岩谷産業(大阪府・東京都)は8月31日、大林組(東京都港区)と共同で、液化水素の冷熱を建物の空調エネルギーなどへ利用する日本初の実証に着手すると発表した。 液化水素は、水素ガスを—253℃という極低温にして液化させたもので、利用する際には、主に空気と熱交換することで気化させる機器(気化器)を用いて常温のガスに戻す。一方で—253℃の冷熱は利用されず大気に放散されている。液化水素は、圧縮水素ガスに比べ密度が高く大量輸送・大量貯蔵に適しており、輸送効率が求められる産業用途や水素ステーション等に供給されている。 今回の実証は、国内有数の水素エネルギーの研究開発拠点である中央研究所・岩谷水素技術研究所において開始する。