商業銀行の信頼性は、自己資本の充実に尽きる BIS自己資本比率規制を持ち出すまでもなく、巨額の預金をリスクのある融資によって利ざやを取る商業銀行は、他人資本である預金に対し必然的に融資リスクに見合う自己資本を充実させなければならない。一方で、銀行は多数の融資や預金の管理に巨大なコンピューターシステム(銀行基幹系システム)に依存し、それらの事故は自己資本が充実していたとしても、深刻な流動性危機をまねきかねない 日本では、2002年のUFJ銀行及びみずほ銀行のシステム事故を契機に注目されるようになったが、欧米では1980年代のいわゆるBank of Newyork事件を契機にシステムが関係するリスクに対して注目が集まるようになった。システムが関係するリスクは、単にシステム事故に止まらず、テロや災害(911事件における銀行本店への被災)に対するシステムのバックアップ体制や、銀行の破綻時における決