眠りをする などなど、私も身に覚えがあるミスだ。 「まだ学生気分が

    ロジハラで休職させてしまった後輩が訪ねてきた話。|小島 雄一郎
  • 急成長フェーズでの採用の考え方|福島良典 | LayerX

    (※ 社内報なので、社内向けの言葉使いなどわかりづらい点はある等ご了承ください) 急成長フェーズでは、通常の採用ではNGとされるような採用が正解となるケースがある。なんの意識もしないと定石とされる方法をとることでのミスが発生する。来定石だが、急成長フェーズでは意思決定ミスにつながりうるケースに対して考え方の修正をする必要がある。 前提として、20%成長を目指す会社ではなく、毎年何倍も成長するような急成長を目指す会社の採用の考え方である。 20%成長のような漸近的な成長を志向する場合は、この考え方が逆にアンチパターンになる点は注意して欲しい。 例として、「マッチするジョブがないのだが、非常に優秀な人を採用すべきか」みたいな問いでは、急成長企業では"Yes"だが、安定成長企業では"No"となる。 時間軸の考え方正しい:  「半年後、1年後、1.5年後をみすえて採用する」 間違い: 「今の組織

    急成長フェーズでの採用の考え方|福島良典 | LayerX
  • ロジハラについて、ロジカルに考えてみた。|小島 雄一郎

    今から34年前の1989年。 日の流行語大賞に「セクハラ」という言葉がノミネートされた。 それから10年後の2000年前後、「パワハラ」という和製英語が誕生。 今では「モラハラ」や「アルハラ」、「カスハラ」などの言葉も一般的になった。 多様なハラスメントが誕生し続ける昨今だが、今日は「ロジックハラスメント(通称:ロジハラ)」について考えてみる。 と言うのも、ロジハラについては私が加害者側の当事者だからだ。 前回の日経COMEMOで書いた内容は反響が大きかった。 当時はロジハラなんて概念はなくて、もちろん私自身もこれがハラスメントに当たるとは思っていなかった。 ただ今になって当時を振り返ると、自分がやったことは「ハラスメント」だったと振り返ることができる。 この十数年で何が変わったのか。 「ロジカルであること」と「ロジカルハラスメント」は何が違うのか。 それをロジカルに考えてみた。 今日は

    ロジハラについて、ロジカルに考えてみた。|小島 雄一郎
  • 新規事業立ち上げのアンチパターン|福島良典 | LayerX

    新規事業立ち上げのアンチパターンについて考えてみる。 このアンチパターンは、完全な飛地の新規事業だけではなく、複数プロダクトを経営する中での隣接領域の新規プロダクトの立ち上げのときや、あるセグメントにPMFした状態から次のPMFを探すときも同様のアンチパターンが適用されうる。 ここでのアンチパターンは、1つ目の事業立ち上げ・プロダクト立ち上げで起こることはない。2つ目の事業や2つ目のプロダクトを立ち上げる際に留意する点であり、コンパウンドスタートアップを正しく経営するには必ず頭に入れておきたい内容である。 規模からの逆算と顧客インサイトの軽視新規事業における市場選択のアンチパターンである。 例えば、売上の30%成長を続けるための、計画と現実のギャップを埋めるために新規事業を規模から探してしまうみたいなケースで見られる。 大前提として、市場規模の推定は重要である。実際に事業をやっていると、い

    新規事業立ち上げのアンチパターン|福島良典 | LayerX
  • LLMがなぜ大事なのか?経営者の視点で考える波の待ち受け方|福島良典 | LayerX

    はじめにLayerXの代表をしています福島と申します。日はLLM(Large Language Model, 大規模言語モデル)について、なぜ大事なのか?経営者の視点でどうこの波を考えればいいのかについてです。 LLMが今非常に話題になっています。ChatGPTの裏側もこのLLMからできていると言えばわかりやすいでしょうか。 私は現在、LayerXという会社を経営しております。LayerXでも多分に漏れず、LLMに対するものすごいワクワクと、この波に対応しないと会社が消えてなくなるという強い危機感を抱いています。 私自身が元機械学習エンジニア、現在現役の経営者というキャリアを歩んできました。その立場から、なるべくわかりやすく、LLMの波というものを経営者がどう捉えるべきか、どう波を乗りこなすべきかの一助となればと思い筆を取っています。(機械学習のプロの方からすると、おいおいそれは単純化し

