「おいしい水道水」をPRするため、北海道内自治体が相次いで参入した「水道水ボトル」の販売事業が低迷している。 函館市は今月、販売事業から撤退。札幌市は今年に入って大幅値下げに踏み切った。地域のイメージアップにつながる商品だけに、販売を継続する自治体が多いものの、安価なミネラルウオーターなどに押され、苦境に立たされている。(成海隆行、高市由希帆) ◆太刀打ちできない 道内で早い時期に水道水ボトルの販売に乗り出したのは函館市。水道敷設100周年を記念し、1989年に缶入り水道水「はこだての水」を発売した。2004年度にペットボトル(500ミリ・リットル)に切り替え、年間1~2万本を販売してきたが、この販売量だと収益がほとんどなく、販売を継続する場合は赤字を出す可能性も出てきたことから、製造終了を決定。販売を委託していた市水道サービス協会は今月解散した。函館市の担当者は「最近は国内の大手メーカ