米大統領選では、当欄で指摘し続けたことが改めてクローズアップされた。新聞とテレビは政治的に一方的で、これに頼っていると偏(かたよ)った情報しか入ってこないという事実である。 モリカケ報道のように根拠もないまま「疑惑」を叫び、それに反する情報には敢然と「報じない自由」を行使する。それが当たり前なのだ。 だが日本だけでなく米国のマスコミも負けていない。日本のマスコミの多くが「反自民」であるのと同様、米ではほとんどのメディアが「民主党系」で占められている。 先刻承知のトランプ大統領は自らツイッターで多くの情報を発信し、マスコミをできるだけ遠ざけた。そのためトランプ糾弾はさらに強まり、選挙でも眉(まゆ)を顰(ひそ)めるような一方的報道が続いた。その裏では、民主主義の根幹を揺るがすかもしれない大問題さえ追及されないという奇妙な現象が生じた。 通常は特別な事情のある人に認められる郵便投票がコロナを理由