    LLMがなぜ大事なのか?経営者の視点で考える波の待ち受け方|福島良典 | LayerX
  • コンパウンドスタートアップというLayerXの挑戦|福島良典 | LayerX

    どうも、すべての経済活動を、デジタル化したい福島です。 日はLayerXが挑戦するコンパウンドスタートアップについて解説したいと思います。 コンパウンドスタートアップとは、Ripplingという米国のスタートアップ のCEO Parker Conradさんが提唱しているスタートアップの新たな競争戦略です。Parker Conradさんはユニコーン企業Zenefitsの元CEOであり、Zenefitsでの失敗の経験を元に、Rippplingを創業。コンパウンドスタートアップという従来のセオリーとは異なるやり方で大成功を収めています。 Ripplingは20年8月にユニコーン入りしており、日経記事でも紹介されています。 TLDR(長すぎて読めないよという方に) コンパウンドスタートアップとは 創業時から単一プロダクトではなく、複数プロダクトを意図的に提供 部署でサービスを区切るのではなく、デ

    コンパウンドスタートアップというLayerXの挑戦|福島良典 | LayerX
  • 企業文化に投資する|福島良典 | LayerX

    どうも、すべての経済活動を、デジタル化したい福島です。 日は、LayerXが大切にしている「企業文化への投資」についてです。 LayerXでは事業戦略と同じレベル、もしくはそれ以上に企業文化投資していくことを重視しています。 5年前の記事にもなり恐縮ですが色褪せない記事だったので引用します。かのメルカリも急成長の原動力は「バリュー」(行動指針) というくらいエクセレントカンパニーでは、企業文化への投資が重視されていると感じます。 LayerXでも、同様に企業文化への投資として様々な施策を打っています。直近では、ありがたいことに、従業員数が100名を超えました。企業文化というものを口頭伝達や雰囲気で伝えていくには限界の規模になっています。 LayerXでは「羅針盤」というカルチャーブックを共通見解として、こう決めるのはLayerXっぽくないよね、こういう行動ってLayerXらしいよねとい

    企業文化に投資する|福島良典 | LayerX
  • ドイツにおける『東京リベンジャーズ』問題|Kataho@フランクフルト

    アニメや漫画とその表現規制を考える一助になるかもしれない。そんな思いから、今年ドイツのアニメファン界隈を騒がしている『東京リベンジャーズ』と「マンジ」の問題を取り上げてみます。 きっかけは、今年6月に開催された「ドイツコミケ」を目指すドイツ最大のアニメ漫画イベント「ドコミ」での出来事です。7万人を超えるファンが来場したイベントですが、ツイッターやフェイスブックなどのSNSで話題になったのが『東京リベンジャーズ』の「マンジ」をめぐる問題です。 どれくらい話題になったのかというと、ドコミの運営団体が後日、公式に立場表明を行わざるを得なかったほどです。 まずはその立場表明を見てみましょう。 #servicetweet [🇩🇪] & [🇬🇧] Wir bedanken uns bei allen Besuchern, die ein offenes Gespräch mit uns su

    ドイツにおける『東京リベンジャーズ』問題|Kataho@フランクフルト
  • SpotifyからなぜK-popの曲が大量に消えたのか|竹田ダニエル

    今朝起きたら、Spotifyから大量のK-popの楽曲が消えていた。Twitterを開くと、世界中の音楽ファンやアーティストがお気に入りのアーティストの曲が配信されなくなったことを知り、TLは騒然としている。一体何が起きたのか、現時点(アメリカでは現在2月28日の11時)でわかっていることをまとめます。今のところ日語での情報は出ていないので、新しい発表が出たら追記します。 (追記:28日21時現在、SpotifyとKakao Mから新たな声明文が発表されましたが、お互いの主張を否定する形のもので、依然として交渉の実態は把握されていません。) 速報:Kakao MはSpotifyの声明文を否定し、Spotify側がライセンシングの契約を更新しなかったと主張。 「カカオMは独自の声明で反論し、カカオM側からの要請があったにもかかわらず、契約を更新しないことにしたのはSpotifyの方だと主張

    SpotifyからなぜK-popの曲が大量に消えたのか|竹田ダニエル
  • GitHubでの業務ソースコード流出 背景にIT業界の二極化と多重下請け構造|楠 正憲(デジタル庁統括官)

