神の属性が、一切の過失と欺瞞のない完全無欠さであるとすれば、神の恩寵(grace)は、人間よりも動物に多く与えられている。 人間の行動やコミュニケーションは目的志向や自己意識によって規定され、目的達成や自己意識の満足に向かう過程には幾多の過失や欺瞞がつきものであるが、種の保存という自然的本能に行動を規定される動物には意図や自我がない為に人間から失われつつある純朴さや率直さが見られ、過失や欺瞞という次元で行動やコミュニケーションが否定されることはあり得ない。 新約聖書におけるgraceは、神の恩寵を指示するが、一般的にgraceとは優美さ、しなやかさのことを意味する単語である。 優美とは、芸術が到達すべきイデア的な形象であり、私たちの精神が追求する美の理想型、即ち理知と情動の働きが統合された無垢な心地良さを計らいなしにもたらすものだと考えられる。 真に優美な動作、現象あるいは人工的な芸術、創
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