世界を説明する役割を「神話」が担っていた時代は、長く続いた。 それは仕方ない。 ママとパパ、お兄さん、お姉さん、おじいちゃん、おばあちゃん、おとなりさんも 身の回りの人、すべてがその「神話」を強烈に信じ込んでいるのだ。 そんな中で育てられたら、「神話」を疑うという発想すら出てこないだろう。 そもそも「神話」というのは、 我が民族 先祖代々の人間たちが、みな信じてきたことである。 その「神話」を疑うなんて、民族の歴史、文化を否定する冒涜行為だ。 それが「嘘でした」なんてことはありえない! だから、「神話」が間違っているはずがない。 だが。 人間は農耕を開発して食料を貯蓄し、だんだんと豊かになっていく。 そうすると、民族の人口は一気に膨れ上がり、いつしか他の民族と出会うようになる。 他の民族と交流することにより、人間はだんだんと おかしなことに気づき始める。 世の中には、自分たちとは「まったく