    45歳のプログラマーの男が仕事で書いたコードを年収判定のためGitHubに上げて、複数企業の業務で使われていたコードの一部が流出した。GitHub来、公開して構わないオープンソース等のコードを共有する場で、年収判定サイトは、コミュニティでの活動を評価に結びつけようというコンセプトだった。しかし男は業務として開発した商業機密として保護すべき顧客のソースコードを不当に持ち出して、自分の年収を判定してもらうために丸ごと公開してしまった。 GAFAはじめネット企業を中心に、自社サービスを構成する部品で汎用的に使えるコードをGitHubなどを通じてオープンソースとして公開する動きが広がっている。一方で伝統的なシステム開発では、ソースコードは委託した業務の重要な成果物、秘匿すべき商業機密として組織内で管理することが一般的で、開発環境からはGitHubなどのサイトにアクセスできないよう遮断している場

    GitHubでの業務ソースコード流出 背景にIT業界の二極化と多重下請け構造|楠 正憲(デジタル庁統括官)
  • 日本でDXが進まないのは、普通の日本人が「優秀すぎる」から?|佐々木俊尚

    私は総務省の情報通信白書でアドバイザリー・ボード(編集委員)を長く務めていますが、毎年のように話題になるテーマとして「なぜ日はデジタル化がうまく進まないのか」という問いがあります。AIなどの先端情報テクノロジーに対する産業界の取り組みも、電子マネーやシェアリングサービスなどに対する国民の姿勢も、かなり後ろ向き。白書が行っている各国との比較調査などでも明らかです。 なぜ日は他国よりもデジタル化が遅れているのか これに対する明快な結論は出ていないのですが、いくつかの要因は白書アドバイザリー・ボードの会議でも専門家たちから指摘されています。たとえば、日人は1950〜60年代の高度経済成長での成功体験があまりにも強かったということ。この時代には公害など環境悪化も起き、「過度な経済成長は人間らしさを失わせる」というような論調がメディアで生まれ、これが低成長時代になっても引き継がれてしまいました

    日本でDXが進まないのは、普通の日本人が「優秀すぎる」から?|佐々木俊尚
  • 決済システムを超えて。CBDC as a programmable moneyー中銀デジタル通貨についてー|福島良典 | LayerX

    どうも、すべての経済活動を、デジタル化したいLayerXの福島です。 日は今日出たビッグニュースにからめてCBDC(中央銀行が発行するデジタル通貨)についてです。 早速ですが、こちらの記事。歴史的な内容かと思います。 日銀は中央銀行が発行するデジタル通貨(CBDC)の実現を見据えた準備を加速する。2日に技術面の論点をまとめたリポートを公表し、課題解決に向けて実証実験に乗り出す方針を明らかにした。現金を介さないデジタル決済の需要が高まり、中国などの発行計画も進むなか、日銀も出遅れないように踏み込む。 日、日銀からもリリースが出ています。 pdf文にはこういった記述があります。 上記のうち、概念実証フェーズ1は、2021 年度の早い時期に開始するこ とを目指している。今までも日銀はProject Stellaにおいて、主にDLTの決済システムの応用を検討していました。 https://w

    決済システムを超えて。CBDC as a programmable moneyー中銀デジタル通貨についてー|福島良典 | LayerX
  • 「涼宮ハルヒ」は、なぜ”00年代“の特別なアニメなのか|数土 直志(すど・ただし)

    ■2020年、「涼宮ハルヒ」の復活出版大手KADOKAWAが、8月31日にライトノベルファンとアニメファンを驚かせる電撃発表をしました。2020年11月25日に谷川流による「涼宮ハルヒ」シリーズの最新作『涼宮ハルヒの直観』を角川スニーカー文庫より刊行するというものです。 「涼宮ハルヒ」シリーズは、2003年のスタート以来累計2000万部を超えるヒット作です。2006年のTVアニメ化以後、2010年代初頭まで空前のブームを生みだしました。2011年の『涼宮ハルヒの驚愕』以来、小説刊行は止まっており、実に9年半ぶりの新作です。10年前の大ヒットの記憶が鮮明なだけに大事件です。 しかし「涼宮ハルヒ」は大ヒットを超えて、アニメ史に大きな意味がある作品です。100年を超える歴史を持つ日アニメは、これまで1万2000タイトル以上が制作されています。その時々に歴史に残るエポックメイキングな作品が生れて

    「涼宮ハルヒ」は、なぜ”00年代“の特別なアニメなのか|数土 直志(すど・ただし)
  • 首相の被爆地あいさつが広島・長崎で酷似するのは仕方ないのか約25年分調べた|松本健太郎

