ザ・ウィークエンド、新作『ドーン・エフエム』はキャリア最高峰というべき仕上がりに! 自身の破綻した性格を受け入れ、その上で他者に語りかけるポップ・ソングの数々が感動的だ その強烈なビートと、聴き手を否が応でも魅惑する甘美なメロディとサウンドを組み合わせ、どこか捻れてダークかつ独特なポップ音像をこれまで生み出してきたザ・ウィークエンド。新作『ドーン・エフエム』は、そのキャリア最高峰というべき内容になっている。 ザ・ウィークエンドはこの『ドーン・エフエム』を2020年の『アフター・アワーズ』の続編だと公言してきたが、同作が2021年のグラミー賞のどの部門にもノミネートされなかったことを、意図的な排除だと公に批判してきた。彼にそこまでの発言をさせたのは、自身もそう考えるしかないほど作品の内容が充実し、リリース当時にはチャート1位のほか、史上最大の初週セールスを記録した事実などもそれを裏付けるもの