    菅義偉官房長官は11日の記者会見で、広島と長崎の平和式典での安倍晋三首相のあいさつが酷似していたことに関し、やむを得ないとの認識を示した。「哀悼の気持ちや唯一の戦争被爆国としての立場を申し上げるのは両式典でどうしても同じような内容になる」と述べた。そんなアホな話あるかい。 と思いつつ、安倍首相に対する心理的嫌悪感だけで拒否反応を示すのは良くないと考えて、過去遡れる分だけ遡って広島・長崎の「被爆地あいさつ」文を比較してみました。 分析手法恣意的に判断するのは良くないと思い、なるべくロジカルに広島・長崎のあいさつ文のdiffを取りました。diff自体はこちらのWEBページで差分を見ています。 例えば2020年あいさつ文は以下のように表示されました。 左側が広島、右側が長崎です。 青いマーカー線は、広島(長崎)あいさつが長崎(広島)あいさつと比べて登場しなかった文章です。なるほど、2020年の安

    首相の被爆地あいさつが広島・長崎で酷似するのは仕方ないのか約25年分調べた|松本健太郎
  • 7Payの失態で露呈した本当は怖いIDの話|楠 正憲(デジタル庁統括官)

    セブンイレブンのQR決済「7Pay」がリリース翌日から大規模な不正アクセスの被害を受け、少なくとも約900人が、計約5500万円の被害を受けた。原因は杜撰なIDの設計にあり、被害者はいずれもIDを乗っ取られて、クレジットカードから不正にチャージされた。 自分の設定したIDとパスワードを入力して、どちらも正しい場合にログインできる仕組みは1960年代前半に発明されて以来、今もインターネット上で最も広く利用されている。GAFAはじめYahoo!楽天といった大手企業が今も使っていることから、十分に安全と思われがちだ。 ところが実際のところ特にここ数年は非常に激しい攻撃に晒されており、血の滲むような努力と不断の改善によって維持されている。利用者は自分が入力したIDとパスワードしか意識しないけれども、その裏では端末環境の特徴やアクセス元のIPアドレスや位置情報、同時に利用している他の端末など、実に

    7Payの失態で露呈した本当は怖いIDの話|楠 正憲(デジタル庁統括官)
  • システムの内製化は修羅場|yusugiura

    近年、日の大企業による「システム開発の内製化」に関する話題を目にすることが多くなりました。それまで、システムを内製化する会社というのは、サイバーエージェントやDeNAといった、いわゆるweb企業が中心でしたが、この話が、伝統的な大企業に及んでいるのが昨今の動きです。 内製化のゴールは「システム開発を自社で行うことによって、ビジネスの競争優位を加速させること」と考えています。競争力のあるビジネスが存在することが前提になりますが、優位性を加速させる筋書きがある時に、内製に投資する意味があるわけです。 しかし、大企業によるシステム開発の内製化は、ほとんど、うまくいかないことが予想されます。多くの場合、エンジニアを雇って、お金をかければ、内製化できるという考えが流布しているように感じており、少々筋が悪い気がするからです。 そもそも、システムの内製化というのは、大企業やベンチャーを問わず、大きなリ

    システムの内製化は修羅場|yusugiura
  • 何故お役所ってオワコンIEが大好きなの?|楠 正憲(デジタル庁統括官)

    普通は役所のシステムって構築してから5年とか7年は塩漬けにして使うもので、一度やらかしてしまうと名誉挽回の機会なんて向こう数年は与えられないんだけど、こと件に関しては高市総務大臣から「今すぐ私がマニュアルなしでも使えるように直しなさい」と叱責いただいて、しっかりと予算的なサポートも得られたことで、たったの数ヶ月で立て直すことができた。 この数ヶ月は外部のセキュリティやPKIの専門家の方から様々なサポートをいただいて何とか実現したんだけれども、役所のシステム開発としては非常識というか、極めて難易度が高い案件だった。「え?単にChromeやSafariをサポートするだけでしょ、難しい訳ないじゃん」と思う諸兄は、もうしばらくこの話に付き合って欲しい。 もともとマイナポータルは日を代表するITベンダーと通信キャリアの3社が開発したんだけど、大臣からの叱責を受け「ちゃんとお金を払うから直してよ」

    何故お役所ってオワコンIEが大好きなの?|楠 正憲(デジタル庁統括官)